一馬力より二馬力、共働きが必須になりつつある
共働きが必須の時代になりつつあります。日本人の年収が減り続ける中、困難な時代のサバイバル術の1つが共働きと言って良いでしょう。
あの手この手で二人で働く協力体制を築く必要があります。 二人で働いていれば、一人が倒れた時も被害を最小限で食い止められます。大黒柱が倒れるなどの事情で急に働き始めるのは、体と精神に負担が大きすぎます。
心身を労働に慣れさせておくという意味でも、アルバイトでもよいから働いておくとよいと考えます。それが思いかけないリスクヘッジにもなるかもしれません。もちろん、お金の貯まり方も劇的に違います。
労働で得たお金も働かせると3馬力
お金は働かせるときちんと増えて帰ってきます。消費だけではなく、生産もできるのがお金なのです。それが投資です。
夫の給与+妻の給与+投資で得たお金(不労所得)
で3馬力にすることが可能です。しかし、普通の街中の銀行預金はもういけません。21世紀に入ってからほとんど利回りがつかなくなっています。2016年時点で1年定期0.1%程度です。
ネットバンクの定期預金活用法
都市銀行や地方銀行などガチガチの銀行貯蓄しか知らないパートナーならネット銀行の定期は意味があります。使い方によっては、家族で協力して投資をするよいきっかけになりえます。理由は2つあります。
- ネット銀行の定期は0.4%程度の金利がつくものがあり、金額が大きければ金利の効果を多少だが実感できる
- インターネットで金融商品を購入することへの抵抗を少なくするキッカケになる
「あ、お金の知識ってあると違うな、儲かるんだな」
「インターネットでお金を扱うのは便利で安全だな」
というちょっとした成功体験を積み重ねることができます。そのためにはネット銀行の定期のような元本保障型の商品から始めるとよいでしょう。投資資金がいきなり元本割れをすると、やる気をなくすからです。
また、ネット銀行に抵抗あるパートナーも少なくありません。しかし、投資は証券も含めてネットで行うのが基本です。ネットバンキングの使い方の手ほどきをすることで、抵抗を徐々に無くしていくことができるでしょう。
投資のゴールを設定しておく
そのうえで投資のゴールを設定します。例えば、最終的にはドル転して米国市場を目指す、などです。
ゴールは自由ですが、日本円の米国市場商品はやめたほうが良いでしょう。例えば東証のSPDR S&P500 ETF(1557)は素晴らしい商品です。SPYと言えば世界で最も運用規模が大きく信頼されているETFの1つです。しかし、東証版だと為替の影響があるので右肩上がりをシンプルに実感できません。
極端な円安でなければドル転すべきです。ドル転すれば、他にも金融最先端のアメリカの優れた金融商品が買えます。
例えば米国高配当ETFであるVYMは3.5%前後の分配金を出します。ディフェンシブな債券ETFのBNDでも2%弱の分配金を出します。信託報酬も極小です。それにもかかわらず、キャピタルゲイン(値上がり益)もしっかり出ています。
しかし、いきなりドル転というのは家族から同意が得にくいです。だからネット銀行の定期預金という手順を踏むのです。
「米国ETFのドルでの買い付け、買い増し」
「米国高配当銘柄での配当再投資」
など最終ゴールをしっかり描いておきます。そして、そこへ到達するために種をまくのです。
話し合いの方向性
焦ってはいけません。焦ると喧嘩になり、不毛な争いになります。相手を説得しようと思わないことです。何年もかけて、貯蓄信仰を現代に合わせた投資の価値観に変えていくのです。
「家族のよりよい将来のために、時代に合わせた資産運用をする」
という相手への思いやりからの発想であることを伝えつつ、話を進めます。
- 銀行への預金金利が低すぎ、増えないこと
- 老後年金以外の収入を確保する必要があること
- 株式の配当は預金金利の比ではないこと
- ETFでリスクを分散できること
このような話を柱にします。自分がすでに投資をしているならば、その成績や配当を見せてもよいでしょう。
あるいは、自分が信じるブログやネット情報を、相手に見せつつ紹介してもよいでしょう。1つのブログだけではなくて、複数のブログを見せて「みんなやっていることなんだよ」と伝えます。書き言葉は説得力があります。振り返って読むこともできます。
現状の日本の教育は金融教育がほとんどないため、非常に骨が折れます。郵便貯金や銀行が一番の預け先だと思っている家族が多いのではないでしょうか。しかし家族は運命共同体です。最善の方法へ向けて共通理解ができると良いと思います。
夫婦、あるいは家族で投資をするようになれば、NISA口座もパートナーと二人で2口座作れます。子どもがいれば、ジュニアNISAも活用できることになります。確定拠出年金も2人で入れます。国の株高のための施策を最大限に享受できるようになるのです。自立した老後の家計を国は国民に期待しており、今後もその方向はぶれません。
そして、投資資金が大きいと資金の成長速度が全然違います。
まとめ
- 共働きをして投資資金を協力してつくる
- ネット銀行の定期預金でささやかで確実な成功体験を得る
- ドル転して米国ETFを買うのがゴール、などゴールを見据える
- 家族のよりよい将来のためであることを伝える
- リスクも伝える
5のリスクはリーマンショックが良い例でしょう。「短期では半額になるかもしれない。でも、米国市場はすぐに回復しているでしょう?」と。なぜかというと、ある程度のリスク耐性が無いと長期投資に耐えられないからです。
しかし、くれぐれも生活資金は投入しないことです。長期でゆったり構えられる資金でないといけません。市場に上下はつきものだからです。夫婦で協力して資金運用することでより効率的に資産を伸ばすことができます。