NYダウ暴落の歴史
下記グラフが非常に示唆に富んだものですので引用します。
投資のデータ集:過去の市場暴落と回復年数 |ETF・インデックスファンドなら!『わたしのインデックス』
1929年の世界恐慌が目を引きます。このあと世界中が不況になり第二次世界大戦へと堕ちていくのは人類の黒歴史に他なりません。
人間は常に紛争や争いが絶えませんが、その原因の殆どが経済であることを思い出させてくれます。イスラム国のテロも宗教対立のように見えますが、根幹は貧困であり、経済です。
殺人を肯定する者はなく、戦争を肯定する者もいない。しかしなぜ有史以前から今まで地球上から戦争はなくならないのか。それはズバリ貧困が無くならないからです。人間の道徳を超えた現実がそこにはあります。
20世紀の相場を知る人たち
相場のベテラン層は日本株で良い思いをしたことは間違いありません。身近な例で恐縮ですが、私の祖父と父は株をやります。
特に祖父はかなり株で良い思いをしたようです。何を買っても儲かる状態でしたから、強気強気で買いから入っていました。時代が時代でしたので隅から隅まで新聞を読み、赤線を入れ、証券会社窓口で購入をしていました。情報が新聞中心だったころです。ソニーやブリヂストン、日立のトレードを得意にしていましたね。
父は優待主体の投資をしています。私が海外株をいじっているのを見て、「為替があるから読みにくいだろう」「信用はやるなよ」と心配してくれています。海外投資主体の私のスタイルは変わり者スタイルという理解でいるようです。
このグラフを見て分かるのは、20世紀の相場であれば、日本株がアメリカ株を大きく上回るパフォーマンスをあげていたということです。祖父や父のように20世紀の相場を知る人たちにとっては、アメリカ株をわざわざやる意味など見いだせないかもしれません。
日本株で十分良い思いをしてきているからです。年金や財政の話もいまいち通じない、共感できないところがあるのは、輝ける日本の成長残像があるからでしょう。
21世紀の相場を知る私たち
1989年のバブル崩壊を経て日本株は殆ど横ばい、いや右肩下がり傾向と言えるでしょう。何を買っても儲かる時代は終わり、銘柄選定眼が問われる時代になったと言えます。日本市場は長期投資よりも短期のモメンタム重視の投資が良い時代になりつつあります。
このグラフでは数字の切り方の関係で明確に表れてはいませんが、米国株は2000年時点から今まで大きく成長してきています。米国株が初心者向きである根拠がここにあります。買ったらほったらかしておけば良いからです。
先ほどの祖父の時代の日本ほどではありませんが、アメリカは人口が増えており自社株買いが活発なことから、安定したEPS向上に基づくうまみがあると確信します。成長の鈍化は先進国である以上避けられませんが、法整備がそれをフォローしています。
NYダウ、過去の暴落相場
1929年の世界恐慌が-83%というのがいかに桁外れか分かります。回復までに15年と最も時間を要しています。
その次がリーマンショックです。-50%です。私が暴落で資産の半額というのを想定している根拠がこれです。
他はせいぜい2割から3割の下落に留まっています。
近年の例で見るならば2016年6月ブレグジットショックでEU株が軒並み8%前後、2015年8月のチャイナショックで上海指数が約30%下落したことが記憶に新しいです。いずれも想定のレンジに収まった暴落であることがわかります。
下落相場を買場と取るならば、10%を超える下げならば買い出動、万一50%を超えるようならば財形やら貯蓄やら保険やら、様々な金融商品を解約してでも投資にお金を回す価値があります。ただし、それは成長国、米国株に限ります。
2003年株価暴落の深層(1)-危機対応の日米較差-: 植草一秀の『知られざる真実』
あまり知られていませんが、2000年から2003年の日経平均株価の暴落はおよそ66%の下落でした。しかも、じわじわ3年以上かけた下落相場という真っ暗な投資環境でした。私は2000年4月から投資デビュー、ひたすら買い下がった印象しかありません。
しかし、下落中でも自分を信じて、相場を信じて買い続けることで大きく資産を伸ばすことができます。
私はこのときに下落ど真ん中の金融株、みずほ(8411)に全力投資をしていました。のちのちの住金鉱山(5713)のほうが上昇は大きかったのですが、投資歴の浅かった私には見抜けませんでした。
今では到底できない投資法ですが、このときの臥薪嘗胆を思い出し、今後下落相場にあたることがあれば買い続けたいと思います。また、下落しても確固たる自信をもって買い増せる銘柄を普段から買っておくことが大事です。
In the middle of difficulty lies opportunity(艱難辛苦にチャンスあり)
株式投資で座右の銘にしている言葉です。
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