たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

コロナショックで得た経験を今後の投資に生かしていく

コロナショックで私たちは何を得て、失ったのか

 コロナショックはまだまだ続きますが、マーケットに関しては落ち着きを取り戻してきたように見えます。今回は影響を受けるセクターとそうでないセクターの差が激しく、社債市場が動揺するというところに特徴がありました。

 

 同時にすさまじい規模での世界同時金融緩和がありました。今もそれは続いており、一つの象徴としては社債ETF及び個別企業の社債の買い入れということになります。これはある意味では緊急融資のような効力があり、大きな下支えになっています。

 

 日本においても、中小企業における政策金融公庫や信用保証協会による融資のバックアップは非常に大きいですね。私の周りでも、大きいものは10億、個人レベルでも上限の3000万ずつ、融資を受けたという話が入っています。

 

 本当に厳しく、真っ青になったのが3月ごろで、今は一息ついている状態でしょうか。しかし、秋冬にかけて第二波が来るとするならば、どうなるのでしょうか。ほとんど確実に将来への負債、負担となるわけで、それを受け止めつつ適切な行動をとらざるを得ません。

 

 短期的にはリセッションに負けない金融緩和による恩恵を受けました。先に挙げた融資や、株価上昇がそれでしょう。長期的には増税、可処分所得の減少、通貨の減価といった未来が見えます。

コロナショックを経て記憶しておきたい株式市場への姿勢

 コロナショックを経て、いくつか記憶しておきたいことがあります。まず1つ目は金融緩和でしょう。

コロナショックとかつて例を見ない金融緩和

コロナショックとかつて例を見ない金融緩和

 つい先日fedのバランスシートが拡大し、7兆ドルに達したことがニュースとなりました。年末には10兆ドルも見えてきたということで、まさに未曾有といってよいでしょう。ある意味では、日銀の様相を呈してきたFRBとも言えます。

 

 こうなるとなかなか下がらないのが株価です。特に業績懸念の薄いハイテク株に資金は集中しており、上場来高値を更新する企業が続出しています。リセッション時には個別企業はよりボラタイルになります。

 

 一方でS&P500やVGT,QQQ、VHTといった指数は金融緩和の恩恵を最大限に受けています。中庸ならS&P500、投資効率を求めるならばVGT,QQQといったセクターを意識したETFになるのでしょう。

個別株投資も面白いが、見逃せないETFの使い勝手の良さ

 個別株は非常に値動きが激しく、いくつか狙っている銘柄が良い具合に下げていました。例えばBLKなどはリセッションには大変弱いです。チャイナショックの時も300ドル割れをしており、今回も目前まで迫りました。惜しいところで反発してしまいましたが、あれだけ激しいと短期で大きめに投資するのは少々躊躇されますね。

 

 一方でSPYやVGT、あるいはQQQは出来高も大きく、売買しやすいETFです。なおかつ「ダメだったら持っておけばよい」という心持で入れるのが良いですね。私は結果的に1655で入りましたが、使い勝手の良さは感じました。

 

 ただ、1655も出来高はさほど大きくないので、買い方、売り方を気を付けないと板が動きすぎ、面白くないことになります。

 

 いずれにしても、2015年ごろから顕在化しつつあった、強い銘柄と弱い銘柄がよりはっきりしたのがコロナショックだったと思います。

 

 もっとも、ここでいう強い銘柄というのは、在宅だから宅配ピザが強いとか、オンライン会議が必要だからZMが強いとか、そういう短期的な要因のみの話ではありません。長期で持てる、定性的な話ですね。

 

 同時に、資産が大きくなってくるとリセッション時に個別を積極的に買うのは少々勇気がいるようになってきました。

 

 ETFというのはよくできています。ちなみに投資信託はうねりを取るには性質上向かないですね。積み立て投資に特化した商品とも言えます。

コロナショックにより使いにくくなったMMF

 金利が低くなり、MMFなどの債券系の投資妙味が薄れましたね。だからと言って分散をしないのが良いというわけではありません。例えば資産が大きくなってきたら、都内の安定的な地価の物件などを利回りは妥協しつつ持つのも悪くないのかもしれません。

 

 私は株式を含むペーパー、太陽光、不動産を2:1:1程度に分散して持っていますが、その強みのようなものは感じました。都内のレジデンスはやはり安定的な強み、良い意味での鈍重さを感じます。

 

 ただ、相応の人のつながりやお世話が必要になるので、面倒さを排除するならばやはり債券、あるいは現金というのは強いですね。

 

 そういう意味では、もし私が20代で資産が少なければ、やはり株式全力投資をしただろうなということです。属性面、資金面で不動産を買えず、かといって債券金利も厳しいからです。

 

 コロナショック下の金融緩和時代で変わるのは、通貨の価値、借金の意味です。価値が成長するアセットに資金を置き続けるという根本は変わらないですね。いや、コロナショックは確実にその流れを加速させましたね。

 

 かつての世代は貯蓄第一でしたが、私たちの世代は私たちの世代の常識を尊重して生きていくということですね。大局を見て行動していけば、どのようなショックが来ても対応できると私は確信しています。

 

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  収益を生まない借金は悪い借金です。イールドギャップをしっかりとれる借金は、語弊があるかもしれませんが、良い借金です。リスク許容度がここでも大事になります。

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  自ら考えて行動していくことが問われる時代ですね。決められた進路、決められた就職、決められた資産運用。果たしてそれは正しいのかどうか、自分に問いながら歩みを進めたいですね。

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