コノコフィリップス(COP)は川上部門に特化したスーパーメジャー
コノコフィリップスはコノコとフィリップス石油が2002年に合併してできた会社です。
民間原油生産大手6社、スーパーメジャーの1つです。コノコフィリップスは独立系では最大規模で、米国3位の石油会社です。しかし、1位のエクソンモービル(XOM)や2位のシェブロン(CVX)といった大手と比べると見劣りします。
コノコ社はアイザック・エルダー・ブレイク氏により1875年に設立されました。フィリップス石油は1917年にフィリップス兄弟によって設立されました。両社とも第二次世界大戦前はアメリカ国内での事業が中心でしたが、第二次世界大戦後は世界展開し、特にフィリップス石油はイギリス北部の北海油田の成功で知られています。
以前はロシアのルクオイルの大株主でしたが2010年代に入って全株売却しました。その売却金をもってシェールオイル開発に投じましたが、原油安の直撃を受けています。シェールオイルはオイル革命と言って良いほどのインパクトを与えましたが、原油安を招く主原因の1つになっています。
1バレル100ドルを超える2010年代中ごろの原油高相場は多くの石油生産企業に恩恵をもたらしましたが、その後の原油安は商品相場の難しさと事業投資の難しさを浮き彫りにしました。それはシェールオイルに多額の投資をしていたコノコフィリップスの業績が物語っています。
※画像はコノコフィリップス社ホームページから
COPの配当とチャート
※画像はグーグルファイナンスから
2006年 8月 株価 64ドル 配当0.36ドル
2016年 7月 株価 37ドル 配当0.25ドル
原油安のあおりを受けています。米国株は右肩上がりと言いますが、どれもこれもそういうわけではないということです。原油生産能力のある開発途上国に価格決定権を握られてからはどの石油メジャーも安泰ではない、とくにコノコフィリップスのような業界下位にあっては厳しい経営環境と言えそうです。
株価も配当も下がっています。当ブログで紹介してきた銘柄では珍しい傾向です。ただ、広く銘柄を扱っていくことも時代の趨勢や市場に精通していくためには価値あることですので、今後はこのような銘柄も扱っていこうと思っています。
COPの基礎データ
本社:アメリカ
来期予想PER:--倍
PBR:1.3倍
ROE:-9.6%
EPS:-5.7ドル
配当:1.00ドル
上場:ニューヨーク証券取引所(NYSE)
欧州系石油資本1位、生産量上場2位のロイヤルダッチシェルです。
高配当で有名なシェブロンです。
どれもこれも高配当と連続増配が魅力ですが、原油安が長く続くと減配リスクが見えてきます。これからの原油価格の動向が目を離せません。