たぱぞうの米国株投資

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米国株のリスクヘッジ先は何がよいのか

米国株のリスクヘッジ

 米国株のリスクヘッジ先として、様々なアセットが言われます。希望にあふれた2010年代は終わり、次の10年は厳しくなる。そのようなことが良く語られます。

 

 私の投資歴およそ20年を振り返っても、2010年代ほどに恵まれた時期というのはほとんどなく、経済に限ってみては少なくともパクスアメリカーナの再来と言ってよいでしょう。

 

 しかし、相場というのはある程度の値動きを含んだ、不規則な上下動を繰り返すものです。これを人によってはランダムウォークといい、規則性を見出そうとする人はチャーチストになっていくわけです。

 

 どちらに軸足を置くかはさておき、米国株のリスクヘッジということでご質問を紹介します。

米国株のリスクヘッジ先としてどのようなアセットが望ましいのか

 たぱぞうさんお久しぶりでございます。

 

 今日もまたご意見をお聞きしたくメールいたしました。最近、米国株の暴落も近いという人も増えてきました。仮想通貨に一時的に逃がすのがいいなんていう人もいます。

 

 仮想通貨もある程度盛り上がることが予想されていますが、そうなると、そちらへ資金が流れることで、アメリカの株価が、これまでのように上昇下落を繰り返しながらも、長期で右肩上がりが続くという事がなくなってくると思われますか?

 

 それとも資金が流れるのはごく僅かで、今まで通り緩やかでも右肩上がりが継続すると思われますか?

仮想通貨は米国株のリスクヘッジになるのか

 まず、米国株のリスクヘッジとして仮想通貨、というのは可能性としては低いでしょう。株式相場との逆相関として機能するには、まだまだ信頼性が低すぎます。

 

 よく言われる逆相関の金は、有史以来の変わらぬ品質、信頼があります。

 

 対して、仮想通貨はどうでしょうか。アフィリエイト目的の広告が未だにあふれ、草コインといったマイナーコインの初動狙いの屍が累々とあり、高いボラティリティが継続しています。草コイン詐欺なども跋扈しており、変わらぬ手口で集客しています。しかし、スケールはずいぶん小さくなりましたね。

 

 本来、仮想通貨というのは送金や決済の簡便さに価値があったわけですが、様々な思惑が乗り、あることないことがいまだにつぶやかれています。目先の利益を求めるあまり、長期的な利益が生まれにくい、不誠実な現状があります。

 

 仮想通貨が株式の逆相関を示すような価値づけをされるならば、こうした海千山千の噂話や霞のような思惑を一掃しなくてはいけません。中身が無いのです。盛り上げようとすればするほど、非常に皮肉なことですが、逆効果になっています。

 

 また、法定通貨や銀行、証券会社といったところよりもセキュリティが高いと言われつつも、盗難騒ぎ、ハッキング騒ぎが収まりません。管理方法が悪いと言えばそうですが、結果としては信じられない額が盗難されています。

リスクヘッジの基本は債券、キャッシュ、インカム

 米国株に対するリスクヘッジの基本は債券です。安定を求めるならば、BND・AGGや短期債などの、米国債が基本です。株との逆相関ならば、中長期債を選ぶ人もいますね。また、あるいはややリスクは高くなりますが優良企業の社債なども良いでしょう。日本国債もディフェンシブではありますが、利回りが低すぎます。

 

 債券関連で言えば、ドル建てのMMF・MRFというのも良いでしょう。

 

 次に、面白くないかもしれませんがキャッシュです。ただし、日本国内ではやはり金利が低いので、預金だと守られはしますが増えはしません。私たち日本人の資産形成が難しいのはこういうところにありますね。あとは金です。金ETF【GLD】が良く知られていますが、管理の手間がかからないのが魅力です。個人ならば【GLDM】が信託報酬面で優れています。

 

 また、インカム狙いの不動産・太陽光投資というのも強みがあります。景気変動に合わせて人口が増減するわけではないですから、割安物件というのはそれだけで強みがあります。私はこの手法を採用しています。

強い米国株でも調整はつきもの

強い米国株でも調整はつきもの

 しかし、不動産もリートを見てもわかるように株式相場への連動性がありますから、あくまで割安なインカム物件ということになります。

 

 いずれにせよ、リセッションが起きてからだと対応できません。リセッションがいつ来ても良いアセットアロケーションを意識していくというのが投資の要諦になりますね。大事なことは、退場しないということです。

 

 どんなに夜が暗くとも、適切な投資をしていれば明けない朝は無いということです。S&P500は3年以上マイナスだったことが戦後1回しかありません。米国株というのは、そういう投資先だということですね。ご質問ありがとうございました。

 

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