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キャタピラー【CAT】の銘柄分析。世界最強の建機メーカー。

キャタピラー【CAT】の銘柄分析。世界最強の建設、鉱業機械メーカー

 キャタピラー社は建設、鉱業機械において北米市場を中心に圧倒的なシェアを持ちます。それは1925年の創業からであり、以来世界1位の座を守り続けている驚異的な企業です。 

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建設機械メーカーの世界市場シェア - YouTube

 世界シェア一覧です。2位のコマツ(日本)、4位の日立建機(日本)はアジアにおいて特に強みを持ちます。3位のVolvoはクルマのボルボです。農業機械に強い、かつてバフェット銘柄だったDeereもランクインしています。

 

 シェアトップのキャタピラー社は世界190か国で事業展開しており、文字通りの多国籍企業です。現在では軍需産業や航空宇宙業界にも進出しています。

 

 祖業はベンジャミン・ホルト氏が19世紀後半に農業機械を作ったことに始まります。ベンジャミンホルト氏は従来の車輪を使った農業トラクターから無限軌道(キャタピラ:英語で芋虫)を使った農業トラクターを開発します。

 

 そのキャタピラ技術は1928年にブルドーザに転用され、フーバーダムなど大きな公共土木工事で採用されるようになります。また、第一次世界大戦の塹壕戦において大きな力を発揮した戦車においても同社のキャタピラは影響を与えました。

 

 また、第二次大戦においては進駐先での飛行場造成や各種土木工事において無類の強さを発揮し、技術力を高めていきます。

 

 2度の大戦を経て、その後1950年にイングランドを皮切りに世界進出を始めます。世界各地の大規模土木工事にはキャタピラー社の建機が使われ、世界の鉱業生産の現場でもキャタピラー社のダンプカーやショベルカーが見られました。

 

 1970年には世界での売り上げが母国アメリカの売り上げを超え、その後も全世界で売り上げを伸ばしました。 

キャタピラー【CAT】は建機で圧倒的なシェアを持つ

キャタピラー【CAT】は建機で圧倒的なシェアを持つ

 その地位とブランド力は確固たるものであり、アメリカを象徴する企業の1つと言って良いでしょう。

 

 日本においては1960年より三菱重工と合弁で「キャタピラー三菱」を立ち上げ、展開してきました。しかし、2012年に三菱重工分の株式はすべてキャタピラー社の取得するところになり、キャタピラージャパンになっています。

 

 全世界において、販売網含めて非常に強固な営業体制を持っています。

 

 中長期の課題としては、ESG投資の流れに伴うカーボンリスクへのエクスポージャーが比較的大きい業種なので継続した対策が求められる企業ということです。石炭・鉄鉱石などのマイニングに欠かせない業種です。

 

 また、中国において地場の建機産業が育ちつつあり、競争の激化が予想されます。これらの環境から、営業利益率の低下が予想されます。とはいえ、全世界におけるCATのブランド力、需要の増大は確かなもので、強弱併存の見通しです。

キャタピラー【CAT】の配当とチャート

キャタピラー【CAT】の株価チャートと配当

キャタピラー【CAT】の株価チャートと配当

2006年6月 株価70ドル 配当0.3ドル

2016年4月 株価77ドル 配当0.77ドル

2017年9月 株価126ドル配当0.78ドル

2019年7月 株価131ドル配当1.03ドル

 

 建機は景気循環株の一面があります。2011年ごろは世界経済が不調でも中国の成長でカバーできましたが、2016年前後は中国が減速していたので売り上げも停滞しました。

 

 公益や電気通信、生活必需品と言ったディフェンシブと違い、景気の影響を受けやすい株ということが言えます。逆に言うと、キャタピラー社の株価が上がり始める時が世界経済が上向く時とも捉えられます。

 

 上げ下げが大きい分、市場が反発し始めたら大きな利益を得られる、そんな銘柄です。2016年初頭のチャイナショックから1年半で2倍になりました。ボーイングと同じく、トランプ政権以後大きく株価を伸ばした企業の1つです。

 

 しかし、2018年1月以降は下げ続けています。米中貿易摩擦が鮮明となった2019年7月の決算も悪く、赤字転落したボーイングとともに市場の下げを主導しました。

 

 現在の130ドル近辺の株価はファンダメンタルズからは割安感を感じる水準ではあります。しかし、1年半ほど一貫してややパッとしない決算の反転が見られない限り、買いにくいのは事実ですね。

キャタピラー【CAT】の基礎データ

続いて基礎データを見てみましょう。

ティッカー:CAT

本社:アメリカ

 

上場:ニューヨーク証券取引所(NYSE)

キャタピラー【CAT】の配当と配当性向

キャタピラー【CAT】の配当と配当性向

キャタピラー【CAT】の配当と配当性向

 キャタピラーの配当と配当性向です。基本は増配傾向ですが、見ての通り急激な配当性向の上昇をするときがあります。実に300%です。これは後述しますが、利益の大幅な減少に伴うものです。連続増配は業種として無理がある時があります。繰り返しますが、あくまで景気敏感株です。

キャタピラー【CAT】のBPSとEPS

キャタピラー【CAT】のBPSとEPS

キャタピラー【CAT】のBPSとEPS

 2014年あたりまではリーマンショックを乗り越え、建機需要も活発でした。特に中国での需要は大きく、それは日本の小松製作所などもそうでした。また、BHPビリトンやリオティントなどのマイナーの需要も大きかったです。

 

 しかし、その後のチャイナショックを機に急速にしぼみ始めます。EPSは2016年にマイナスに転じています。

 

 その後、トランプ政権の発足と時期を同じくして反発します。しかし、決算は2018年初頭以降パッとしませんね。特に、中国経済の減速が鮮明な今は難しい時期を迎えています。

キャタピラー【CAT】の売り上げと利益

キャタピラー【CAT】の売り上げと利益

キャタピラー【CAT】の売り上げと利益

 もともと建機製造ということで、コストがかかりやすい業態です。そのため営業利益が10%を超えるときはよほど活況のときということになります。リーマン時、チャイナショック時は世界的な景気動向の影響を受けて極端に業績を落としています。

 

 特に今後の営業利益率の低下要因は注目されてよいでしょう。粗利益率は一定ながら、景気の影響を大きく受けます。

キャタピラー【CAT】のキャッシュフロー

キャタピラーの【CAT】のキャッシュフロー

キャタピラー【CAT】のキャッシュフロー

 2013年の営業CFが突出しています。しかし、その後はパッとしません。今後もこのような上下動を繰り返しながら推移していくと思われます。

 

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