リパブリック・サービス【RSG】のシンプル銘柄分析
リパブリック・サービス【RSG】は1998年に誕生した米国のリサイクル・廃棄物処理業者です。米国41州の約198ヵ所で稼働中の最終処分場、および、239ヵ所で転送施設を運営する米国第2位の従来型固形廃棄物サービス企業です。
1981年にリパブリック・インダストリーズという社名で創業しています。
1995年にWayne Huizenga氏がCEOに就任してからは、自動車のディーラーやレンタカー業を買収して事業を拡大していきました。
1998年に祖業の廃棄物処理業をスピンオフしてIPOしたのがリパブリック・サービス【RSG】です。
ライバルは、北米最大の廃棄物処理会社であるウェイスト・マネジメント【WM】(NYSE)です。
事業セグメントはシンプルです。
“Group1”は米国西部、”Group2“は米国の中部、東部という地域別セグメントのような区分けです。
この2つで売上高の9割以上を占めます。他のセグメントの事業は発電などです。
リパブリック・サービス【RSG】の株価チャートと配当
5年チャートを見ると、水色のS&P500を概ねアウトパフォームしています。特に2021年後半からは非常に好調です。
年4回配当を出しており、配当利回りは概ね1.5%程度です。直近10年は毎年増配しています。
リパブリック・サービス【RSG】の基礎データ
・本社: アリゾナ州フェニックス
・ティッカー: RSG
・NYSE上場
・決算期: 12月末
・S&P500採用
リパブリック・サービス【RSG】の売上高と利益
過去10期は売上高、営業利益ともに概ね右肩上がりに成長しています。営業利益率はライバルのウェイスト・マネジメント【WM】とほぼ同じ水準です。
廃棄物処理業という事業に差はなく、規模の経済が働きやすい業態だということでしょう。
なお当期利益の成長に伴い、EPSもおおむね右肩上がりで成長しています。
2022/10/27に2022年12月期第3四半期の決算発表をしています。このタイミングでの決算発表には、特に大型グロースと捉えられている企業に関して残念な結果と受け止められている企業が少なくありませんが、【RSG】は非常に好調でした。
増収増益はもちろんのこと、売上高、純利益、EPSともにファクトセットコンセンサスを上回りました。
事業は地味だが、エッセンシャルビジネスは強い
廃棄物処理業の特徴は、生活になくてはならないサービスであることです。 COVID-19の感染拡大があっても廃棄物処理は止めるわけにはいきません。 その点については、Annual Reportの最初の部分でも言及されています。
The COVID-19 pandemic has impacted the global economy as well as certain aspects of our operations and performance. During this time, we continued to provide essential services
to our customers while prioritizing the health and safety of our employees. In April 2020, we launched our Committed to Serve initiative to help our employees, customers and communities across the United States.
「COVID-19 パンデミックは、世界経済だけでなく、当社の事業と業績の特定の側面にも影響を与えています。
この間、従業員の健康と安全を優先しながら、お客様に不可欠なサービスを提供し続けました。 2020 年 4 月、私たちは全米の従業員、顧客、コミュニティに対して献身的な奉仕イニシアチブを開始しました。」
端的に言えば、不景気でも業績が左右されにくい事業だと言えます。
米国経済はリセッション入りなどという言葉も聞こえてきますが、そういう時こそ【RSG】のようなビジネスの業績の底堅さが光ることでしょう。
知っておいて損はない銘柄の一つだと考えます。
この株はSBI証券、楽天証券、マネックス証券等が取り扱っています。
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個別株決算も見ていると面白いですね。
個別株の不確実性はETFのそれ以上ではあります。
若いうちから投資を始めることの是非ですね。