投資と資産運用をテーマにセミナーをしてきました。
投資をテーマに、某企業さんにおいて投資セミナーをしてきました。
時間は就業時間を過ぎた、18:00~19:00です。
場所は都内中心部にあるインフラ系の企業さんの会議室でした。平日の終業後に各支社、部署からお集まりいただいた皆様、ありがとうございました。
その内容をブログでシェアしたいと思います。
確定拠出年金について
最初に確定拠出年金についてお話をしました。たぱぞうのセミナーではあまり扱わないテーマなのですが、今度こちらの企業さんが企業型確定拠出年金を導入予定ということで扱いました。
導入担当者さんは特に大変熱心に聞いてらっしゃいました。企業型確定拠出年金は、勤務先が運用資金を拠出してくれ、こちらが運用指図者として運用していくというタイプのものです。
- 給付型=厚生年金や国民年金のように運用を機構にお任せするタイプ
- 拠出型=企業型や個人型のiDeCoのように自分で運用を決めるタイプ
こういう違いがあります。自分で運用を決めるので、運用指図者と言います。分かりやすいようで分かりにくい言葉ですね。
ズバリ言って、企業型確定拠出年金の最大の課題は「選べる商品がパッとしない」というところですね。今までいくつかの企業さんの確定拠出年金を見てきましたが、商品ラインナップが古いものが多く、パッとしない印象がありました。
今回の担当者さんは、若くてやる気も大変ある方なので、この企業にお勤めの方はラッキーだなと思いました。驚いたことに弟さんが弊ブログの読者さんということで、ますますやる気が満ち溢れました。
金融機関との交渉で、「こういう商品が欲しい」ということを、確定拠出年金の交渉窓口になる方は伝えられるとよいですね。受け身ではいけません。交渉先金融機関に海外株式、とくに米国株式の投資信託商品取り扱いがあると良いですが、どうでしょうか。
企業型確定拠出年金の税メリット
次に、企業型確定拠出年金の税メリットについてお話しました。
- 所得控除
- 運用益の非課税
- 退職控除
この3点が大きなメリットになります。ただし、退職控除に関しては、2000万円の枠があり、なおかつ会社から支給される退職金と枠を共有するのが難しいところです。個人個人の事情によるところが大きいのですが、それも含めてお話をしました。
元本も含めて払い出すときに所得になってしまうというのはなかなか気づかないところですね。関連記事で示している、退職控除の二重取りの方法もお伝えしたところです。
投資はストーリーであるということ
次に、一般的な投資のお話をしました。こちらのほうがやりなれているテーマですね。一般的な投資は非常にシンプルで、大体において2択になります。先に自分の投資のストーリーを決めておけば迷うことは無いのです。
以下追っていきます。
個別株投資か、ETF&投資信託投資か
- 個別株投資
- ETF&投資信託投資
要は、個別株を投資するのか、それとも分散の利くETF&投資信託での投資かということです。投資初心者さん、あるいは投資に興味がないという人は当然後者のほうが向いているということになります。
投資が難しそうだと感じている人は、株というと個別株投資だと思っています。これが難しいのはアクティブファンドの投資成績が物語っています。プロでもなかなかインデックスには勝てないのですからね。
簡単に人並みの成果を出していけば良いのです。
投資対象は米国投資なのか、国際分散投資なのか
- 米国株インデックス投資
- 国際分散インデックス投資
インデックス投資を考えるときに大事になるのがこの2つです。この観点に沿った、具体的な商品にも言及しました。投資に親しみの無い人にこそ、たたき台として具体的な商品名を示していくことは大事だと私は考えています。
米国株インデックス投資ならば以下の2つです。
- 楽天VTI
- eMaxis Slim米国株式
国際分散ならば、以下です。
- eMaxis Slimオールカントリー
EUや日本における低成長は深刻であり、新興国における成長性は魅力ながらGDPの伸びと株価が連動していません。これをどう考えるかで答えは変わります。尚、ここでは確定拠出年金やつみたてNISAを念頭に置いていたので、紹介した商品は投資信託に絞りました。
株式集中投資か、アセットを分散させ債券などを入れ込むのか
- 株式集中投資
- アセット分散投資
iDeCoやつみたてNISAなどの非課税枠の場合、米国の401kや英国のISAなどと比べて顕著に枠が小さいです。そのため、彼我の差は非常に大きく、参考にならない場合があります。
少なくとも日本の場合は非課税枠を資産運用として活用していく場合、債券や金などのアセットは不要であると考えます。そうしないと、枠が小さいのでリターンが限られます。
アセットの分散を検討する時期は、運用額が数千万円、あるいは数億円となり給与からの損失補填が難しくなってからで良い、という仮説を立てています。しかし、これは米国株集中投資などと同じく、王道ではないかもしれませんね。
投資はストーリーであり、いかにそれを守り腹落ちさせるかということ
投資はストーリーであり、いかにそれを守り、腹落ちさせるかというのが大事です。この先もしかすると10年単位の不況、株式市場の横ばい、あるいは行き過ぎた量的緩和による反動が来るかもしれません。しかし、それは世界経済の成長が続く中にあっては一過性のものです。
そういうストーリーを自分自身の中にもっているならば、リセッションは何ら恐れることは無いのです。多岐にわたるように見える選択肢も、上に示したように実は二択から成っているに過ぎません。
最後はご質問を多くいただき、30分も超過してしまいました。危うく、永遠にしゃべり続けるところでしたね(笑)
反応していただけるということは大変にうれしいことで、非常に良い夜になりました。来月は渋谷の某企業さんにお話に行きます。必要とされること、こんなにうれしいことは無いのです。
関連記事です。
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