年収300万円から資産をつくるための3つのコツ
日本人の平均年収は400万円少々です。30年以上にわたり、税金や社会保険料は上昇しています。国民負担率はすでにおよそ45%であり、重税感+社保の重さは否めません。また、平均年齢はすでに48歳に達しており、年功序列を加味して給与を考えると、平均所得は漸減と評価してもよいでしょう。
このような困難な時代を生きる私たちですが、年収が限られる中で資産形成をするにはどのような方法があるのでしょうか。家族のあり方やカタチは様々ありますが、下記のような条件が有利になるのは間違いないところです。
- 実家で生活をする
- 共働きをする
- クルマを持たない
特に資産形成初期において、この3つは資産形成の助けとなります。
当然ながら、こうしろ、ああしろという話ではありません。あくまで資産形成の視点で見たお話です。こうして種銭をつくり、投資をするのですね。種銭がないと、投資もできません。例えば手元資金が1万円では、なかなか複利の果実は得にくいのです。
若い時の経験は捨てがたく、自己投資という意味では非常に大きな意味を持ちます。一方で、仕事によっては自己投資のための出費で、生活が不安定になりかねない実態もあります。それほどに可処分所得が厳しい時代になったとも言えます。
かつては学生を終えたら一人暮らしをし、結婚を経てバリバリ働いて家族を養い、休日は車でドライブというのが「普通」でした。しかし、私たちが学生の頃に見ていた普通は、実は普通ではなかったという現実がそこにはあります。そう、1つの成功モデルでさえあるのです。
困難な時代を生き抜くということは、一つひとつの現実に向き合うということでもあります。
さて、今回は20代前半にして早くも年収の2倍もの資産を形成したという方からのご質問を紹介します。
年収300万円から実家暮らしで年収の2倍の資産を作った
たぱぞう様。
いつも拝見させていただいてます。私は22歳の男性サラリーマンです。年収は300万程度。去年、インデックス投資を知り、すぐに楽天証券で楽天VTIをNISAで購入しました。現在も継続して楽天VTIの積み立てをしています。
現在の資産は下記になります。
- 現金:400万円
- 投資信託:250万円(現在の含み益込み)
さて、今回ご質問させて頂きたいのが今貯金している現金の運用方法についてです。
現在実家暮らしでお金のかかる趣味もない為、給料の7割~9割を投資に回せますので、貯金している400万円を使用しなくても、毎年NISAの上限まで投資する事が出来ます。
貯金400万円は給料3か月分程度を現金として残し、残りの300万円弱は特別口座で投資に回そうと考えています。(投資先はeMAXIS Slim 全世界株式などが無難でしょうか)
しかし暴落を待つのか、それとも今すぐ投資するべきなのか迷っています。たぱぞう様ならこの貯金400万円をどのタイミングでどのように運用するのが良いと考えられますでしょうか。
投資を始めて数か月、知識も経験も少ないためご意見を頂けると幸いです。よろしくお願い致します。
年収300万円からの資産運用は、一括が良いのか、分散が良いのか
22歳ですでに650万円も資産をお持ちで素晴らしいことですね。若い時は私もそうでしたが、年収が限られます。そうした中で、これだけの金額を貯められたというのは、計画性をしっかりお持ちの方と思います。同時期の私よりもはるかに多くの資産がおありです。
さて、投資ですが一般的には一括投資ではなく、時間の分散を効かせた投資が良いでしょう。300万円を5年程度に分割し、月々投資していくというやり方です。
おおよそ、月に5万円ずつ投資をしていくということです。もし、つみたてNISAとiDeCoの枠を使っていないならば、この枠を活用するのが王道となります。もし、すでにこの枠を使っているならば、一括か分散か迷うことでしょうね。
投資は、投資したお金をいつ使うかも同時に大事になります。質問者さんがもし、当面使う予定が無いならば、場合によっては一括投資も否定しにくいですね。
仮に60歳以上で引き出す、つまり老後支出に備えるという発想ならば、40年も運用できることになります。そう考えると、さすがにどのような株式指数であっても40年後に元本を割れているとは考えにくいですね。
つまり、えいやと一括で投資しても負ける可能性は低いということです。
考え方は様々ですが、ひとまず月々でコツコツ投資をしておき、相場が下がるようなことがあれば加速させる、という手もあります。
私ならば、このハイブリッドな方法を採用します。全世界か全米かは永遠のテーマですが、ここでは触れずにおきます。過去の記事などもご参考くださいね。
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