世界の観光客数ランキング2023
国連世界観光機関(The United Nations World Tourism Organization:UNWTO)の推計によれば、1950年のインターナショナルな旅行者は2500万人だったそうです。68年経過した現在、その数は14億人と推計されています。
世界観光機関の年次レポートによると、過去 10 年間でインターナショナルな観光客は 7% 増加しました。とはいえ2021年に観光客は若干回復したものの、依然としてパンデミック前の数字には及んでいません。
2020年後半の予測では、業界は2021年後半までに軌道に戻ると期待されていましたが、COVID-19の感染状況がその戻りを妨げた形です。2021年後半の時点で、ツーリズム業界がパンデミック前の2019年水準に回復するのは早くても2023年になると大半の推計が予想していました。
2023年、日本も含めて、世界の人々があちこちへ出かけるようになりました。
さて、エジプトのピラミッドからブラジルの熱帯雨林、パリの歩道にあるカフェまで、地球上のどの国にも海外からの観光客が喜ぶものがありますが、その中で最も多くの観光客を惹きつける国はどこなのか。
最新ランキングをご覧ください。なお、参考のために人口を並べています。
世界の観光客数ランキングベスト20
出典:Tourist Arrivals = UNWTO website
フランスは30 年以上にわたって世界で最も人気のある観光地です。エッフェル塔、数多くのワールドクラスのレストラン、ルーブル美術館、ベルサイユ宮殿、ノートルダム大聖堂コートダジュール、そしてもちろんディズニーランドパリなど、多数の観光スポットがあります。
2位のスペインも魅力に満ちた観光地です。バルセロナのアントニ・ガウディのサグラダ・ファミリア大聖堂やその他の作品、グッゲンハイム美術館、アルハンブラ宮殿とヘネラリフェ庭園、ヨーロッパ最大の水族館(ユリの形をしたオセアノグラフィック)、グラン・カナリア島のビーチ、バルセロナのランブラス通りなどなどです。
上位2か国は観光客の数が人口をはるかに上回っています。ヨーロッパにはそういう国が多いですね。
3位には米国、4位には中国がランクインしました。
UNWTOのアニュアル・レポートによると、過去 10 年間でインターナショナルな観光客は 7% 増加したそうです。全体の51%をヨーロッパが占め、アジア太平洋地域が24%で続きます。
観光による経済規模はピーク時に1兆3,400億米ドルに達しています。
日本における観光客数の推移とデータ
さて、わが日本の観光事情を見てみましょう。UNWTOはビジュアルに長けたデータを提供しています。パンデミック前、2019年のデータです。
出典: UNWTO
インバウンド客は約3200万人でした。
アジア太平洋地域からの客が多く(左下)、1年を通じてコンスタントに来日客がいたことがわかります(右下)。
2019年が、直近のインバウンド客数のピークでした。
なお、2022年の日本へのインバウンド客は380万人で2019年比で-88%でした。
フランスにおける観光客数の推移とデータ
同じデータをフランスで確認し、比較してみましょう。
出典: UNWTO
ヨーロッパからの観光客が圧倒的に多いですね(左下図)。地続きの国が多く、鉄道でも移動しやすいことがヨーロッパからフランスへ向かうときのアドバンテージです。
また夏が観光シーズンだということがわかります(右下図)。
このデータをポジティブに解釈すると、日本は1年中コンスタントにインバウンド客が来る場所だということです。
冬なら、北日本でウィンタースポーツを楽しみたい外国人が多いと聞きます。北海道のニセコ周辺は、高級な宿泊施設も増え、地価の上昇も著しいようです。人が動き出した2023年以降はインバウンド客のV字回復が見込まれ、それに伴う経済効果も期待したいところです。
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