- シェブロン(CVX)スーパーメジャーのうちの一社
- シェブロン(CVX)の配当とチャート
- シェブロン【CVX】の配当性向
- シェブロン【CVX】のBPSとEPS
- シェブロン【CVX】の売り上げと利益
- シェブロン【CVX】のキャッシュフロー
シェブロン(CVX)スーパーメジャーのうちの一社
シェブロンは国際石油資本、スーパーメジャーのうちの一社です。スーパーメジャーの構成は以下のようになっています。民間石油会社であることが前提になっています。
- エクソンモービル(XOM)
- ロイヤルダッチシェル(RDSB)
- BP(BP)
- シェブロン(CVX)
- トタル(TOT)
- コノコフィリップス(COP)
売り上げ規模はエクソンとロイヤルダッチシェルがほぼ同じ、やや落ちてBP、シェブロンはエクソンの半分というところです。
かつてのセブンシスターズに比べると国際価格決定力も含めて格段に力は落ちますが依然石油業界において大きな力を持つ企業群です。生産量は下図のようになっています。サウジアラムコ、ガスプロムといった国営系の企業の生産量が目立ちます。
生産量ではシェブロンは世界9位ということになります。
シェブロンもエクソンモービルと同じように探鉱、生産、輸送、販売まで手掛けています。また、化学製品の製造販売も行っており、生産を中心とする川上部門から加工販売及び派生品製造の川下部門まで手掛けています。
その事業展開は世界各地180か国に及び、多国籍企業としてビジネスを世界中で行っています。
シェブロンの場合はエクソンモービルよりも川上部門の比重が大きいです。そのぶん2014年からの原油安の影響をより大きく受けることになりました。
※シェブロンのページから
2016年12月期の第一四半期では赤字になりました。こういった状況の中、2017年、2018年と事業を行うにあたっての予算を削減し、現金留保に努めようとする姿勢を明確にしています。
配当は赤字にもかかわらず死守しています。原油高が一服しつつあるとはいえ、苦難の数年が続きました。
シェブロン(CVX)の配当とチャート
2006年8月 株価64ドル 配当0.52ドル
2016年5月 株価102ドル 配当1.07ドル
2018年1月 株価128ドル 配当1.08ドル
連続増配は29年続いています。原油安の状況でも増配は続ける方針を発表しています。株価は業績を反映して停滞していましたが、原油市況の反発を受けて反転しました。気づけば2014年の原油高のころの株価水準に到達しようとしています。
シェブロン【CVX】の配当性向
2016年の決算が悪く、赤字で配当をしています。そのため配当性向は測れないのですが、グラフ上は便宜的に100%にしています。原油価格は今後も緩やかな回復が見込まれており、最悪期は脱したとの見方が一般的です。
シェブロン【CVX】のBPSとEPS
EPS・一株利益はマイナスに転じています。また、BPS・一株資本も漸減傾向にあり、資産縮小を図っていることが分かります。原油安局面でこそ苦しい決算になっていますが、営業利益率は平時では悪くありません。
シェブロン【CVX】の売り上げと利益
急激な営業利益の落ち込みを示しています。2015年夏に端を発したチャイナショックは商品市況の冷え込みも招きました。その後、市況の回復とともに鉄鉱石などは回復基調ですが、原油の場合はシェールオイル増産という特殊事情もあり、回復は緩やかです。
ちなみに鉄鉱石は底値から1.5倍になっており、リオティント【RIO】やBHPビリトン【BHP】の株価も急回復してきています。ただし、それでも鉄鉱石価格はピークの半分以下です。なお、原油価格はそこまでの底打ち感はまだありません。
シェブロン【CVX】のキャッシュフロー
シェブロン【CVX】のキャッシュフローです。原油高に伴い、強気の投資を行い、その後の原油価格の低迷で四苦八苦、というのが伝わってきます。すでに4年連続でフリーCFはマイナスになっています。ただ、そのマイナス幅は縮小傾向にあり、今後の決算に期待を持たせます。
米国株高の中にあって、置いて行かれた感のあった原油株ですが、シェブロンはいち早く回復基調です。ただ、まだまだ実績が追い付いていない面がありますので、なかなか現在の株価の評価は難しいところです。
ただ、過去の例からしても100ドル割れの水準は明らかに安かったわけで、リスクを取った人がリターンを得たという結果になっています。いずれにせよ、決算で実態が回復してこないとなかなか上値も追いにくいというところでしょうか。
関連記事です。
ライバルのエクソンモービルです。民間石油会社としては世界一の規模を誇ります。ただし、株価の回復は遅れ気味です。
エクソンはRockefeller系です。ロイヤルダッチシェルはRothschild系の石油会社です。高配当で有名ですが、一時期減配が懸念されました。株価はシェブロンのように割と早く反発しています。
こちらの記事でも触れましたが、原油価格の急激な反発は考えにくいですね。ただ、石油株は売られていましたので、米国株高の中では妙味があり、資金が集まりやすい状況ではありました。シェブロンは上手くここまで流れに乗っています。