NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty50連動型上場投信【1678】とは
東証上場のETFもバラエティに富むようになり、様々な外国株式指数に投資できるようになりました。
売買高を問わなければ米国だけではなく、韓国、中国、タイ、マレーシア、ヨーロッパ、ブラジル等の株式指数への投資が可能になっています。
今回取り上げるのはインド株式指数に連動する東証ETFです。
野村アセットマネジメントが運用する「NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信【1678】」です。
インドという国と株式投資
商品に触れる前に、インドについて確認しておきましょう。人口は2022年時点で約14億人と、中国に次ぐ世界第二位です。
労働人口数、総人口が今後も増え続け、2050年時点で世界第一位になり、2060年時点で17億5000万人となることが予想されています。しかも若年層が多いことが特徴です。
人口増による今後の経済発展のポテンシャルは極めて高いといえるでしょう。
Nifty 50指数とSENSEX指数が代表的。インド株式指数とは
【1678】が連動している株式指数は「Nifty 50指数」です。
インド南部のムンバイに所在しているインド・ナショナル証券取引所(NSE:National Stock Exchange of India)に上場する銘柄からなります。
時価総額や流動性、浮動株比率などの基準を用いて選定した50銘柄の株価を時価総額比率で加重平均し、指数化したものです。
インド株式指数でポピュラーなものには他に「SENSEX」指数もあります。
こちらはムンバイにあるインド最大のボンベイ証券取引所(BSE: Bombay Stock Exchange)に上場する銘柄からなります。
同じく流動性、取引規模、業種などを代表する30銘柄で構成される時価総額加重平均指数です。
「BSE SENSEX(S&P Bombay Stock Exchange Sensitive Index)」や「SENSEX30」とも呼ばれます。
実はこちらの方がインド株式指数としては知名度が高いように思いますが、東証上場ETFには「SENSEX」に連動したものがまだありません。というか、米国に範囲を広げてもかなりレアです。
有名ですが、買いづらい株式指数ですね。裏を返すと、【1678】は日本人にインド株式投資をしやすい商品ということになるでしょう。
1678がベンチマークするNifty50 指数のチャート
改めてNifty50指数を確認します。US版のYahoo Financeでは【NSEI】で検索できます。
5年のチャートをS&P500と比較してみました。2022年後半に強さを見せています。
ウェイト上位10銘柄は以下の通りです。といってもなじみがある企業は少ないかもしれません。
自動車などが知られた「タタ」の関連企業ぐらいでしょうか。実はSENSEX採用銘柄が多いです。Nifty50を買えば、SENSEX銘柄もほぼ買えてしまうような感じですね。
出典: US版 Yahoo Finance
【1678】はNifty50の先物に投資している
【1678】はNifty50の先物に投資しています。機関投資家であっても、インド株投資を個別株でやるのは難しいのかもしれません。
年1回8月に決算ですが、投資先が先物であるが故でしょうか、分配金は今まで出ていません。
チャートを確認します。S&P500に連動している【1655】iシェアーズ S&P 500 米国株 ETFと比較しました。
5年のチャートは指数だけを比較した前掲のチャートとはちょっと異なり、直近でも【1678】がアンダーパフォームしています。
出典:Nikkei.com
このパフォーマンスの差は信託報酬率の違いである程度説明できるでしょう。
【1655】の信託報酬率は変化していますが、それでも高い時で0.1%程度でした。
一方、【1678】は税込で1.045%です。
【1655】とは年で1%程度のパフォーマンス差を出す違いです。コストがパフォーマンスに大きく影響するいい例ですね。
とはいえ、インド株投信に視野を広げても、信託報酬率が【1678】と同水準の同様の商品は見当たりません。
東証上場ETFは銘柄によって流動性に難があるものが少なくありませんが、【1678】は1日数十万株取引があるので、流動性は特に問題ないでしょう。
コストが理由で消極的にならざるを得ないですが、現時点ではインド株式指数に投資したいと思う方にとって【1678】は現実的な選択肢になりえますね。
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