たぱぞうの米国株投資

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エマーソン(EMR)は配当3.5%の電気・電子機器製造のコングロマリット

エマーソン(EMR)は連続増配59年企業

  エマーソン(EMR)の創業は古く、1890年にさかのぼることができます。当初は交流電気モーターの製造販売をしていました。この祖業をベースに多角化に乗り出し、広く事業展開してきました。

 

 現在は60にも及ぶ事業部隊と5つの事業ポートフォリオがあります。これだけ多岐にわたるのは、祖業である電気モーターから派生した事業とM&Aによる米国内外での事業拡大によります。電気機器の製造を行う、世界的にも有名な米国を代表するコングロマリットです。

 

 ただ、停滞気味の近年の業績から、多岐にわたる事業の見直しをしています。ネットワークパワー事業を40億ドルで、産業用モーター・ドライブ事業を12億ドルで売却します。後者は日本電産が買収することになっています。

 

 エマーソンの近年の強みは、プロセス制御をおこなうプロセスマネジメント事業、産業用自動化事業、空調制御事業です。これらの中核事業に資本を集中させていく経営方針を明らかにしています。

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※エマーソン(EMR)の本社サイトから

 

 海外進出にも積極的で、現在150か国で事業展開を行い、10万人を超える従業員を抱えます。

 

 日本では1964年に愛知電機と合弁で愛知エマソンを設立し、電気モーターの製造を始めました。これは、エマーソンの最初の海外進出です。その後、FUSITE社と合併し、それが現在の日本エマソンになっています。

 
 連続増配銘柄としても有名です。1958年以来連続増配を続けています。

 

エマーソン(EMR)のチャートと配当

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2006年8月 株価40ドル 配当0.222ドル
2016年8月 株価55ドル 配当0.475ドル

 

 2013年から2014年にかけて株価は好調で、70ドル台をつけることもありました。しかし、その後ドル高の影響や原油安に伴う原油関連機器の設備投資抑制のあおりを受けて、売上が停滞しています。

 

 そのため2015年以降まれに40ドル台、多く50ドル台まで落ち込んできています。連続増配は継続しているため、3%後半台の配当になっています。

エマーソン(EMR)の基礎データ

ティッカー:EMR
本社:アメリカ・ミズーリ州セントルイス
来期予想PER:23倍
PBR:4.7倍
ROE:20.5%
ROA:7.4%
EPS:2.40ドル
配当:1.93ドル
上場:ニューヨーク証券取引所(NYSE)

 

 PERはやや高めです。2016年11月のアメリカ大統領選挙までは40ドル後半の株価でしたが、選挙後上昇し50ドル台を回復しています。

 

 事業買収と売却を繰り返して、時代に合わせた事業展開をしてきました。今も事業再構築のさなかにあり、今後の業績への反映が注目されるところです。