スターバックス【SBUX】の歴史はハワード・シュルツ氏と共にある
スターバックス(SBUX)は1971年にシアトルで開業されました。2人の教師と1人のライターによってコーヒー豆の販売や器具の販売から始められました。
1982年には取引先のドリップメーカーに勤めていたハワード・シュルツ氏(現在もCEO)がスターバックスに入社します。入社の動機はオーナーたちのコーヒー豆やローストに関しての知識と顧客に対しての的確なアドバイスに感銘を受けたことによります。
その後シュルツ氏はコーヒー豆のバイヤーとしてイタリアに渡ります。そして、イタリアのカフェスタイルに感銘を受けます。質の高いコーヒーを楽しむだけでなく、空間そのものも楽しめるようなイタリアの文化と調和したカフェバル、それがシュルツ氏の理想でした。。
帰国し、すぐに店舗スタイルを変えるよう提案したシュルツ氏でしたが、オーナーたちに受け入れられず、退社します。そして、自分で会社を作ります。イタリアのカフェバルを意識したその店は瞬く間に大人気となります。そして、もともと在籍していたスターバックスを買収します。
その後、順調に店舗数を増やし、1996年には初の海外進出を果たします。それは、日本の東京でした。天井が高く、全体的にシックな色合い、ソファー、店内禁煙などコーヒーだけでなく、空間にもこだわったその店は今までにない斬新なものでした。
このような内装は居心地がよく、利用者の回転率が悪くなるようなシステムです。つまり、回転率を上げて販売を増やし利益を出すという従前の発想とは全く異なるものだったからです。
コーヒーだけでなく、居心地も含めて付加価値をつけたその戦略は日本やそのほかの海外でも広く受け入れられ、今では海外62か国2万2千店を数えます。
スターバックス【SBUX】の配当とチャート
※グーグルファイナンスより
2006年 9月 株価16ドル 配当 無配
2016年 8月 株価56ドル 配当 0.2ドル
2018年 2月 株価54ドル 配当 0.3ドル
2006年時点では配当は出していませんでしたが、2010年から0.065ドル配当するようになりました。四半期配当です。増配ペースは順調です。
リーマンショックで4ドル台まで株価が落ち込みましたが、その後10倍以上の成長を見せています。ただ、この2年株価は殆ど伸びていません。
スターバックス(SBUX)の基礎データ
スターバックス【SBUX】の配当と配当性向
配当は2010年から開始しています。その後は順調に連続増配です。配当性向は2014年のみ突出していますが、それ以外の年は50%以内に抑えられており、持続可能な配当をしています。
スターバックス【SBUX】のBPSとEPS
2013年は例外として、順調なEPSの成長を見せています。ただ、2015年以降は明らかに鈍化しており、成長株から成熟株への変貌を遂げつつあるように見えます。BPSもほぼ横ばいです。
スターバックス【SBUX】の売り上げと利益
2013年を除いて安定的な営業利益率を示します。おおよそ10%後半で落ち着いているのがこの4年の傾向です。これはロイヤリティ収入の大きいマクドナルド【MCD】と比較すると劣ります。McDonald'sはおおよそ25%から30%の営業利益率を示します。
とはいえ、飲食業界においてはかなり良い数字であることは間違いありません。売り上げは見ての通り順調です。ただ、利益にそれが反映されなくなってきています。株価の停滞も原因はここにあります。
スターバックス【SBUX】のキャッシュフロー
営業CFは急激な伸びを示しています。また、それに伴いフリーCFも伸びていますが、気になるのは投資CFの増大です。かなりの設備投資をしていますので、収穫が期待されるところです。主力の北米の成績のみならず、新興国への浸透がテーマになります。
3年間の平均売上成長率は12%です。参入障壁が比較的低く、外食というくくりで見るならばライバル企業も多いです。その中でのこの成長率はすばらしいの一言です。
日本に上陸してから日が経ちますが、世界的にはまだまだ出店余地がありそうです。とはいえ、2017年の業績予想を下方修正した実績があります。それが世界経済の鈍化など外的要因なのか、スターバックス本体の内的要因なのかによって今後の株価は変わります。
今の55ドル近辺の株価はやや割安と言えるでしょう。しかし、市場全体がもたつきを見せる中、あえて買い向かうにはなにか材料が欲しいところです。
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過去のコンテンツを大事にしつつ、さらに上積みしていくビジネスですね。
30歳で1000万貯めるにはどうしたらよいのかということです。