バークシャーハサウェイ【BRK】とインデックス投資
バフェット氏が作ったバークシャーハサウェイ【BRK】は投資に関わる人ならば知らない人はいないでしょう。バフェット氏自身が個人投資家であり、実業家でもあります。フォーブスが発表している世界の長者番付を見てみましょう。
順位 | 名前 | 関連 | 国籍 | 年齢 | 10億$ |
---|---|---|---|---|---|
1 | ジェフ・ベゾス | Amazon | アメリカ | 54 | 112 |
2 | ビル・ゲイツ | Microsoft | アメリカ | 62 | 90 |
3 | ウォーレン・バフェット | BRK | アメリカ | 87 | 84 |
4 | ベルナール・アルノー | LVMH | フランス | 69 | 72 |
5 | マーク・ザッカーバーグ | アメリカ | 33 | 71 | |
6 | アマンシオ・オルテガ | ZARA | スペイン | 81 | 70 |
7 | カルロス・スリム | 電話事業 | メキシコ | 78 | 67.1 |
8 | チャールズ・コック | Koch | アメリカ | 82 | 60 |
8 | デイヴィッド・コック | Koch | アメリカ | 77 | 60 |
10 | ラリー・エリソン | oracle | アメリカ | 73 | 58.5 |
これを見てもわかるように、世界長者番付の上位者は殆ど創業者、起業家です。この中で唯一と言っていい投資家由来の人物がバークシャーハサウェイのバフェット氏というわけです。その投資才覚は不世出と言ってよいでしょう。
世界中の人がその投資手腕を知っているわけですから、バークシャーハサウェイのポートフォリオは投資家にとっても一大関心事になっています。
さて、今回はこのバークシャーハサウェイとETFはどちらが優れているのか、ということでご質問をいただいています。
バークシャーハサウェイ【BRK】とインデックスETFはどちらが優れているのか
たぱぞう様
いつもブログを拝見させていただいております。大変勉強になりありがとうございます。
私は医療の現場で働く傍ら、資産運用として株式投資を行っています。そして、医療者には投資や資産運用に疎い人が多く、それらを卑しいものと捉えている人も未だに少なくありません。
そんな医療者に投資やお金の知識を伝え資産運用の重要性を伝えるべくブログを書いております。まだ、ブログを立ち上げて数ヶ月であり、大した記事もございませんが、継続は力なり。と思い今後も医療者に向けた発信を続けていく所存です。
前置きが長くなって申し訳ありません。ここからが本題ですが、最近、職場でも資産運用について相談を受ける機会があり、ETFや投資信託による長期投資を進めているのですが、以前から自分の中で『ETFとBRKどちらへの投資がより有用か??』と自問自答しております。
BRKは配当による税金徴収を嫌い、無配である代わりに自社株買いで投資家に利益を還元しております。またBRK自体がETFのような存在です。ETFによる長期投資では高配当株と比較しインカムゲインは少なく、キャピタルゲインが中心となります。
少ないインカムゲインに加え税金も徴収されてしまいます。さらにETFでは少額ですが信託報酬もかかります。以上を踏まえるとETFのようなBRKを保有するのとETFを保有するのとではどちらが有用でしょうか?
また、投資経験の浅い人への投資先としてBRKであれば無配であるため確定申告の手間も不要と考えるのでいかがでしょうか?齢90近くなるバフェット氏の身体になにかあればBRKは急落するようなリスクもあります。しかし、後進が育っていることを考えるとそのリスクも限定的であるとは思います。
お時間のある時にたぱぞう様のご意見を聞けると幸いです。
バークシャーハサウェイ【BRK】はアクティブファンドのようなもの
結論から言うと、バークシャーはアクティブファンドのようなものですね。優良企業をグループ化し、コングロマリットとなっています。各企業のシナジーはなく、あくまで株主として存在します。
さて、ここでいうETFをインデックスと仮定すると、アクティブファンドが優れているのか、インデックスファンドが優れているのかという議論に行きつきます。
これはVTIとBRKの10年チャートですね。青がVTI、赤がBRKです。VTIは分配金を出していますので、もう少し上振れします。長らくBRKがチャートでは上回ってきましたが、このところVTIに負けています。
ファンドは大型化するとインデックスファンドに近くなり、パフォーマンスを維持するのが難しくなります。大型株を組み入れざるを得なくなるからです。また、この5年はGAFAMを始めとする大型グロースが非常に強いですね。
BRKは伝統的にITセクターへのエクスポージャーが小さいです。それも影響しています。例外的にアップルへ投資をしましたが、それは成功していますね。
もっとも、長期間にわたってインデックスを凌駕してきた実績がBRKにはあります。さすがのカリスマ運用者なのです。もっとも、おっしゃるように年齢懸念というのはあります。
結論は出しにくいのですが、後継者が育っていると信じるならばBRKへの投資はまずまず妥当性があるということになります。また、おっしゃるように自社株買いでの還元も今まで非常によく機能しています。配当に伴う外国税額控除の処理が無いのは大きなメリットといえるでしょう。
とはいえ、やはり王道は米国インデックスへの投資でしょうね。
余談ですが、毎日カップラーメンを食べ続けたといわれる安藤百福氏、毎日コカ・コーラを飲むと言われるバフェット氏を見ていると長寿と健康、食事について考えさせられますね。
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