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エキファックス【EFX】は世界3大個人信用調査機関の1つ

エキファックス【EFX】は世界3大個人信用調査機関

 エキファックス【EFX】(Eauifax Inc.)は世界3大個人信用調査機関です。他の2社はトランスユニオン【TRU】とロンドン上場のエクスペリアン【 EXPN】ということになります。3社の中で最も歴史が古く、1899年に創業したのがエキファックス【EFX】です。

 

 日本で言うところのCIC【CREDIT INFORMATION CENTER CORP.】や日本信用情報機構 【JICC】に近い存在ですね。融資枠を意識して不動産融資を引き出したり、事業融資を受けられている方にはイメージしやすいのではないでしょうか。

 

 ちなみに、CICでは1000円で自分の与信状況を知ることができます。カードの不払い、携帯電話料金の未払いなどは一発で反映されますので注意が必要です。本当に与信枠を使いたいときに響きます。こうした状況はたちどころに信用情報を得たい企業に共有されます。

 

 さて、この信用情報を扱うエキファックス【EFX】は全世界で営業展開をしています。実に個人で8億人以上、法人でも9000万社以上の信用情報を持っており、それをスコア化して金融機関やクレジット会社へ情報提供しています。

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 顧客の信用情報を元に、データ分析や各種ソリューションに活用というところです。所得や支払い履歴等々始め、全てスコア化して管理しているのは非常に大きいですね。

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 北米はもちろん、中米・南米と言ったアメリカ大陸に強みを持ちます。それから、英語圏を中心に世界展開をしています。展開する国は24か国を数えます。S&P500企業でもあります。

 

 多くの顧客信用データを扱う、いわゆるビッグデータを扱う企業になります。当然高度なセキュリティが求められますが、2017年に情報漏洩事件を起こしています。2019年には、この事件に関係して最大7億ドルの支払いで合意をしました。

 

 この影響を受けて、株価は急落しました。情報漏洩があってはならない企業の1つですが、やはり業態の特殊性、強みはありますね。

エキファックス【EFX】の基礎データ

 それでは、エキファックス【EFX】の基礎データを見てみましょう。

エキファックス【EFX】の配当と配当性向

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 配当はこの10年で10倍になっています。老舗企業とは思えない近年の増配ぶりですが、配当性向は50%にも満たず、余力十分といったところです。ただし、株価も右肩上がり基調で伸びていますから、配当利回りは1%前半が続いています。

 

 とはいえ、10年前の株価は20ドル近辺でしたから、ずっと持っていれば8%近い高利回り銘柄に成長していたということになりますね。米国の好業績企業はこういう楽しみ方もありますね。

エキファックス【EFX】のBPSとEPS

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 EPS一株利益はこの10年で2.3倍にもなっています。BPS一株資本は2.5倍ですね。好調な企業業績に裏付けられた成長ぶりが株式の価値の向上にリンクしています。地味ながらも自社株買いも毎年のように行っている成果が確認できます。

エキファックス【EFX】の売り上げと利益

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 比較的好不況に影響される業種です。信用情報を使う、つまり融資を受ける、カード払いをする、という状況は消費がある程度上向いていないといけません。これは法人・個人問わずです。

 

 そのためリーマンショック後の経済のもたつきが売り上げに影響していますが、その後の伸びは出色と言えます。営業利益率は安定して25%程度を保っており、寡占業界ならではの旨味を持っていることが見て取れます。

エキファックス【EFX】のキャッシュフロー

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 やや投資CFが増大傾向にあるのが気がかりなところではあります。事件後のセキュリティ強化費などがそれなりに発生しており、落ち着けば今後改善されてくると思われます。フリーCFはそういう意味では安定的で、懸念する内容ではありません。

エキファックス【EFX】の株価

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 ハッキングの影響で90ドル割れをしています。また、この事件に伴う訴訟リスクを抱えており、そのためやや弱含んでいます。ただ、事業の強みには何らの揺らぎもないため、チャンスといえばチャンスです。

 

 株価は現在130ドル台前半ですが、成長著しい企業にしてはやや割安な印象を受けますね。

 

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