投資信託で米国株投資をするのがベストなつみたて投資
この数年、投資が未だかつてないほど熱くなっているように思います。
ブログに寄せられるお問い合わせは増えていますし、お金に関するメディアの記事を目にすることも増えました。20年前、あるいは10年前と比べると隔世の感があります。
逆に言うと、大変な時代を迎えたということです。目の前の仕事に向き合っていれば、日々の生活を安定して送れた時代、そういう時代は過ぎ去ったということでしょう。否が応でも、資産運用とは無縁ではいられない時代になりつつあるということです。
株式市場や不動産市場に恵まれ、投資成功者をよく見るからというのもあるでしょう。しかし、それ以上に「必要に迫られて投資をする」という背景の人が増えたように思います。
例えば、「老後の生活は2000万円ほど足りなくなる」ということが話題になりました。これは、大いにメディアを賑わせました。その結果、ますます不安を掻き立てたのではないでしょうか。
年金不安、経済不安、社会不安、そういった「将来に対する漠然とした不安」が多くの人を投資に向かわせている面があるのでしょう。
とはいえ、資産運用を始めること自体は良いことです。さらにお金を増やしたいという動機か、それとも必要に迫られての動機か。いずれにしても、これからの10年20年で成果を残していくことが大事です。
いまのところ、最もシンプルな投資は投資信託で米国株投資をするということです。動機はともあれ、着実に積み上げていくことですね。さて、今日は投資の始め方について迷う、という方からのご質問です。
米国ETFか投資信託か、全世界投資か米国投資か
初めまして、たぱぞうさん。最近投資に興味を持ちました、会社員の者です。
最近、銀行にまとまったお金を放置しておくのはもったいないと思い、何か行動しなくては!と投資についてネット検索していた所、本ブログにたどり着きました。
投資の目的は以下になります。
- お金に働いてもらいたい
- 老後の年金確保
- 早期リタイアに近づくための一歩
- 日本で分配金、配当金で生活するための一歩
しかし、会社員という仕事柄、投資に時間を割くことが難しく、また投資初心者ということから個別株の選定は諦め、投資信託 or 海外ETFの積立運用を考えています。
そこで、たぱぞうさんであればどのように投資するか(銘柄、投資の分散期間等)考えをお聞きしたく問い合わせた次第です。
初心者なら投資信託で良いと思うかもしれませんが、再投資するとはいえ分配・配当が目に見えるのは気持ちが良いので海外ETFには興味があります。また、大金を動かすなら信頼できる銘柄・ファンドが良いなと考えております。
以下に、私の現状と考えを記載します。初心者の考えですので、海外ETFを行うことに対するデメリットや全然目的にあってないよ!などあればご指摘ください。
外国税額控除については認知しておりますが、投資信託よりも海外ETFにメリットがあるならやる価値があると考えています。
【現在の状況】
- 年齢 :30歳
- 年収 :約600万
- 投資可能額:約1300万(別で生活予算は確保)
- 証券会社 :楽天、SBIを所持
【私の考え】
1.つみたてNISA
投資可能額とは別に、日々の給与より毎月33,000円を積立。 楽天VTIと悩みましたがeMAXISの信託報酬の低さは魅力です。
- 証券会社:楽天証券
- ファンド:eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
2.海外ETF or 投資信託どちらか選ぶなら
〇海外ETFなら
「投資可能額+給与の余剰」をドルコストで5年(約21万円+α/月)かけて投資。
債券は40~45歳頃からBNDを取り入れていき、年齢が上がるにつれ債券の割合を上げていく予定です。
- 証券会社:SBI証券
- 銘柄 :VTI or VTで迷っています。やはりVTの8000銘柄への分散は素敵に思うので、VTI、VT双方を積み立てるのも良いかなと考えています。
〇投資信託なら
- 楽天証券で以下のどれかの銘柄を購入。月の投資額は「海外ETF」と同様(約21万円+α/月)。正直、ファンドを選びきれていない状況。個人的に信託報酬の観点からeMAXISが優勢である為、S&P500とオールカントリーに投資を検討しています。
- eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
- eMAXIS Slim先進国株式インデックス
- eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
- 楽天VTI
- 楽天VT
以上、宜しくお願い致します。
投資信託で米国株投資が最もシンプルでカンタンな投資
ズバリ、迷いは以下のように分類されますね。
1つ目は「投資方法の迷い」です。
- 投資信託が良いのか
- 海外ETFが良いのか
2つ目は「投資先の迷い」です。
- 米国投資が良いのか
- 全世界投資が良いのか
それぞれ、1つのお答えをお示ししますので、検討してみてくださいね。
投資方法の迷い
ズバリ言って、1つ目の「投資方法の迷い」は投資信託のほうが良いです。理由が外国税額控除の手間ですね。
ただし、個別株投資も並行でする場合、もしくは高配当投資など投資信託でできない投資を志向する場合はドルでの投資に優位性があります。
投資先の迷い
2つ目の「投資先の迷い」ですが、これも言い切るとVTIやS&P500、つまり米国株投資のほうが良いです。全世界には非効率なエリアと企業があります。米国内にも実は非効率なエリアはありますが、全世界よりは効率的です。それは、この30年、特にこの10年のリターンという形で顕在化しています。
ただし、全世界も良いです。それぞれ、永遠のテーマとなっていますから、どちらの考えに共感するか、練ってみると良いでしょう。
一応の最適解ということでお示ししました。しかし、投資には長期で自分が納得できる「腹落ち感」が大事です。これがないと、途中でぴょんぴょん飛び移り、高い時に買い、安い時に売りかねません。
初心者さんということですから、ここで限定せずに両方取り組んでみても良いでしょう。金額が少ないうちは、いろいろなチャレンジができます。投資の世界は、白か黒か、ゼロか100かというはっきりした世界ではありません。
ご自分の考えを大事に、あとは実際の取り組み、経験で補完していけばよいと思いますよ。投資信託かETFか、米国株投資か全世界株投資か、ここにたどり着いただけでも、ほとんどゴールと言ってよいのですね。ともにがんばりましょうね。
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高配当投資も依然として人気がありますね。これはこれで、目的をどこに置くかという話です。セミリタイアが目標で、日々のインカムの確保が主目的ならばありです。
変なものを変なやり方で買わない、これだけでかなり変わります。
一撃ドカンという例もありますが、多くはありません。