米国株投資の基本戦術
たぱぞうの米国株投資の基本戦術は、シンプルなものです。もちろん、前提は覇権国であり、成長国である米国株投資ということになります。
- 現物に投資
- ETFを買う
- 高配当株を買う
- 無借金で買う
こういうものです。
1「現物に投資」
レバレッジ、つまり信用売買を勧めることはないということです。これは、株好きだった祖父の教えです。「信用をするな」という言いつけを守っています。もっとも、ブログで紹介しない売買では信用売買をしたこともあります。
2000年代の日本株投資は現物の買いだけではなかなか難しく、信用売りも時々やっていました。ただし、これはやはり逆日歩がついたり、ボラティリティが大きかったり、期間が限られたりすることから、人に勧められるような投資術ではありません。
ですから、多くの方にご覧いただく可能性があるブログではそういった投資は推奨していません。
2「ETFに投資」
今現在もっともお勧めしているのが米国ETFに投資することです。これはVTIならば4000株超、S&P500連動ETFなら500数銘柄に投資することになります。つまり分散が利きます。
また、セクターの人気、不人気もすべて包含しています。米国市場全体では毎年のように上昇していますから、誰でもできる投資術の根幹になると言ってよいでしょう。大きくとることはできないですが、長期で負けにくいのです。
バフェット先生が家族に勧める投資術として挙げる理由が分かります。
3「高配当株を買う」
これは、特に老後を想定しています。元本を減らさずに高配当を生活費として受け取ることができるからです。成長力ある無配株は魅力がありますが、相場が崩れると資金の逃げ足が早いのもそういう株です。
反面、高配当株は配当利回りが心理的な下支えになります。そのため、下値が限られることが多く、暴落を想定した投資術との親和性は高いと言ってよいでしょう。連続増配銘柄だとより一層の安心感があります。
その会社の方針として増配が価値づけられているからです。
4「無借金で買う」
レバレッジとも関わるのですが、無借金が基本だということです。唯一例外は住宅ローンですが、これは非常な低利であること、職業的な属性を根拠にしたものですから利用しています。
株式などの投資は無借金、生活上の余裕資金で運用することが原則だということです。不動産などは借金して、物件を担保にしてさらに借金して、という回し方をします。
しかし、それには高度なリスク管理術が必要であり、誰もができる投資術として人におすすめできることではありません。この「たぱぞうの米国株投資」では借金しての買い入れというのをおすすめしていないのは、そういうことです。
借金7億円、所得1200万円、副収入2500万円の投資術
たぱぞう様
大変勉強になるブログを有難うございます。いつも楽しく拝読しております。
今回は一つ質問させて頂きたく、ご連絡申し上げました。
たぱぞうさんが、もし以下のような前提条件にいらっしゃったらどのような運用商品を選び、運用を始められますでしょうか?
今は米株が史上最高値更新という最悪な時期なので、待つことも仕事として「何もしない」との回答でも勿論大丈夫です。
今は運用開始しないという場合、以下のような収入・資産(負債)状況であることを念頭に、いつから開始するかも考え方を教えて頂けると幸いです。
- 34歳男、妻1人、子供1人。賃貸住宅(家賃18.2万円/月)。都内住み。車なし。
- サラリーマン年収1,200万円(手取り)、副収入年間2,500万円(←借入金の元本金利、及び税金等全て支払った後の手取り)
- 借金7億円(見合いには7億円の不動産(全て新築アパート)
ご教示、種々アドバイス頂ければ幸いです。
ということですね。ご質問ありがとうございます。ただ、年収1200万で副収入2500万、これは手取りですから所得ベースで3700万ということですね。これだけ収入があるならば、対面で有料のコンサルを受けても良いと思います。
というのも、7億で借金購入されている物件の詳細つまり質と見通しがどうしても甘くなるからですね。以下の回答は数字だけ見たものですので、参考程度にご覧下さい。
やはり借金を全力で返したい
私ならば、不動産購入で発生している7億円の借金を全力で返済します。
これは単純計算で年間所得370万の人が7000万の物件を買っているということですから、かなりのレバレッジです。
腕に自信があれば簡単に返せるレベルですが、やはり人にお勧めするとなると躊躇するレベルです。
米国株投資はよく言われるように年率の平均リターンが6.8%です。ただし、これは過去の平均リターンです。
多くのアナリストはこの平均リターンの鈍化を予想しています。人によっては3%、あるいは5%、というところです。ここでは1人ひとりの見解と根拠は示しませんが、鈍化というのは念頭においておいて良いでしょう。
仮にリターンが3~4%だとすると、不動産借入の変動金利とかなり近似をしてくるのではないでしょうか。借金返済の根拠はここにあります。つまり、借金を返すことがまずまずの運用と同じ意味を持つということです。
株式相場と景気、不動産相場は連動性があります。ここでリスク資産である株式のポジションを増やし、不景気になったときのことを考えると、これ以上リスクを取らなくてもよいのではないかということです。
不動産ですでにポジションを取っているからです。
もし、手元資金の運転資金に余裕が出て、繰り上げ返済しつつも貯蓄できるならば、安全資産として現金を持っておき、それこそ東京オリンピック後の不動産の評価を見定めてから米国株投資を始めてもよいのではないでしょうか。
これがリーマン直後であるならば、不動産・株式相場ともに旨味がありましたが、今は過去最高値を毎月のように更新している相場ですから、しばらく様子を見るというのが得策のように思います。
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今まで数々のご質問、ありがとうございます。これらで示しているお答えは当然ながら絶対ではありません。質問を通して一応の最適解は示しますが、皆さんで練ってよりよい投資を考える場になることが理想だと考えます。
就職活動に関してのご質問です。 何か軸を持っておくとよいですね。
保険に関してのご質問です。保険はシンプルに考えることが大事で、付加価値商品の意味を考えて購入するのがベストです。
手元資金3000万円でのご質問です。