たぱぞうの米国株投資

米国株投資で人生の選択肢を増やすという提案です。某投資顧問のアドバイザーをしています。

Tapa's U.S. Stocks Investment

In the middle of difficulty lies opportunity

一般家庭の平均貯蓄額・負債額から見る現役世代の悲哀

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一般家庭の平均貯蓄・負債の推移

 総務省から先日「家計調査報告」が出されました。米国株投資を扱う「たぱぞうの米国株投資」にとっても非常に親和性の高いデータですので、ここに紹介します。以下のグラフの出所はすべて「家計調査報告」によるものです。

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 まず、ここで示されているデータは二人以上世帯ということです。したがって、例えば若年の独身世帯のデータなど、貯蓄が一般的に少ない層は反映されていません。思ったよりも数字が大きいのはそういうことです。

 

 平均値が1820万円です。マスコミや出版で言われる内容と実態に乖離があるように思いますが、読み込むと平均値ならではの数字であることが分かります。

 

 まず、「約3分の2の世帯が貯蓄現在高の平均値(1820万円)を下回る。」ということです。つまり、平均値ですから、一部の富裕層が平均を押しあげており、そのためほとんどの世帯において平均値を上回ることができないということです。

 

 繰り返しますが、3分の2の世帯が平均を下回るのです。

 

 「二人以上の世帯の貯蓄保有世帯の中央値は1064万円」と示されています。こちらのおよそ1000万円のほうが実感としては近いように思います。貯蓄などお金に関する話は常に平均値と中央値の大きな数字の乖離が見られます。

 

 これは、お金を持つものはますます豊かになるという事実を反映したものです。雪だるまが大きくなればなるほど重たく、転がすたびに巨大化するのと同様に、お金も種銭が多ければ金利収入も大きくなるということです。

 

 つまり、富裕層はますます豊かになるというのがお金の性質なのです。まさに、「お金のお友達集まれ状態」です。まずどうにかして種銭を増やすことが資産運営上の大きな課題であることが数字からも見て取れます。

一般家庭の貯蓄の内訳 

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 このグラフでは家庭の貯蓄の内訳が示されています。ここに、日本の資産運用の特殊性があります。それは、預貯金と生命保険が諸外国と比べて多いということです。

 

 「定期預金」と「生命保険」の割合の多さは私たち日本人の資金の運用先が限られることと無関係ではありません。資産運用において大きな効果を発揮する有価証券、つまり株式は14.6%にすぎません。 

 

 1940年代から1980年代後半までの日本株式のパフォーマンスは諸外国を凌いでいました。人口ボーナスによる高度成長があったからです。つまり、今の団塊世代よりも上の世代は株式によって資産形成を効率的に行うことが可能でした。

 

 しかし、1989年以降のバブル崩壊後は日本の株式相場は低迷したままです。アベノミクスや市況により劇的に回復しましたが、それでも30年前の高値を抜けていない企業が殆どです。

 

 つまり、この30年間日本株式で資産運用をするのは非常に困難であったということです。元本を減らしたくないのは誰もが抱く心情です。投資と言われても何を買ったらよいのかわからないというのが正直なところだったのではないでしょうか。

 

 ただし、頼りの預貯金も未曽有の低金利です。個人だけでなく金融機関も運用難の時代を迎えています。定期預金あるいは生命保険一辺倒の資金の流れを変えて、金融庁が健全な投資環境の整備を急ぐのはもっともです。

 

 しかし、多くの人は資金の運用先に確信が持てないというジレンマを抱えています。

日本の富裕層はイコール高齢層

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 年齢別の貯蓄・負債残高です。これをみると如実に世代格差が見られます。49歳以下はほとんど貯蓄を作ることができていません。住宅ローンを始めとする負債に相殺されています。

 

 それに対して、50歳以上の層は大きく富を形成することができています。現役時代の富をうまく貯め、住宅ローンも返し終わった世代です。2000万円を超える貯蓄を実現しています。

 

 それでは、現在の49歳以下の層が今後このグラフに見られるように大きく資産を伸ばしてくるのでしょうか。もっと言うと、果たして私たちも資産を伸ばせるのでしょうか。

 

 私はそうは思いません。もちろん、住宅ローンや子育てを終えて、今より貯蓄は多少は伸びてくるでしょう。

 

 しかし、すでに私たちの国はパックスジャポニカとでも言うべき、経済的な繁栄期を過ぎつつあります。この後は、社会保障費を理由とする増税・国債発行が待ち構えていることでしょう。

 

 日本の高度成長は若年労働人口が多く、少ない社会保障費で効果的にインフラ投資ができたことが大きな要因です。今後はその回転が逆回転します。つまり、少ない労働人口が多くの社会保障費を払うことを意味します。

 

 国家主導での経済面での効果的な投資は非常に難しくなることでしょう。増税しようが、国債発行しようが、医療・年金・介護などの社会保障費に使わざるをえないのです。

 

 そういう意味では定年を70歳まで伸ばしたり、女性の社会参加を促進するのは意味があります。社会保障を受ける立場から、支払う立場になるからです。一億総活躍社会の狙いはここにあります。

 

 話を戻します。私たちのなけなしの貯蓄をどのように運用するのか。それは、人口増加国に投資をすることです。かつての日本がそうだったように、今も人口が伸びている国が世界にはあります。その一つは米国であり、アジアならインドネシア、インド、マレーシアといった国々です。

 

 今の日本の国富の一部を効率的に海外に移転させ、その利益・恩恵を日本に還流させるのは個人でも法人レベルでも、あるいは国家レベルでも意味あることだと私は思います。

 

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