たぱぞうの米国株投資

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いちばんカンタン!株の超入門書

いちばんカンタン!株の超入門書は株式投資の基礎知識が網羅されている

 この書籍はポップな表紙の割には書いてあることは硬派です。長期投資も見据えた、株式投資に必要な知識が網羅されています。

いちばんカンタン! 株の超入門書 改訂2版

いちばんカンタン! 株の超入門書 改訂2版

 

 改訂され、売れ続けています。内容が時事的ではなく、いつの時代になっても通用する、いわば株式投資の不易とも言えることについて書かれているからでしょう。

あまりテクニカルに走っていないところに好感が持てる

 パート4でチャートの見方について触れられていますが、グランビルの法則だったり、ローソク足についてだったり、ごくごく基本的な内容です。PERやPBR、ROEといった言葉の意味も網羅してあります。

 

 ここに好感が持てます。誰もが知っておくべき投資の知識だからです。

 

 私が投資本を選ぶ時の基準の1つが、テクニカルについての記述です。誰もが真似できないような底買いテクニックや、後付けのチャート分析を満載している本は避けるということです。これはブログなどのネット情報に関しても共通するところが多いです。

 

 理由が2つあります。

 

  1. 真似できない
  2. セミナーや商材に導かれる

 

 まず、私にテクニカル投資の才能がなく、真似できないからです。目指している投資は「誰もができる投資術」であり、「その人にしかできない投資術」を行う才能は、残念ながら私にはありません。

 

 そういう意味ではバートン・マルキール氏のチャーチストの欺瞞性に対する喝破は痛快でした。テクニカル投資に普遍性は無いと思ったほうが良いでしょう。ただし、やってみて1,5倍いや2倍、3倍になるような人は限られた額で試験的にやるべきです。その人は才能がある可能性があります。

 

 また、そういった本はセミナーや商材購入に導かれることが多いです。参加してみたら有益な情報ももちろんあるのでしょうが、収入が限られる私には参加することは残念ながら不可能です。そのため、そのような本は避けるようにしています。参加できない、あるいは購入できないもののためにお金を割けないからです。

 

題名通り、株式投資の入門書として良い

 

 株式投資の入門書として良書だと思います。株式投資に関する基礎知識が得られます。

 

 ちなみに、この本は最適解である銘柄紹介はあまりされていません。株式投資の広い意味での入門書、市場を限定しない本なので、むしろ最適解は無いほうが良いと思います。

 

 米国株投資や海外投資であれば、最適解があったほうがよいです。理由は、それが本当に最適である可能性が高いからです。つまり、勝てる可能性が高いからです。また、読者は日本企業ほど海外企業に精通してない人がほとんどですから、最適解を通して企業を知ることにもなります。

 

 多くの株本が対象にしている日本株で最適解を提案するのは非常に難易度が高いです。毎年多くの株が推奨され、そして消えていきます。毎年毎年ズバズバ当てている人はそうはいません。それほどに難しい市場が日本市場なのです。

 

 米国株式市場、あるいは債券市場はそこまで難しくありません。だから、山崎元氏や横山光昭氏の著作の中で海外投資も含めた投資信託の推奨は非常に参考になりますし、実際に良い結果を残しています。

 

 株式投資について知りたい、始めてみたいという人にとって、読みやすい本になっています。