ウォーレン・バフェット氏の投資手法について書かれた本
不世出の投資家であるウォーレン・バフェット氏の投資手法について書かれた「株で富を築くバフェットの法則」を紹介します。他のバフェット本と同様にウォーレン・バフェット氏自らが書いた本ではないことには注意が必要です。
本書はKindle版も出ています。500円ほどKindle版のほうが安いです。1400円で学べるバフェット流投資法と考えると安いのではないでしょうか。初版からすでに20年以上経っていますが、全く色あせない長期投資の手法は今も参考になる点が多いです。
そしてバフェット氏の主張の正しさは時代が下れば下るほどより強固に証明されています。バフェット氏の資産が増え続けているからです。それは、氏の投資手法の正しさをの裏付けにほかなりません。
長期投資のバイブルと言って良い本
バフェット氏の長期投資について、2つの手法の紹介をしています。
1つの手法はバリュー株投資です。企業の本質的価値より株価が下回った時に買うという考えです。リーマンショックで大きく資産を伸ばした氏の行動をそのまま裏付けたものです。
多くの個人投資家に支持されている、比較的わかりやすい投資と言えるでしょう。バフェット氏が集中投資している4つの銘柄、ウェルズファーゴ、コカ・コーラ、アメックス、IBMはこれに当てはまります。個人投資家でも後追い投資をして上手くいっている人が多いですね。
バフェット氏は分散投資よりも利益をより高く得るためにフォーカス投資(集中投資)をしています。しかし、氏の自分の家族など一般人にはインデックス投資を勧めていることは頭の片隅に置いておくべきです。
2つはグロース株投資です。フィッシャー氏の投資法が有名です。永続的に売上と利益が成長し続ける企業に投資せよ、という主張です。ただ、銘柄選定が非常に難しく、小型グロースはボラティリティも一般的には高いことから私はしていません。投資先の業界知識や証券知識に詳しいプロ、あるいはセミプロに適した手法でしょう。
ウォーレン・バフェット氏の12の原則を知る
有名な12の投資の原則が紹介されています。しっかり押さえて、投資の減速にならないようにしたいものです。ちょっと長いですが引用します。
ウォーレン・バフェットの12の原則
○事業に関する原則
・シンプルで自分が理解できる事業か
・安定的な事業実績があるか
・長期的に明るい見通しがあるか
○経営に関する原則
・経営者は合理的か
・株主に率直な誠意ある経営者か
・組織の負の習性に流されない経営者か
○財務に関する原則
・自己資本利益率を上げようとしているか
・「オーナー利益」を考えているか
・利益率の高い企業か
・1ドル利益を留保したら、企業の市場価値も1ドル以上あがっているか
○市場に関する原則
・事業の価値はどれくらいか
・その事業を価値よりも安い金額で買収することは可能か
第3章「12の原則で事業を買う」から引用
改めて見ても頷ける内容ばかりです。バフェット本は多々ありますが、その中でも歴史あり、比較的わかりやすい本として本書を取り上げました。Kindle版と書籍版がありますが、長期投資のバイブルとして読み返す価値のある本だと確信しています。
株で富を築くバフェットの法則[最新版]---不透明なマーケットで40年以上勝ち続ける投資法
- 作者: ロバート・G・ハグストローム,小野一郎
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/04/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る