米国株ETFが良いのか、それとも米国株円建て投資信託が良いのか。

　米国株ETFが良いのか、それとも米国株円建て投資信託が良いのか。これは永遠のテーマかもしれませんね。今回はこの「米国株ETFが良いのか、それとも米国株円建て投資信託が良いのか。」というテーマに関してのご質問をいただいています。

たぱそう様

　いつもブログを拝見させて勉強させて頂いています。

　ここ数か月、自分なりに勉強してきましたが、米国株については書籍も限られており、やはりたぱぞうさんのブログが一番情報量が多いと思いました。

　本日はご相談があり、メールを送らせて頂きます。特に年収360万からの投資術はとても参考になりました。

私の基本情報です。
年齢・・・もうすぐ40代になります
性別・・・女性、独身で今後結婚予定はありません（笑）
年収・・・約500万
貯金・・・約800万
株歴・・・日本株を学び始めて1年半。実際に投資し始めて約1年。

　日本の個別銘柄はボラティリティ―が激しく正直、私には無理だと感じコツコツ積立が良いかと思いました。

　その頃から、たぱそうさんのブログに辿りつき、米国株のことを勉強し始めました。
現在は

　を積み立てています。

　今まで銀行に預けていたお金は約800万円です。

　そして、独身で現在は実家にいるので現在積み立てている他に毎月5万~10万は投資に回せそうです。（月によって変動しますが）

　約5万円は円建てで投資しているので、それ以外はドル建てをしたいと思います。ドル建てしたいので、証券会社はドル転の手数料が安いＳＢＩ証券にする予定です。ドル建てなので確定申告の手間がかかると思いますが、それでもドル建てにしたいです。

　そして、お恥ずかしい話・・・
　投資信託は円建てのみ。ドル建ては外国株式、海外ETF、外貨建MMF、外貨建債券。
ということを知りました。ドル建てにこだわるならETFかと思います。

　例えば、毎月10万づつ積み立てる場合（もう少し多くいした方がいいでしょうか？）
　米国ＥＴＦ（ＶＴＩ、VYMもしくはそれ以外）かそれとも、ドル建てはあきらめ円建てで投資信託にした方がいいのか。
（ETFの種類については勉強中です）

　たばぞうさんのご意見を伺えればと思います。お忙しいと思いますが宜しくお願い致します。

　弊ブログで推奨しているようなメジャーな米国株ETFは近年、ほとんど投資信託化されました。逆に言うと、これらのETFを買い付ける場合は無理してドルに変えなくても良くなったということです。

　ETFが得か、円建て投資信託が得か。この議論もよくされますが、結局のところ外国税額控除で源泉徴収課税を取り戻すのが得か、国内配当課税分を繰り延べるのが得なのかという話になります。数億レベルの投資でない限り、さほど差は出ないと思われます。

　そうなると、ドル建てで投資するメリットはどこにあるのかという話になります。私は以下のように考えます。

　こういうことなら、ドルで直接投資をするメリットは今もあると思います。

　優れた商品というのは、例えば豊富なETF群が挙げられます。例えばトルコリラが不安定になったときには、うねり取りを狙ってトルコETFを買えます。また、原油市場の値動きを狙って原油ETFが買えます。あるいは分散投資を志向してGLDMという金ETFを買うことができます。

　日本も類似商品がありますが、流動性と指数や市場に連動した値動きに関しては及びません。

　あとは、個別株やセクターETFを買いたくなった時ですね。これもドルを持っていれば直接買えます。円建てだとその都度為替コストがかかります。

　世界に投資というのは、ADRを意味します。NIOなどの中国株、ユニリーバ【UL】、NestleなどのEU株も買えます。

　これらのことに魅力を感じるならば、ドルでの投資を選択することになります。

　２０１７年までは米国株の金融商品がなかなか買えなかったために、ETF一択でした。しかし、今は投資信託が充実してきましたから、メジャーな指数連動商品であれば投資信託で十分な時代になりましたね。

　質問者さんのご様子だと、楽天VTIやeMaxis Slim米国株式での積み立てでも良いと感じました。個別株は難しいという感想をお持ちだからです。

　投資が趣味ならばマイナーなETFや決算を読んでの個別株投資の検討は至福の時間になります。そうでないならば、まるっと米国株の指数を買っておけばよいですね。投資信託ならば、確定申告の手間もかかりません。いかがでしょうか。

　ご質問ありがとうございました。

たぱぞうの米国株投資