たぱぞうの米国株投資

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昨今難しくなった債券投資をどのように考えるか

金利上昇時に債券インデックスファンドを購入することについて

 債券は株式に比べて値動きが小さいため、ポートフォリオ全体の値動きをマイルドにしてくれますね。一方で、利回りが特にキャピタルにおいて弱いため、リターンを重視する人にはやや物足りないですね。

 

 また、現金は本質的に価値が漸減しますから、資金のプール先として活用する人もいます。以前はMMFなどもそのように活用されましたが、低金利下で運用がますます難しくなっていますね。

 

 しかし、特性を知っていれば活用の方法もありますね。とはいえ、今は利上げが見込まれていますから、なかなか入るタイミングが難しいのも事実です。さて今日は、その債券投資に関わるご質問を頂戴しています。


たぱぞうさま

 ご著書やブログでいつも勉強させていただいております。

 

 我が家はシニア夫婦で2人の子供も独立し、今ある資産を減らさない程度に運用できたらと考えております。夫は60歳を過ぎまだ働いてはおりますが、あと数年で退職です。私は専業主婦です。

 

 これまで夫の会社の社内持株会や、私の趣味で多少の配当収入を得てきましたが、ほとんどが日本株の運用で、外貨投資は投資信託の積み立てが少しある程度です。


 退職金や相続で得た資産がある程度あり、老後に大きな不安はないですが、ここにきて、最近はインフレ、円安懸念も話題になっており、もうすぐ始まる年金生活を迎えるにあたり、円に偏った資産が不安になってきました。

 

 たぱぞう様はある程度の年齢になり充分な資産がある場合、守りの運用として、eMaxis slim先進国債券への投資を勧めておられました。


 確かにこれをある程度分散して購入すれば、円安へのヘッジになるし、値動きもマイルドでシニア向けのように思われます。

 

 ここで基本的な質問で恐縮ですが、債券の投資信託は金利上昇局面では不利にはならないのでしょうか?もちろん金利上昇で債券価格が低下したとしても、保有する債券のバランスや組み換えにより利益をプラスにすることは可能でしょうが、インデックスファンドの場合、そうしたこともやってくれるのでしょうか?

 

 日本の長いデフレも終わりそうな予感の中、収入の増えない年金生活への心構えをアドバイスいただけると幸いです。

金融資産


夫 

  • 預金約4,000万
  • 日本株約1,500万
  • 投資信託500万(うち海外株式役約200万)

  • 預金約4,000万
  • 日本株約1,500万
  • 投資信託500万(うち海外株式役約200万)

持ち家

よろしくお願いいたします。

潤沢な老後資金は全ての心配をヘッジしてくれる存在

 結論から申し上げますと全く心配はいりませんね。子育てを終え、長く勤労期間を取り、自宅もある。長い勤労期間は、安定的な年金を意味します。

 

 そういう意味では、守りの投資が大事であり、変な商品を買わないのが鉄則となります。手元の日本株は精査したほうが良いかもしれませんね。

 

 ご夫婦で1.2億円の資産がおありですね。年金に加えてこれだけの資産がありますから、生活に困ることはまずありません。

 

 その上で、気持ちの面で不安ならば、ご夫婦でつみたてNISAから始められるといいでしょう。投資先は米国株投資信託か、全世界株投資信託です。


 あるいは、リスク分散でしたらSlimバランスが自動リバランスで楽です。

 

 ご質問の債券はおっしゃる通り非常にディフェンシブです。しかし、これから金利上昇局面ですから言われる通りしばらく軟調でしょう。

 

 また、インフレターゲットが2%とされる中、債券の低利回りが常態化している現状を考えると、難しいですね。実際、私も債券は購入を何度も検討しましたが、見送っています。

昨今難しくなった債券投資

昨今難しくなった債券投資

 あくまでサテライトとして活用するものですが、タイミング的に今は難しいのは事実です。

 

 いずれにしても、あえてリスク資産を積極的に取りに行くような資産規模でもなければ、経済状況でもありません。

 

 無理せず、コツコツ資産の入れ替えをしていけばよいですよ。ざっくり言うと、入れ替え対象は一部の預金と日本株です。入れ替え先は海外ですね。

 

 しかし、時間をかけて、ゆっくりゆっくりですね。繰り返しますが、投資をする必要が無い資産規模を築かれています。その上で、ということですから最初は少額で始められるのが一番です。

 

 今は制度的にもつみたてNISAという形で整備されていますから、ひとまずその枠内でお試し運用されるのが良いということですね。

 

 なお、債券に関しては下記の動画でもまとめています。よろしかったらご活用くださいね。悪い投資先ではもちろんないですが、特性を掴まないと、がっかりしてしまうということですね。

www.youtube.com

 

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