たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

ワンルームマンション投資は不動産投資を始めるきっかけになるのか

ワンルームマンション投資は不動産投資のきっかけになるのか

 不動産投資はある種のババ抜きのようなところがありますね。買った瞬間に売るときのことを考えるのが基本です。次に買い手がつかないような物件を買うには、よほどの動機が必要ですね。

 

 そういう意味では立地に恵まれない築古投資は難易度が高いです。以前は地方築古RCに融資が付きました。出口が取れたのですね。しかし、今は微妙な土地のRCに融資を付ける銀行はありません。融資が付かないということは、出口が取りにくいことを意味します。

 

 それでは融資が付けばよいのでしょうか。それも違いますね。融資が付き、属性さえしっかりしていれば簡単に買える不動産はなんでしょうか。ワンルームマンションですね。仲介さんが融資付まで手取り足取り面倒を見てくれます。しかし、そこに陥穽があるのです。

 

 もっとも、自分で物件を探し、妥当な利回り、価格で買える区分売買は別です。

 

 ここでいうワンルームマンション投資は向こうからやってくる、割高な業者の利益がたっぷり乗った物件のことですね。同じエリア、マンションでの売却価格を比較すれば相場がぼんやり分かりますが、比較をしないで目をつぶって買うのは危険です。

 

 さて、今回のはワンルームマンション投資に関してのご質問です。

ワンルームマンション投資の業者の言い分に疑問を覚えます。

たぱぞう様

 いつもBlogを拝読させていただいております。今回質問させていただくきっかけは、ワンルームマンション投資を実施するか否か検討中のためです。

#プロファイル
・年齢:42歳
・職業:会社員
・年収:1400万
・家族構成:私、妻(年収520万程度)、子供2名
・資産:4000万
 資産内訳)
 日本個別株:400万
 米国株・ETF:700万
 投資信託:600万
 普通預金(日本円):2300万
 

 投資家N氏も日々勧めているせいもあり、会社員の信用を活かして他人資本でワンルームマンション投資をすることに興味を持ち、著名にコンタクトし、4度ほどの面談を行いました。


 担当営業の販売ロジックはいずれも一理あるもので悪くないとは思うのですが、2000万円前後の物件を買った場合の実際の返済シミュレーション(年間収支・総額収支がプラスに転じるものが見える年単位の表形式のもの)を見ると、クリア上げ返済を年間100万する前提で、以下の通りのため、思ったより遅いため足踏みしております。


・年間収支がプラスに転じるのが54歳前後(それまで毎年マイナス5万~10万程度)
・総額の収支がプラスに転じるのが84歳前後


*担当営業の販売ロジック

・生命保険代わりになる
・流入人口が多いのは日本では東京のみ。故に23区内の立地の良い(駅徒歩十分以内、築年数20年以内)物件を買えば、空室リスクは低減できる
・何より他人資本で資産が手に入る
・不動産は不景気、インフレに強い
・株などより再現性あり
・23区内なので売却しやすい
・相続税対策

 

 また、現時点で築年数が約20年~約10年のものが、私が62歳になる20年度には当然築年数が約40年~約30年になります。


 不労所得を得たい期間が、例えば54歳~94歳の40年間を仮定した場合、言わずもがな、築年数も比例していくので以下のようになります。

 

 20年後:62歳、築年数が約40年~約30年
 30年後:72歳、築年数が約50年~約40年
 40年後:82歳、築年数が約60年~約50年
 50年後:92歳、築年数が約70年~約60年

 

 30年後の72歳あたりから、ちゃんと修繕していたとしても綻びも出始め資産価値も低下し、(都内とはいえ)売却も需要と供給の関係から苦戦すると想像します。


 また建て替えやら何やらとイベントが発生してくると思います。となると、総額の収支がプラスに転じるのが84歳前後、というのが、シミュレーション通り綺麗に行かないリスクが高いのではないかとも思います。


 もちろんリスクなので、思いのほか物件価格が高騰してキャピタルゲインを得られるリスクもあるとは思いますが、よっぽどプレミアな場所でないと難しいのかなという印象です。

 

 上記のようなことを考えると、担当営業の販売ロジックは嘘ではないし、一定の一貫性もありますが、悪いリスクの方が高いように思えてきました。


 職業柄年収は上がっていく見込みがあり、米国株・米国債と日本株・日本円のアセットアロケーションで、今後の円高・円安も考慮しながら資産形成していけば、例えば20年後の62歳頃にはその後の老後30年間が困らない程度の資産も形成できるとも思いはじめ、無理にリスクの高いワンルームマンション投資をする必要が無いのではとも思い悩んでいるところです。


 お忙しいところ申し訳ありませんが、コメント、ご助言いただけますと大変助かります。


 よろしくお願いします。

おすすめできないワンルームマンション投資の典型です

 止めたほうがいいでしょう。地主さんが土地含めて相続対策で買うようなフェーズならば別ですが、この手のものは難しいです。建物価値は減価するのが基本です。

 

 実際に私のもとにも売却ができない、サブリースが外せない、管理費含めると赤字が重い、など様々な相談が来ています。

 

 火中の栗を拾うという言葉がありますが、ワンルームマンション投資に関しては栗を手に入れるころには価値も下がり、資産形成に資することはないですね。火中が熱いだけ、栗が無いのです。

 

 ワンルームマンション投資で成功している人は、好立地好物件を安く仕入れています。リノベ転売もできますし、家賃利回りも悪くない。まさに持って良し売って良しなのです。そういう人は物件を見ている、精査している桁が違いますね。

ワンルームマンション投資と不動産投資

ワンルームマンション投資と不動産投資

 向こうから来る投資商品に良いものはないと言いますが、その典型のようなところがあります。この10年の損が顕在化しないのは、インフレで物件価格が高騰したからです。アセットは逆回転の時期もありますから、そうなると、持って悪し売って悪しになります。

 

 投資は自己判断ではありますが、私はそのように思います。

 

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