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世界の製薬会社、研究開発費(Research & Development)Top20【2022】

製薬会社の研究開発費(Research & Development)世界Top20【2022】

 医薬品の研究開発と製剤に関連する戦略と技術情報を提供する” Drug Discovery and Development”が公表した製薬会社の研究開発費(Research & Development)支出の世界Top20社をご紹介します。

 

 研究開発費を米ドル建てで算出した金額でランキングしています。

順位 社名

研究

開発費
(億ドル)

収益に

占める

割合

1 Pfizer 138 17.00%
2 Roche 133 27.10%
3 Merck & Co. 122 25.10%
4 Janssen 119 22.80%
5 Bristol Myers Squibb 114 24.50%
6 AstraZeneca 97 26.00%
7 Novartis 95 18.50%
8 AbbVie 71 12.60%
9 Eli Lilly 70 24.80%
10 Sanofi 67 15.10%
11 GlaxoSmithKline 66 14.00%
12 Gilead Sciences 54 19.60%
13 Amgen 48 18.50%
14 Takeda 41 14.30%
15 Bayer 37 17.10%
16 Vertex 31 40.30%
17 Regeneron 29 18.10%
18 Novo Nordisk 28 12.60%
19 Biogen 25 22.80%
20 Merck KGaA 24 12.80%

 

出典:Drug Discovery and Development

製薬会社の研究開発費の上位10社はこうなっている

上位10社について簡単に触れます。

1位:Pfizer

 新型コロナウィルスワクチンで日本でもなじみがある米国企業です。NYダウ、S&P500に採用されています。ティッカー【PFE】。

世界の製薬会社、研究開発費トップ20

世界の製薬会社、研究開発費トップ20

2位:Roche Pharmaceuticals

 スイスのロシュHDの傘下に置かれている製薬企業です。ロシュHDはスイス証券取引所に上場しています。

3位:Merck & Co.

 米国の製薬会社です。NYダウ、S&P500に採用されています。ティッカー【MRK】。

4位:Janssen

 「ヤンセン」と読みます。ジョンソンエンドジョンソンの製薬部門です。ジョンソンエンドジョンソンは連続増配で日本でもよく知られる米国のヘルスケア企業で、NYダウ、S&P500に採用されています。ティッカー【JNJ】。

5位:Bristol Myers Squibb

 ブリストル・マイヤーズ社 (Bristol-Myers Company) とスクイブ社 (Squibb Corporation) が合併して1989年に設立されたアメリカの医薬品会社です。「バファリン」は日本でもなじみがありますね。


 S&P500に採用されています。ティッカー【BMY】。

6位:AstraZeneca

 イギリスに本社を置く製薬企業です。イギリスの企業ですからロンドン証券取引所に上場していますが、NASDAQにも上場しており、米国株市場で取引が可能です。

 ティッカー【AZN】。

7位:Novartis

 チバガイギー社とサンド社という、スイスを拠点とする製薬会社2社の合併によって1996年に設立された国際的な製薬・バイオテクノロジー企業です。時計の見本市で知られるスイスのバーゼルに本社があります。

 

 スイス証券取引所に上場しているだけでなく、NYSEにも上場しており、米国市場で取引が可能です。ティッカー【NVS】。

8位:AbbVie

 米国の製薬会社、アボット・ラボラトリーズからの分社独立により設立された新薬の研究・開発・販売を行うバイオ医薬品企業です。


 S&P500に採用されています。ティッカー【ABBV】。

9位:Eli Lilly

 インディアナ州インディアナポリス市に本社を置く米国の国際的な製薬会社です。
1876年創業の歴史ある企業です。社名は、創業者であるイーライ・リリーに由来しています。


S&P500に採用されています。ティッカー【LLY】。

10位:Sanofi

 フランス・パリを本拠とする製薬・バイオテクノロジー企業です。ユーロネクスト、ロンドン、フランクフルトといった欧州の証券取引所のみならず、NYSEにも上場しており、米国株市場で取引が可能です。ティッカー【SNY】。

 

 11位以下では、研究開発費が収益の40%以上という16位のVertex Pharmaceuticalsが目を惹きます。ボストンに本社を置くバイオ医薬品企業で、NASDAQに上場しているS&P500採用企業です。ティッカー【VRTX】。


 遺伝性疾患である嚢胞性線維症(のうほうせいせんいしょう)の治療薬に力を入れており、その治療薬は北米、ヨーロッパ、オーストラリアで使用されています。

製薬業界と研究開発は経営重要なファクターとなる

 新薬創出型の製薬会社にとって、研究開発費は将来の収益を大きく左右する要素です。一つの新薬が開発されるまで数百億円に達する研究開発資金が投入されていることが少なくありません。


 一方で、特許切れの際には、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の出現によって、開発した医薬品の価値が大きく棄損されてしまうことから、投じた研究開発費を回収する時間が限られている、ハイリスク型の事業と言えます。


 言い換えると、コンスタントに研究開発費を計上しつつ、利益を向上させている企業は体力があるということになります。どのようにして売り上げと利益に寄与するイノベーティブな薬を開発するか。

 

 継続したブロックバスターの開発は各社の命題と言ってよく、そのためM&Aも盛んな業界となっています

 

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