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KLAコーポレーション【KLAC】の銘柄分析。好業績の半導体関連企業

KLAコーポレーション【KLAC】の銘柄分析。好業績の半導体関連企業

 KLAコーポレーション【KLAC】は近年好業績で知られる半導体関連企業です。ここでざっくりとご紹介しておきたいと思います。

 

 1997年にKLAとテンコールで合併し、飛躍的に会社が大きくなりました。もともとは1975年の創業で、創業時からの祖業は半導体製造における製造検査装置製造ということになります。

 

 今では主に半導体関連のプロセス制御機器や歩留まり解析システムで知られています。広いくくりでは、半導体製造における装置メーカーということです。ライバル企業としては、アプライドマテリアルズ、日立と言ったところになります。

 

 半導体そのものはコモディティ化しやすく、SOXX指数などを見ても分かるように、非常にボラタイルなセクターになります。しかし、この半導体「周り」の産業はプレーヤーが限られており、投資目線で言うと少々面白みがあります。

 

 このKLAコーポレーションは、M&Aにも定評があり多くの企業群を買収し、シナジーを高めてきました。伝統的にそういう傾向にあったわけですが、近年は被買収側としてラムリサーチとの合併が話題になりました。ただし、これは独禁法に抵触するとして破談になっています。合併していれば、また面白い展開になっていたでしょうね。

KLAコーポレーション【KLAC】の株価とチャート 

KLAコーポレーション【KLAC】の株価とチャート

KLAコーポレーション【KLAC】の株価とチャート

 パッと見、ちょっと買いにくいチャートになってしまいましたね。10年の中でも近年の伸びは出色で、売上成長率を反映したものとなっています。この1年ほどは、常にやや割高な水準で推移しており、アナリスト評価も後を追う形で上昇を続けています。

  • 2010年2月 株価32ドル  配当0.15ドル
  • 2019年8月 株価174ドル 配当0.75ドル

KLAコーポレーション【KLAC】の基礎データ

続いて基礎データを見てみましょう。

  • ティッカー:KLAC
  • 本社:米国カリフォルニア州ミルピタス
  • 上場:NASDAQ

KLAコーポレーション【KLAC】の売り上げ

KLAコーポレーション【KLAC】の売り上げと利益

KLAコーポレーション【KLAC】の売り上げと利益

 売り上げは10年間安定していますが、2010年代半ばからの上昇が出色ですね。5年で1.5倍の売り上げになっており、株価躍進の一因になっています。営業利益も良く伸びていると評価していいでしょう。また、平均して30%ある営業利益率はこの業界における競争力を有している、1つの証明になっています。

KLAコーポレーションの配当と配当利益

KLAコーポレーション【KLAC】の配当と配当性向

KLAコーポレーション【KLAC】の配当と配当性向

 配当を期待して買う銘柄ではないですが、一応取り上げておきます。理想的な増配履歴を示しており、10年で6倍にもなっています。また、配当性向は比較的落ち着いており、業績から見ても無理のない水準で推移していると言って良いでしょう。

KLAコーポレーション【KLAC】のBPSとEPS

KLAコーポレーション【KLAC】のBPSとEPS

KLAコーポレーション【KLAC】のBPSとEPS

  BPSは変動が大きく、あまり参考になりません。EPSも動きは激しいですが、概ねこちらも業績を反映したものとなっています。シナジーの期待できる企業をM&Aし、企業利益を最大化していくという流れは今後も続くでしょう。短期的なEPSの上下動は、市況のみならず、そういった経営上の判断が大きく作用しています。

KLAコーポレーション【KLAC】のキャッシュフロー

KLAコーポレーション【KLAC】のキャッシュフロー

KLAコーポレーション【KLAC】のキャッシュフロー

 キャッシュフロー推移も順調で、製造業ではありますが高い利益率を反映した推移になっています。小型化著しい半導体製造の現場においてPDCツールによる製品管理は欠かせないものですので、KLACのポジションはますます高まっています。

 

 このジャンルでのリーディングカンパニーであり、常に技術革新を続けていく必要があるのは事実です。しかし、長年にわたって作り上げてきた現在の立場、効果的なM&Aは地位を守るのに十分に見えます。

 

 仮に150ドル台まで下がるようなことがあれば面白そうですが、「押し目待ちに押し目無し」を体現したチャートになっています。利益率が高く、唯一無二のビジネスモデルを持つ企業のうちの一つとして評価されてよいでしょう。

 

関連記事です。

  こちらもややマイナーですが、着実な業績が魅力のイントュイット【INTU】です。オートマチックデータプロセッシング【ADP】との棲み分けが好業績を後押ししています。乗り換えコストの高い、魅力の業態ですね。

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  またまたマイナーですが、個人の与信がスコア化されつつある現代において、唯一無二の業態を持つ企業です。かつては金融機関ごとに個人与信を審査していましたが、将来的には統一的になっていくのでしょう。

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  企業の格付けと言えばムーディーズ【MCO】が良く知られますが、このS&Pグローバルも世界3大格付け会社の1つです。こちらは、MSCIなどと同じく指数を組成する、ベンチマークを作る企業としても著名です。

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