3000万円、現金で持っている。今すぐ米国株投資をするべきか、否か。
ご質問をいただいたので紹介します。今回は年の離れた友人からの相談です。直接、私の自宅で話しながら検討しました。箇条書きでまとめてみます。
- あと10数年で定年を迎えようとしている。そのため、夫婦で全力で貯蓄に回している。
- 今までは趣味にお金を使ってきた。そのこと自体は後悔していない。しかし、セミリタイヤも考え始めており、お金を増やす手段を増やしたい。
- 4000万円で買ったマンションのローンは2年前に完済した。そのため、お金は貯めやすい。
- 現金が3000万円ほどある。勤務先企業で元本保証の形で1%後半で運用してくれている。それを取り崩して米国株投資を考えている。
ということです。夫婦ともに勤続年数の長い共働きという大変に恵まれた環境です。
手取り給与は6万円。節制しながら全力で天引き貯金をしている
現在の手取りの給料は6万円だそうです。これは理由があり、天引きで給与の殆どを貯蓄に回しているからです。奥さんはここまでではありません。しかし、夫婦での年間貯蓄額はおよそ700万にも及び、大変に恵まれた環境であることが窺い知れます。
この調子ならば、10年貯め続ければ投資をしなくても億り人になれそうです。しかし、本人は定年まで働くつもりはなさそうです。多才な方で、退職後のセカンドライフもしっかりと描かれているので当然と言えるでしょう。
マンションのローンを完済しているのが、人生の選択の幅を増やしている。
マンションのローンをせっせと返しました。実に7年で返してしまったということですから、趣味にお金を使ったと言いつつも、堅実です。
このことにより、修繕積立金と共益費さえ払えばよいことになっています。これが桁違いの貯蓄に繋がっています。
住宅ローンはじっくり、少なくとも住宅ローン減税の恩恵が無くなる10年は持っておくという手段もあるでしょう。しかし、10年後に余裕があればこのように繰り上げ返済を検討するというのもありですね。
職場の貯蓄運用が素晴らしい
職場で貯金を運用してくれるサービスが素晴らしいですね。利回りは実に1%後半です。やはり大手というのはあらゆる面での福利厚生に優れています。また、規模が大きければ人数も多いので、このようなサービスも入ってくるのでしょう。
銀行金利は2010年前後まではネット銀行などで1%、よくて1.3%程度までありました。しかし、低金利の中、そういった好条件の預金金利は姿を消しており、この数年は良くて0.4%、2017年では0.2%という数字です。
お金を借りる時も有利です。自社でローンサービスがあるならば、比較検討をしてみると良いです。抵当権を入れずに融資してくれたり、メリットがあるかもしれません。
また、この例のように、貯蓄のサービスをやっている場合があります。確認してみる価値はありそうです。あれば福利厚生の1つなので、たいてい好条件です。
米国株投資を急いでする必要はない。資産の20%程度でやってみては。
これだけ恵まれた収入があり、積立貯蓄サービスがあるのならば、米国株投資を急いでする必要はないと言っていいでしょう。
とはいえ、退職と同時に積立貯蓄サービスの利用もできなくなります。その時に運用してきたお金と退職金を得るのは額が大きく、投資経験が無いと少々危険でもあります。
そのため、500万円など枠を決めて、今から取り組んでみるという結論になりました。これでも2500万円残ります。さらに貯蓄に励めば、米国株投資分は年内に補てんできそうです。
決められた額で米国株投資の経験を積み、相場的に旨味が出始めてから貯蓄を取り崩しても遅くはない、そういうことです。最長でも定年までの10数年で米国株が暴落することがあれば、人生を変えるインパクトある投資が実現することでしょう。
その時に現在の高利回り貯蓄商品を解約すればよいのです。
まじめにこつこつ働き、貯蓄をすること。このことの価値を改めて感じました。
関連記事です。どのような投資行動を取るべきかということですね。
いよいよプレミアムフライデー。「たぱぞうの米国株投資」は「た行 のロゴマーク申請企業・団体一覧 」に賛同団体として掲載されています。
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