たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

5000万円貯めればセミリタイアできるのか

5000万円貯めればセミリタイアできるのか

 30代や40代でセミリタイアという人が増えてきているように思います。実際には、たまたま目にする機会が多くなったということでしょうか。統計があるわけではないので、正確な数字はわかりませんね。

 

 しかし、やはり今は好景気で、そういう人生の選択をするチャンスなのかしれません。リーマンショックやコロナショックを乗り越え、そういう資産運用レベルになった人が多いということでしょう。

 

 ある人は不動産で十分なキャッシュフローを生み出しましたね。もちろん、債務もそれなりですが、回る物件であれば永続性があります。私の友人でも、10億レベルの債務で絶大なキャッシュフローを生み出している投資家が居ます。5億でも物件が良ければ十分すぎる生活ができます。

 

 ある人は太陽光でセミリタイアしましたね。20年間確実な収入というのは安心感があります。例えば5基を現金で買えば、年収1000万が20年続くわけです。多い人だと15基、20基といった単位で融資を引いていますね。

 

 ある人は株でセミリタイアしましたね。暗黒の2000年代を経て、あきらめずに退場しなかった結果です。このタイプは債務がありません。それが最大の強みです。もしサラリーマンならば金融資産を見せ金にして、与信を使い切ってリタイアということができます。引き出しの多さでは一番かもしれません。

 

 ある人は仮想通貨でセミリタイアですね。このタイプは膨大な雑所得からの税金を納めてですから、難易度が高いです。値動きの激しさを乗り越えたキャピタルがそれを可能にしたわけです。

 

 いずれにしても、セミリタイアできる成功者は多くはありません。身の丈にあった、過度なリスクを取らずに適切な投資を積み重ねることが肝要ですね。さて、今回は仮想通貨で1財産を築き、アーリーリタイアを視野に入れている方からのご質問です。  

5000万を仮想通貨で作ったので、セミリタイアを考えています

たぱぞう様


 はじめまして、資産運用で悩みがあり相談したいと思いメールしました。現在40歳前半で家庭持ちのサラリーマンをしてます。仮想通貨で資産を5500万円まで増やすことに成功しました。

 

 その資産でセミリタイアをしたいと思っていて、不労所得300万円を作るのに5500万円で何ができるか色々調べて自分で考えた結果、仮定の話しになるのですが、次の大きなリセッションがきた時にVTIを大量購入して資産が2倍になった時に配当3%のETFの株を買うのか、もしくは次のリセッションの時に米国リート(RWR/IYR)のETFが利回りが高い8%〜10%の時を狙ってタイミングよく購入(過去の利回りを調べたら大暴落した時は利回りがかなり高い傾向がありました)するのが良いのか悩んでます。

 

 ただVTIを購入していつ資産が2倍になるか分からないし、米国リートのETFも利回りが、いま現状は4%ぐらいで8%~10%の利回りになるのか確信が持てません。早くセミリタイアする方法は何がいいでしょうか?


 そもそも前提として大暴落や大きなリセッションが来るのだろうかという疑問がありますね。あと運良くタイミングよく購入できるんだろうかというのもあるし難しいですね。よろしくお願いします。

5000万のおかげで、セミリタイアはすぐそこまで来ている

 まず、5000万円では家族持ちの人はセミリタイアをするにはやや不安ですね。ですので、質問者さんのように、次の必勝の一手が欲しいところです。しかし、それだけの手金があるということは、セミリタイアはあと一歩なのです。

 

 仮想通貨相場でそれだけの資産を築けたということは、なにか天性の相場観が備わっているのかもしれませんね。その後の戦略、冷静になってみると悩ましいですね。整理してみると、以下のような戦略を考えられているということですね。

  1. リセッション時にVTIの一気買い
  2. 米国リートの全力買い

 私も逆張りで資産形成をしてきた時期がありました。考え方としては非常に共感します。年齢もほとんど同じです。まず、1の作戦ですが、もし底値でVTIを買えれば、とくに乗り換える必要もないですね。おそらく、市場回復時にはVTIもそれなりの利回りになっていると予想されます。

セミリタイアの道は1つに非ずですね。

セミリタイアの道は1つに非ずですね。

 米国リートの一気買いは賭けですが、当たれば大きいですね。というのも、リートはリセッション時に株式以上に値下がりすることが多いです。日本のリートでもリーマンショック後は利回り10%超えがゴロゴロしていました。

 

 日本のリートも当時は歴史が浅く、不況を経ていなかったのでその利回りが信じられない人が多かったですね。「デフォルトするのではないか」という懸念が拭えなかったということです。

 

 あの時買えた人は相場師の資質がありますね。いずれの戦略もいわゆる逆張り戦術で、やれる人を選びます。心理戦になるので、言うほど簡単ではないですね。結局、米株の場合は順張りがうまくいく10年だったとも言えます。

 

 3つ目の戦略として、今のサラリーマン属性と手金を使ってのハードアセット、融資戦略というのも1つ加えても良いですね。小さい手出しで、最大の効果を生むという意味では有効な戦術です。確実性では最も高いです。しかし、今は物件が高く、融資が引きにくいという厳しい状況です。

 

 いずれにしても、はやる気持ちを落ち着かせつつといったところですね。

 

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