米国株ETFが良いのか、それとも米国株投資信託が良いのか。
米国株ETFが良いのか、それとも米国株投資信託が良いのか。これは永遠のテーマかもしれませんね。今回はこの「米国株ETFが良いのか、それとも米国株投資信託が良いのか。」というテーマに関してのご質問をいただいています。
ETFと投資信託、どちらを購入すべきかで迷います。
たぱそう様
いつもブログを拝見させて勉強させて頂いています。
米国株を語る会・3回目にも参加でき、とても勉強になりました。ここ数か月、自分なりに勉強してきましたが、米国株については書籍も限られており、やはりたぱぞうさんのブログが一番情報量が多いと思いました。
本日はご相談があり、メールを送らせて頂きます。特に年収360万からの投資術はとても参考になりました。
私の基本情報です。
年齢・・・もうすぐ40代になります
性別・・・女性、独身で今後結婚予定はありません(笑)
年収・・・約500万
貯金・・・約800万
株歴・・・日本株を学び始めて1年半。実際に投資し始めて約1年。
2017年は初心者の私ですら利益を得ることができました。が、2018年は利益はゼロ。むしろマイナスです・・・
2018年2月の株価急落以降、日本の個別銘柄はボラティリティ―が激しく正直、私には無理だと感じコツコツ積立が良いかと思いました。
その頃から、たぱそうさんのブログに辿りつき、米国株のことを勉強し始めました。
現在は
- 積立NISAで毎月約3万 楽天VTI
- iDeCoで毎月1.2万 海外株式(先進国株式)
を積み立てています。
今まで銀行に預けていたお金は約800万円です。
そして、独身で現在は実家にいるので現在積み立てている他に毎月5万~10万は投資に回せそうです。(月によって変動しますが)
約5万円は円建てで投資しているので、それ以外はドル建てをしたいと思います。ドル建てしたいので、証券会社はドル転の手数料が安いSBI証券にする予定です。ドル建てなので確定申告の手間がかかると思いますが、それでもドル建てにしたいです。
そして、お恥ずかしい話・・・
投資信託は円建てのみ。ドル建ては外国株式、海外ETF、外貨建MMF、外貨建債券。
ということを知りました。ドル建てにこだわるならETFかと思います。
しかし、悩んでいます。それは、たぱぞうさんのブログに書いてあるように米国ETFは100万円以上でないと、手数料負けする・・・と言う事です。
例えば、毎月10万づつ積み立てる場合(もう少し多くいした方がいいでしょうか?)
手数料負けしても、米国ETF(VTI、VYMもしくはそれ以外)かそれとも、ドル建てはあきらめ円建てで投資信託にした方がいいのか。
(ETFの種類については勉強中です)
たばぞうさんのご意見を伺えればと思います。お忙しいと思いますが宜しくお願い致します。
少額投資ならばドル建て投資はしないほうが良いのか
弊ブログで推奨しているようなメジャーな米国株ETFは2018年に入り、ほとんど投資信託化されました。逆に言うと、これらのETFを買い付ける場合は無理してドルに変えなくても良くなったということです。
ETFが得か、投資信託が得か。この議論もよくされますが、結局のところ外国税額控除で源泉徴収課税を取り戻すのが得か、国内配当課税分を繰り延べるのが得なのかという話になります。数億レベルの投資でない限り、さほど差は出ないと思われます。
そうなると、ドル建てで投資するメリットはどこにあるのかという話になります。私は以下のように考えます。
- 米国市場に上場する優れた商品にアクセスできる
- 米国株に直接投資できる
- 米国市場を通して世界に投資ができる
こういうことから、ドルで直接投資をするメリットは今もあると思います。
優れた商品というのは、例えば豊富なETF群が挙げられます。例えばトルコリラが不安定になったときには、うねり取りを狙ってトルコETFを買えます。また、原油市場の値動きを狙って原油ETFが買えます。あるいは分散投資を志向してGLDという金ETFを買う、こういうことができます。
日本も類似商品がありますが、流動性と指数や市場に連動した値動きに関しては及びません。
あとは、個別株を買いたくなった時ですね。これもドルを持っていれば直接買えます。円建てだとその都度為替コストがかかります。
世界に投資というのは、ADRを意味します。アリババ【BABA】などの中国株、ユニリーバ【UL】、NestleなどのEU株も買えます。
これらのことに魅力を感じるならば、ドルでの投資を選択することになります。手数料負けは確かに気になりますが、従であり主たる命題ではありませんね。こういったことに魅力を覚えるならば、リターンで取り戻してしまえばよいのです。
2017年までは米国株の金融商品がなかなか買えなかったために、ETF一択でした。しかし、今は投資信託が充実してきましたから、メジャーな指数連動商品であれば投資信託で十分な時代になりましたね。
質問者さんのご様子だと、楽天VTIやeMaxis Slim米国株式での積み立てでも良いと感じました。個別株は難しいという感想をお持ちだからです。
投資が趣味ならばマイナーなETFや決算を読んでの個別株投資の検討は至福の時間になります。そうでないならば、まるっと米国株の指数を買っておけばよいですね。投資信託ならば、確定申告の手間もかかりません。いかがでしょうか。
ご質問ありがとうございました。
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ボラタイルな相場が続きますが、淡々と良いものを続けて長く持ち続ければよいのですね。そういう意味では入り口、どの商品を積み立てるかというのが大事です。
投資信託で分配金の出ないものは必然的にキャピタルゲインの投資になります。将来は取り崩して換金するということになりますね。
インデックス投資はしたほうがいいですね。再現性の高い、優れた手法だと思います。ただ、たくさんの種類を多岐にわかって分散していく必要は無いと考えます。これも意見の分かれるところですね。