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インド投資信託の最適解、「サクっとインド株式」を徹底解説

インド株SENSEX指数連動、低コスト投信「サクっとインド株式」登場

 先進国か新興国というカテゴリーでは新興国とされるインド。

 とはいえ、インドは新興国の中でも中国を凌ぐ高い経済成長率の継続が予測されています。IMFの世界の実質GDP成長率予想では、インドは7.7%と要先進国・新興国の中で1位です。

 

 また、世界のGDPランキングではインドは2050年には米国を抜き、世界で第2位の経済大国になると予想されています。

 

 インド統計・計画実施省が2023年5月末に発表した2022年度(2022年4月~2023年3月)の実質GDP成長率(2011年基準)推計は前年度比+7.2%でした。

 

 今や人口が世界一となったインド。その高い経済成長をどのように享受するかは永遠の課題でした。高信託報酬であり、右肩上がりのETF、投信が限られたためです。

 

 今回、SENSEX連動の商品がリリースされますのでご紹介します。

SENSEXとS&P500の比較チャート

 インドを代表する株価指数であるSENSEX(赤)は、特に2022年半ばから非常に好調で、S&P500(水色)をアウトパフォームしています。長期的に見ても右肩上がりの指数となっています。

 

 長らく投資家の間では、インド投資への有効な手段が模索されてきました。納得のチャートと魅力と言って良いでしょう。

SENSEXとS&P500の比較チャート

SENSEXとS&P500の比較チャート

出典:US版 Yahoo Finance

インドSENSEXとは、どのような指数か

 SENSEXはS&P Bombay Stock Exchange Sensitive Indexの略です。


 インドのムンバイ証券取引所に上場する銘柄のうち、流動性や取引規模などに基づき選定された、30の株式から構成される時価総額加重平均型株価指数です。


 採用銘柄にはリライアンス、インフォシス、タタ・コンサルタンシー・サービスといったインドを代表する企業の名前が見えます。


 ちなみに、日本の自動車メーカースズキのインド子会社であるマルチ・スズキも採用されています。スズキのインド国内における高シェアはよく知られるところですね。

 

SENSEX構成銘柄一覧

SENSEX構成銘柄一覧

出典:https://www.bseindia.com/sensex/code/16/

 セクター別のウエイトで見ると、金融と情報技術、エネルギーで6割を超えます。特に金融は4割近くを占めており、金融株次第でインデックスの値が左右される特徴を持ちます。


 新興国において金融株が大きな割合を占めるのは珍しいことではありません。一方で新興国故、ボラティリティの高さは想定しておいた方がいいでしょう。

インド株市場への投資環境

 インドの経済成長を金融商品で享受しようと考えるならば、現時点の日本においてはETFか投資信託が現実的です。個別ならばADRとなりますが、あまり一般的ではありません。


 新興国であるインド株式を投資対象とする商品の信託報酬等は相対的には高いものがほとんどです。米国株インデックス連動であれば0.1%を切る水準の商品が珍しくなくなりました。しかし、インド株投信を信託報酬率で検索してみると、1%を切る商品は4本しかありません(2023年8月末現在)。

 

 しかも、代表的株式指数であるSENSEX連動商品よりもさらに銘柄数が多い株式指数であるNifty50連動商品の方が多いです。

SENSEX連動低コスト投信「サクっとインド株式」が登場

 SBIアセットマネジメントは2023年9月に「SBI・i シェアーズ・インド株式インデックス・ファンド『愛称:サクっとインド株式』」を設定します。

 

 サクッとシリーズとは投資信託シリーズの愛称です。米国資産運用会社ブラックロック・グループが運用するiシェアーズETFをマザーファンドとしています。そしてそのコストは業界最安を謳っています。


 2023年8月末時点では、日本株式、米国債券、ゴールドを対象にした9本が設定されていました。その仲間に加わるのが、「SBI・i シェアーズ・インド株式インデックス・ファンド『愛称:サクっとインド株式』」です。


 以下、「サクっとインド株式」と呼びます。「サクっとインド株式」の商品性は以下の通りです。

「サクっとインド株式」の信託報酬と投資先

サクっとインド株式とは

サクっとインド株式とは

出典:SBIアセットマネジメントwebsite

 今までにない水準のコストが目を引きますね。また、SENSEX連動であることも目新しさを感じます。

 

 投資対象は香港証券取引所に上場している、「iシェアーズ・コア S&P BSE SENSEX インディアETF」です。

iシェアーズ・コア S&P BSE SENSEX インディアETF

iシェアーズ・コア S&P BSE SENSEX インディアETF

出典: ブラックロック website

 投資対象の経費率が0.40%ですから、「サクッとインド株式」との差がほとんどありません。「サクッとインド株式」は親切な設計だと思います。インド株投資の新たな選択肢となるでしょう。

 

 2023年6月に設定されたサクッとシリーズは2023年8月末時点でSBI証券のみが取り扱っています。


「サクッとインド株式」も少なくとも設定当初はSBI証券のみの取り扱いとなるでしょ。販売会社の増加も期待したいところですね。

 

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