たぱぞうの米国株投資

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年内のドル円の動きの予想と投資方針

2016年、年内のドル円の動きの予想

 ドル転するチャンスが久々に訪れつつあるので簡単にまとめておきます。

  1.  ドル円はしばらく緩やかな円高傾向
  2.  長期的にはドル高、というより円安であることには変わりない

 

 ドル円は緩やかな値動きを続け、90円を目指すと思われます。為替は多分に政治的ですが、昨年125円をつけてからアベノミクスをめぐる円安誘導策に物言いがついたのは間違いないでしょう。

 

 結局為替とは国際的な話し合い、協調で成り立っており、国内事情だけで有効な政策が打てるわけではないということが改めて証明されました。そういう意味では強力なイニシアチブを持って為替誘導できるのは世界でもアメリカだけでしょう。

 

 為替が需給だけで決まるものではなく、政治的なものだとするならば、逆に劇的な政治的転換が無い限り、その方針は変わらないということです。また、原油安、貿易黒字も続いていることから円安圧力は経済的にも継続しています。

 

 そういう意味ではアベノミクスの円安誘導は手詰まりですが、日本株ETFの買い入れを積極的に行ったり、マイナス金利を導入したり、思いつく限りの景気刺激策を打っており、歴代政権とは明らかに違う経済刺激に対する積極性は継続されています。

 

 アベノミクスをどう評価するのかは難しいところですが、こうせざるを得ないという印象を私は持っています。それほどに経済状況がどうしようもないからです。この経済状況、財政状況は今に始まったことではなく、誰の責任でもありません。抽象的な物言いですが、日本人の特性、組織が招いたことと理解しています。アベノミクスを時代がどのように今後評価するのか、注目しています。

 

 対外資産が多い、自国内で消化している、とはいえ国債という借金で毎年の国家予算を回しているつけは大きく、未来の世代に大きな負債と禍根を残すことになるでしょう。国債というのは一種の延命装置とも言えます。

 

 永久債という裏技が騒がれましたが、これに限らず従前の価値観にとらわれない国債消化策が導入され、結果的に円安になるのは間違いありません。そうなっても良いように、私たちの幸せに対する価値観、生き方に対する価値観のパラダイムシフトが必要であることは以前ブログで触れたとおりです。直接的な解決策にはなりませんけどね。

 

 もっとも、それが何年先になるのかを正確に予想することは難しく、人によっては東京オリンピックの無理な財政出動がきっかけになるという人もいますし、人によっては20年後という人もいます。

 

 私たちはいつ起きても良いような備えをすることしかできません。

長期的な円安傾向を踏まえた投資方針

 為替に関しては、単純に高い円で安いドルを買えば良いのです。すでにある程度のドルを持っている人は、一度に換金するのではなく、少額、とはいっても少なくとも手数料が気にならない程度に投資資金を確保していけば良いでしょう。

 

 もし90円をつけ、さらには80円をつけることがあれば千載一遇のチャンスですから、他の円建て金融商品、たとえば生命保険機能の無い財形ならば取り崩してでもドル転するメリットはあります。ドカンと多額を変えても良いでしょう。生命保険機能のある財形はもう少し慎重な見極めが必要です。

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 そこまで下がらなくても、1ドル100円であれば十分元は取れますから、もし今円資産しかない、ドル資産がゼロならば、まとめてドル転しても良い時機に差し掛かっていると思われます。

 

 ただ、運用先の魅力が乏しくなってきているのは事実です。それは、米国市場の株高です。しかし、株価チャートと違い配当は増配企業であれば落ち込むことのない右肩上がりですから、買場にこだわりすぎると機会損失になる可能性もあります。

 

 配当額を増やす、株数を増やす、という発想で買う必要もあるでしょう。もし、手元に米国株式やETFが全くないならば買い始めるしかありませんが、それも一度に買うのではなく、時期を分散させて購入していくことになります。

 

 為替は株以上に難しく、未来を読みにくいものですが備忘録的に書いておきました。