たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

年収450万からのファイヤームーブメント

ファイヤームーブメントとセミリタイア

 FIREが知られるようになって久しいですね。

  • FIRE『Financial Independence, Retire Early:経済的に独立して早期退職』

 いわゆるファイヤームーブメントですね。日本でも、セミリタイアやアーリーリタイアという生き方がネットではよく見られるようになりました。しかし、あくまでネットではというレベルかもしれませんね。日常会話でファイヤーとか、セミリタイアという単語を出してもピンとこない人もいるでしょう。

ファイヤームーブメント。日米問わず生き方が問われる時代

ファイヤームーブメント。日米問わず生き方が問われる時代

 なかなか実生活では実践者にお会いすることは少ないですが、投資家仲間ではよくお目にかかりますね。そういう界隈ではやはりかなり浸透しているのでしょう。投資界隈は、経済的自立を手にしている人が少なくないからです。

 

 年を取るほど時間が過ぎるのが早く感じるものです。がむしゃらに働く20代を経て、30代を経て、40代を迎えるとどうでしょうか。誰もが「時が過ぎるのが早くなったな」と感じるのではないでしょうか。

 

 この調子で行くとどうなるか。

 

「思ったよりも老後はあっという間だな」

 

 となるでしょう。時の流れというのは割合で体感するようにできています。10歳の子が感じる1年と、50歳で感じる1年では違うのです。10歳では1年は生きてきた年の1/10ですが、50歳だと1/50ですから、当然早く感じるのですね。

 

 いずれ・・・。

 

「思ったよりも人生はあっという間だったな」

 

 と感じるのでしょう。生きるということは死ぬということと表裏一体であり、誰もが生まれた瞬間に死があるのです。どのように生きるかということは、表裏一体でどのように身罷る時を迎えるかということでもあり、常に意識しておきたいところです。

 

 さて、前置きが長くなりました。誰のものでもない自分の人生をよりよく生きるために、年収450万円からのファイヤー計画ということでご質問を頂いています。 

年収450万円からのファイヤーとその計画

はじめまして、いつも勉強させてもらっています。


 資産運用についてご質問をさせていただきたいと思い連絡させていただきました。
私39歳で独身の会社員です。年収は450万ほどです。


 国債の満期があり1000万の余剰資金ができます。それとあわせて円預金が約800万ほどあり貯金しております。今現在給料、ボーナスは全額貯蓄しています。


 今現在の投資はNISA枠でVTIとBNDを月に2株ずつ積み立てているのみでほかは行っておりません。株が高値圏なので手が出しづらいところですね。それとドルの積立を毎日3000円ずつ行っています。


 生活は質素でして月に10万もあれば独り身のため十分生活していく自信があります。(持ち家で田舎暮らしです)


 その他の収入として太陽光発電所が3基あり月平均で15万ぐらいある状態です。(現金一括で購入済み)


 私はとにかく会社員がきらいではやく退職したいと考えています。その一心で色々な投資の勉強をしてきました。


 株などの配当があれば退職しても少し気分的に楽になると思い投資をしようと決意しました。今現状だとやはりVTIとBNDの積立を増やして分配金の受取額を増やしていくのが得策のような気がしますが他によい方法があればお聞きしたく、質問させていただきました。(最終的には各500万ずつぐらいを購入していこうと考えています)


 目標は月数万円からでも構わないのでインカムを増やしていきたいのです。不動産にも興味があり物件情報などチェックしていますが身近に詳しい人がいないのと不動産屋によいイメージがないので躊躇しています。


 その点株式はある意味オープンで平等なイメージがあり買い方と銘柄をしっかり見極めればリスクはおさえれるのでは?と思っています。


 たぱぞうさまのアドバイスをいただけるのでしたら伺ってみたいと思いましてメールいたしました。よろしくお願いいたします。

ファイヤーは実はすでに実現している。

 実はファイヤーはもう実現していますね。持ち家があり、支出が10万であれば、太陽光の15万で十分なフローがあります。ほんの少しのアルバイトを生活に加えれば、20万を超えることは無理なくできるでしょう。アーリーリタイアという形で完全に引退するのは難しくとも、ダウンシフトという形で働き方を変えた生き方は可能です。

 

 あとは心の葛藤をどうするかです。不安ならば、もう少し投資資金を積み増すことになりますね。いずれにしても、退職金も加味すればあと数年の話です。

 

 融資を引いてハードアセットへの投資を開始したのは名案でしたね。2つの意味で優れています。

  • CCRベースでの利回りが上がった
  • 資産運用の選択肢が増えた

 投資資金がゼロ、あるいは100万円程度でできる太陽光投資、不動産投資があります。いずれにしても、投下した資金に対してのリターンは極めて大きくなりますから、投資効率を上げることができましたね。

 

 たとえば50万円の投資で年間のリターンが50万円であれば、CCRの利回りは100%です。とはいえ、打ち出の小づちのように無限に出るわけではなく、自らの信用を使っているという意識は大事です。融資を引いて投資資金を拡大しているわけですからね。

 

 また、資産運用の選択肢が増えましたね。もし、株が高い、不動産が高い、そのように感じるのであれば、無理して投資する必要はありません。キャッシュで置いておいても良いですし、金利が高いならば繰り上げ返済しても良いのです。そういう意味では、選択の幅を増やしましたね。

 

 おっしゃるように、VTI&BNDの組み合わせはペーパーアセットでは最も優れた手段のうちの1つです。相場環境をみて、追加投資も良いでしょう。年を重ねていくほど、これらのペーパーアセットの手間のかからなさ、安定感は実感されることと思います。

 

 ともあれ、ハードアセットとの分散という意味でも、ペーパーへの投資は良い投資になるでしょう。

 

 ご質問ありがとうございました。

 

関連記事です。

  CCRというのはこういうことです。投資をする上でのレバレッジは、適切に使えば資産を大きく伸ばすことができるということです。

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  独身だとリタイアはぐっと楽になります。完全に支出を自分の思いでコントロールできるからです。

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