たぱぞうの米国株投資

米国株/不動産投資ブログ。某投資顧問のアドバイザ。メディア実績多数。当サイトには広告が含まれます。

ブラウン・フォーマン【BF.B】の銘柄分析。業績好調のスピリッツメーカー

ブラウン・フォーマン【BF.B】は業績好調のスピリッツメーカー

 ブラウン・フォーマン【BF.B】の銘柄分析です。

 

 ブラウン・フォーマン【BF.B】は、ウイスキー世界一の「ジャックダニエル」やリキュール「サザンカンフォート」「シャンボール リキュール」、ウオッカ「フィンランディア」などのブランドをかかえます。現在では買収などを経て20以上のブランドを世界160カ国以上で販売しています。

 

 株式は議決権のあるA株と、議決権のないB株に分かれています。私たち一般の投資家が購入できる株はB株になります。A株は創業者であるジョージ・ガービン・ブラウン氏の後継一族が70%を保持しています。このようにして、影響力を保持したまま同族経営をしているということです。

 

 創業者のジョージ・ガービン・ブラウン氏は1870年にケンタッキー州ルイビルにて、今のブラウンフォーマンの原型となる会社を兄弟で設立しました。ルイビルは設立以来、今も本社所在地となっています。

 

 ジョージ・ガービン・ブラウン氏はもともとは医薬品のセールスマンをしており、脱サラ、起業ということになります。

 

 その後、友人であり、会計士でもあるジョージ・フォーマン氏を迎え入れ、ブラウン・フォーマン社の原型ができます。

 

 1923年に買収したアーリータイムズはその後、全米トップのバーボンになります。また、禁酒法を経つつも在庫や工業用アルコールなどで厳しい時代を乗り越えます。

 

 1950年代に入ると、世界一のウイスキーシェアを持つようになるジャックダニエルを買収します。これは今のブラウンフォーマンの旗艦ブランドになります。その後も買収を続け、米国はもちろん、世界的に見ても著名なスピリッツメーカーとしての地位を確保しています。

ブラウン・フォーマン【BF.B】のチャートと配当

 ブラウン・フォーマン【BF.B】のチャートと配当を見てみましょう。

ブラウンフォーマン【BF-B】の株価チャートと配当

ブラウン・フォーマン【BF-B】の株価チャートと配当
  • 2009年12月 株価13ドル 配当0.07ドル
  • 2019年12月 株価67ドル 配当0.17ドル

 2012年に2/3の分割を行っています。チャート上は調整済みです。2014年から2017年にかけては業績もパッとせず停滞期がありました。その後持ち直し、好業績が続いています。

ブラウン・フォーマン【BF.B】の基礎情報

 引き続いて、ブラウン・フォーマン【BF.B】の基礎情報をご紹介します。

ブラウン・フォーマン【BF.B】の売り上げと利益

ブラウンフォーマン【BF-B】の売り上げと利益

ブラウンフォーマン【Bf-B】の売り上げと利益

 ブラウンフォーマンの特徴は、強固なブランドに支えられ、利益率が大きいことです。この業界はサントリーなどもそうですが、熟成やブランドの技術などがモノを言います。そのため、参入障壁は低くありません。

 

 売り上げの規模は世界4位です。規模でいうとディアジオの1/4、ペルノリカールの1/2弱です。しかし、圧倒的なブランド力に支えられた利益率は、同様に高収益で知られるディアジオなどとそん色ありません。

 

 会社側は今後10年で35%以上の営業利益率を目指すとしていますが、実現不可能な数字ではありません。

ブラウン・フォーマン【BF.B】の配当性向

ブラウンフォーマン【BF.B】の配当と配当性向

ブラウンフォーマン【BF.B】の配当と配当性向

 おおむね配当利回りは1%弱を推移しています。どちらかというとキャピタルを狙う株になります。配当性向は安定的に推移しており、業績見通しなどから勘案しても無理のない配当になります。 

ブラウン・フォーマン【BF.B】のBPSとEPS

ブラウンフォーマン【BF.B】のEPSとBPS

ブラウンフォーマン【BF.B】のEPSとBPS

 自社株買いを積極的にしており、EPSは素直に切りあがっています。2016年はブランドの売却があり、特別利益を計上しています。議決権はないとはいえ、非常に安定した株主還元を続けている企業の一つです。

ブラウン・フォーマン【BF.B】のキャッシュフロー

ブラウンフォーマン【BF.B】のキャッシュフロー

ブラウンフォーマン【BF.B】のキャッシュフロー

  キャッシュフローです。ブランドの買収を行いながらも、フリーCFは潤沢です。5%の平均年間売上成長率が見込まれており、変動の小さい業界において安定した業績が引き続いて見込まれます。

 

 ただし、PE/レシオはもろもろの数字を織り込んでおり、40倍近くになります。多分に漏れず、ややこちらも株価が走りすぎており、40-45ドルぐらいの目線で見たい株になります。

 

関連記事です。

  イギリスのディアジオです。こちらは規模も大きく、展開する商品ブランドも多岐にわたります。同様に高営業利益率で知られています。世界中に展開する販売網は強力で、安定的な業績を誇ります。

www.americakabu.com

  清涼飲料水分野はコカ・コーラが圧倒的なシェアを持ちます。ソフトドリンク業界の3割を占めるといわれ、ブランド力も含めて他の追随を許さない規模になっています。債券的な銘柄として安定志向の投資家に人気があります。

www.americakabu.com

  ディフェンシブな側面が強いといえば、アルトリアもそうでしょう。以外に出入りの激しいチャートを描いていますが、業態は安定的です。安定したキャッシュフローが強みです。

www.americakabu.com