たぱぞうの米国株投資

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積立NISAの縛りが窮屈そう

積立NISAが2018年1月に始まる

 積立NISAが2018年1月に始まります。積立期間が20年です。今のNISAは5年しかありません。長期投資をしている人からすると積立NISAのほうが魅力に思えるのは自然でしょう。

 

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※画像は金融庁のサイトから

 

 私も利用したいと思っていましたが、1つ問題があります。それは、金融庁の指導により利用できる商品が限られそうだということです。「長期・分散投資に適した一定の投資商品」という縛りです。

 

 私は積立NISAができれば、バンガードやブラックロックの米国ETFで運用したいと思っています。しかし、もし下記で議論されるように日系インデックスの投資信託だけに限るならばそれはできないことになってしまいます。

積立NISAからアクティブファンドは蚊帳の外?

 積立NISAに関して、アクティブファンド運用者である渋澤 健氏、中野晴啓氏、藤野英人氏の3氏が対談されています。

「ETFだけに投資する人」は何が問題なのか |  | 東洋経済オンライン

 タイトルは刺激的ですが、内容はETF利用者をけなしたものではありません。さっくり簡単に言ってしまうと「積立NISAにアクティブファンドも入れてよ」っていうことでしょうか。

 

 渋澤 健氏はコモンズ投信株式会社会長です。かの有名な渋沢栄一氏から数えて5代目です。コモンズ投信は長期投資、30年投資を提唱しているファンドです。

 

 中野晴啓氏はセゾン投信株式会社創業者です。「預金バカ 賢い人は銀行預金をやめている」「投資バカ 賢い人は金融機関を信じない」などの〇〇バカシリーズの著作でも著名です。バンガードと連携してグローバルファンドも扱っています。

 

 藤野英人氏はレオス・キャピタルワークスCIO(最高運用責任者)です。もっと分かりやすく言うとひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金の運用責任者です。テレビ放映されて、一段とファンドの人気が出たようです。

 

 投信の世界で著名な、このお三方による集まりを草食投資隊と名付けて、鼎談を行ったり、セミナーをされたりしています。

 

 ここでの鼎談によると、アクティブファンドも積立NISAの対象外になる可能性があるということです。コモンズ投信、セゾン投信、ひふみ投信、というのはどこも長期投資を目指した独立系のアクティブ投信です。ベンチマークを置いてないというのも一つの特徴です。

 

 インデックスではないということで除外なのでしょうか。やや意外な印象を受けました。

 

 この3つの投信はどちらかというと、グローバルというよりも国内株を得意としています。そのため私は買っていません。しかし、3氏の著作を読んだり運用方針を見たりする中で、なにか共通した良い印象を持っています。

 

 それはいずれも長期投資を基本としており、従前の回転売買が前提の、手数料ばかり高い投信の運用方針とは一線を画するものだからです。

積立NISAが窮屈な制度にならないことを祈るばかり

 金融庁の働きかけで、運用期間が20年になったことは大変喜ばしいことです。日本も資産運用=長期投資という考えが広まり、だれもが安心して投資ができる環境に繋がるのではないかという希望があるからです。

 

 もちろん、金融庁もそういう意図があってインデックス投信に限るという縛りを作ろうとしているのだろうと思います。ただ、日本の株式市場は日銀がこれだけETFを買い入れして、大きくポジションを取って、やっと今の水準です。

 

 安心して個人投資家が買い進めるような性質のものではないということです。安心して買い進められるのは、短中期の上下動はともかく、将来にわたって安定的な成長が見込める市場商品ということになります。

 

 3氏の対談でも出ているように、インデックス投資の基本はS&P500のような右肩上がりの指数を前提にしています。TOPIXや日経平均は日銀のETF買い入れがなければ基本はボックス相場でした。

 

 これは、バブル期の高値を未だに抜けていないことからも明らかです。そういう市場に連動した商品しか買えないのであれば、これは不自由極まりない制度だということになります。

 

 もっとも、市場の優劣や商品の価値について論じることは、好みと判断の問題なのであまり意味がありません。しかし、積立NISAに関しては個人の自立した投資活動に資するような内容の制度にしてほしいなぁと願ってやみません。

 

 今後も議論の行く末を見守っていきたいと思います。

 

現行NISAは自由です。5年縛りがもっと長ければ言うことなしです。

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 制度は使いよう、考えようです。投資の形は様々で、尊重し合うことが大切ですね。最適解はあっても絶対解は無し。それが未来を買う、投資というものです。

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 様々な優遇制度を使って若いうちから投資経験を積む大切さ。知識は本やセミナーで得られますが、経験はやってみないと得られません。

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