たぱぞうの米国株投資

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iDeCoの乗り換えに伴うメリットデメリット

iDeCoの乗り換えをどのように考えるか

 iDeCoは魅力的な新商品が後から続々と出てきています。例えばSBI証券でいえば、オリジナルプランよりも後発のセレクトプランのほうが良いです。信託報酬が安く、リターンにも優れると思われる商品があるからです。

 

 ただし、手続きにそれなりに手間と時間がかかるため、躊躇する方は多いですね。ずばり、iDeCoの乗り換えに伴うメリット、デメリットは以下のようになります。

iDeCoの乗り換えに伴うメリット

 iDeCoの乗り換えに伴うメリットです。

  1. 今の時代に合った、より良い商品が選べる
  2. 売却は伴うものの非課税
  3. 新しい商品で投資ができる

 このようなことになります。より良い商品が選べ、しかも売却に伴う税金はiDeCo口座内なのでかかりません。乗り換え先で一括で投資をし直すこともできます。そう考えると、古いタイプの商品に縛られる必要はないですね。

iDeCoの乗り換えに伴うデメリット

  続いて、乗り換えに伴うデメリットです。

  1. 時間と手間がかかる
  2. 少しばかりの手数料もかかる

 乗り換えは加入者等運営管理機関変更届を提出することでできます。この手続きは申し込みから数か月かかることになり、この間投資はできません。そのため、何らかの機会損失を招く可能性もゼロではないですね。

 

 ちなみに同一証券会社内では1週間程度で商品のスイッチングができる例もありますが、証券会社をまたぐと時間がかかります。

 

 また、移管に伴い移管元金融機関に4000-5000円の支払い手数料が発生します。

 

 長い年月で見れば、数か月の投資中断、手数料はわずかなものですね。どう考えるかですが、より良い商品があるならば乗り換えたほうが良いと私は思います。

 

 課税口座だと税金がかかるため躊躇することもありますが、そこがiDeCoという非課税口座の強みともいえるでしょう。さて、こうしたことを踏まえてご質問を紹介します。

iDeCoの乗り換えを検討しているが、今の商品も利益が出ていて迷う

 はじめまして。

 

 資産配分の見直しを検討している中で、たぱぞうさんのブログに辿り着きました。いつも有用な情報を配信いただきありがとうございます。

 

 総合的な資産運用については、本などでは学びつつ実践してまいりましたが、このようにどなたかに質問しようと思ったのは初めてです。拙い文章で恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 質問内容としましては、現在iDeCoにて積立てている商品の乗り換えについてです。


 2012年より夫婦でSBI証券にて積立をスタート(2.3万×2)させ、2016年より個人事業主として独立以降は6.7万×2(国民年金の付加年金に加入のため千円少ないです)を主に先進国株式インディックスを主力とし、現在はMSCIコクサイ系の外国株式インデックス1本にまとめてますが、2年ほど前にSBI証券のiDeCoプランが、従来のオリジナルプラン(こちらに加入中)に対してセレクトプランが作られて、とても魅力的な商品をラインナップしています。

 

 特にたぱぞうさんのブログでもよくお勧めされているeMAXIS Slim米国株式があり、乗り換えるべきか悩んでます。


 ただ、信託報酬でいうと0.06%程度の違いしかなく、現在積立中の商品も損益率約50%と充分すぎるパフォーマンスのため、わざわざ乗り換えるメリットがあるのか?でもやもやしております。


 まとまりのない文章で、申し訳ありませんがぱたぞうさんの、ご見解を参考までにいただけますと幸いです。以下、私の状況等です。


家族構成

  • 自分43歳 個人事業主・設計事務所(自宅・従業員なし)
  • 妻 44歳 上記の青色専従者(3反の田畑で肉魚以外自給)
  • 子  7歳
  • 南関東、過疎の山里居住

年収

  • 750~950万+不動産(都内中古区分5戸)収入手残190万(自宅含む残債2100万)

iDeCo以外の積み立て

  • 小規模企業共済 年84万積立
  • 中退共     年24万積立

現状の資産

  • 円資産(現金・変動国債・小企共・中退共含む)2400万
  • 海外株式(iDeCo)1400万

 中古区分についてはこれ以上増やす予定はなく、キャッシュフローは50歳までに自宅含め返済に回し(完済後CF280万)、その後子どもの大学進学費用に充てる予定です。

以上、長々と申し訳ありませんが、どうぞ宜しくお願い致します。

iDeCoの乗り換えは積極的に考えてよい案件

 iDeCoオリジナルプランからセレクトプランへの乗り換えを検討される方は多いですね。iDeCoの移管に伴う売却時には、当然ながら譲渡益税は発生しません。そう考えると、ここまでのリターンは乗り換え先の商品とのパフォーマンスの差が一つの判断材料になります。

 

 また、質問者さんはお若いので、過去だけでなく今後20年近くの中でのパフォーマンスの比較になってくるでしょう。ずばり、MSCIコクサイとS&P500のどちらのリターンが大きいのか、という観点での乗り換えになります。

 

 2012年からということで、順調にご資産が育っていますね。ご夫婦で1400万円ということですから、年率10%近いのではないでしょうか。


 信託報酬はおっしゃる通り両方安いですね。ほとんど無視してよいレベルの差です。
しかし、MSCIコクサイよりもS&P500のほうがリターンが高い、その傾向は変わらないでしょう。

 

 ちなみに、iDeCoを始めた時期つまり2012年からTOKで120%、S&P500で200%のパフォーマンスですね。

iDeCoはより良い商品が出れば積極的に乗り換えを検討したい

iDeCoはより良い商品が出れば積極的に乗り換えを検討したい

 もし、MSCIコクサイのリターンが大きいならば、ETFであるTOKはもっと使われてよいはずですが、そうはなっていません。今のところ、MSCIコクサイは日本人による、日本人のための指数になっていますね。


 これだけグローバル化が進展しているわけですから、世界の人たちが最も買っている、使っている指数を組み込むほうが合理的だと私は思いますよ。

 

 せっかくの非課税枠ですから、スパッと乗り換え、より良い商品で積み立てるというのが良いですね。

 

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