アラフィフからの起業と資産運用
50代まで仕事を続けると、選択肢が増えてきます。年金支給までの収支が見えやすく、期間も短くなるからです。
そういう意味では、20代、30代といった若年からの資産運用が花を開き始める年代と言ってよいでしょう。
若いころに色々な経験をして、続けて長く働くか。それとも若いころから資産運用をして、後から人生の選択を増やすか。二者択一ではないですが、そのような考え方もできるでしょう。
さて、今日はアラフィフからの起業と資産運用ということでご質問を頂戴しています。
持続可能な仕事術を目指して、ダウンシフトも検討してみたい
たばぞう様
毎日楽しくブログを拝見しております。
たばぞうさんの人生における価値観に非常に共感するところがあり、ご相談に乗っていただければとご連絡差し上げました。長文になりますが、お時間ある際にご確認いただければ幸いです。
■現在のステイタス
私(50歳 会社員 年収2,100万円)
妻(45歳 専業主婦)
息子(14歳)
・自宅を6年前に東京都下に購入(土地代:7,200万円 建物:4,000万円)
・住宅ローン残高 8,000万円
・流動資産
-現金:1,000万円(家族名義含めた優待クロス等で4%程度で運用)
-株:個別国内株:3,300万円(含み益700万円)
投信・ETF(S&P500系)500万円(含み益50万円 すべてNISA)
※株はリーマン後から国内個別株を中心に高配当の大型株を中心に買い増してきました。配当は平均3%程度です。
※株は家族名義すべての合算です。
※これ以外にも会社のiDecoは活用しています(32万円×8年程度)
若いころは好きなだけ散財して貯金はゼロでしたが、ここ8年くらいで無駄なものは適度に省き、投資に回す額を増やすとともに、ふるさと納税、NISA、iDeco、優待クロス、IPO等、結構マメに節税&小銭稼ぎを実践しています。
現職は新卒入社の一部上場の日本企業です。このままあと10年はこれ以上出世しなくても、給料は大きくは下がらず、経済的には恵まれている環境だと思いますが、個人としては第二の人生での起業を考えており、早期退職制度を利用し退職を考えています。
手前味噌ながら、現職ではそれなりの評価を得ており、今後も上のポストに上がる可能性はあるのですが、やはり雇われて働くという精神的な限界を感じており、年齢的な要素を加味しても、50歳というのがターニングポイントだと考えています。
退職後は会社人生でのキャリアを活かして、BtoCの物販事業を小さくスタートさせ、手取りで600-800万円程度の事業に育てた上で、70歳くらいまで働ければと思っております。
簡単ではありませんが、一発逆転、一か八かの起業ではなく、知見を活かしたスモールビジネスを目指しています。FIREではありませんので、家族を養っていく必要もあり、ローン返済もまだまだですので、うまくいかない場合は4年目程度で組織人として復職するという最低限のリスクヘッジも考えています。
幸いにも企業年金もそれなりに頂けそうで、退職一時金とは別に退職金の年金受け取り分2,000万円もあるため、60歳まで生き延びれば何とかなると楽観的に考えてもおります。
早期退職の一時金が6,500万円ほどの予定で、退職金控除を使っても課税所得が2,600万円ほどあり、税金で1,000万円徴収されます。このまま黙って税金を持っていかれるのもと思い、同年度において個人事業主の事業として、資産の減価償却費をうまく活用して節税できる事業が別絵もう一つないかと思いました。
【質問内容】
・たばぞうさんお薦めの太陽光投資は全く知見ないため何とも判断がつかないのですが、私の現状の状況やステイタスを考慮した場合、先述の減価償却での節税を考える場合も含めて、積極的に考えるべき事業だと思われますか?
・現状保有の国内株は含み益もあり、配当も3~4%の金融、商社等の大型株ばかりですが、やはりこれも売却し、インデックス株に移行させていった方がいいのでしょうか?いずれにせよ、来年からのNISAは360万円×夫婦分をS&P500かオルカンの投資信託にフルに入れていくので、個別株をこれから増やすつもりはありません。
以上、長々と申し訳ございませんが、ご意見お聞かせいただければ幸いです。
アラフィフまでの努力の積み重ねが選択肢を増やしています。
これだけご属性が高いと、何らかの形で個人属性を活かした法人化というのは選択肢になりえます。
一方で、借り入れを基本としたリスクの増大を嫌う方もいらっしゃいます。私は太陽光、不動産を前向きに進めてきましたが、ここは人それぞれですね。
個別株からインデックスの移行ですが、これも永遠のテーマです。人的資源には限りがあります。おっしゃるような起業系にリソースを割くならば、個別株研究の時間はそんなに取れなくなってくるでしょう。そういう意味ではインデックス投資は楽、リソースを他に注ぎたい人には特に向いています。
属性を活かした、ハードアセット事業と償却の取りにくい事業との相性は非常に良いですが、事業はやはり時間と工数がかかります。
内資企業でこれだけのご年収を得られているということですから、もちろん本業にこのまま邁進されるのも良い選択となります。
いずれにしましても、築き上げてきた今の立場が選択肢を増やしています。すばらしいことですね。
あとは少々踏み込んでメールをした通りです。生き方モデルは様々ですから、共に深めていきましょう。
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不動産投資は人気がありますが、間違った方法を選ばないことが大事です。
手間をかけずに効率的な投資ができる時代です。
法人化は将来的な規模拡大、承継も含めて勝手が良いですね。