たぱぞうの米国株投資

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セミリタイア、FIREが身近な時代になった

セミリタイア、FIREを誰でもできる時代になった

 ほんの10年ぐらいまで、FIRE、セミリタイアというのは限られたごく一部の人の選択でした。海外投資が難しかったこと、不動産投資の手法がそれほど確立されていなかったこと、理由は様々です。

 

 そのころに海外投資を始めていたり、不動産に手を付けて知見を得た人は今は殆ど独立しています。アフィリエイトで一撃成功した人もそうでしょう。

セミリタイア、FIREしやすい時代はかつてあった

 実は、昭和時代もセミリタイア、FIREはしやすい時代でした。日本が人口増加時代を迎えていたからです。

 

 私の今の住まいの近所に国鉄OBの方がいます。その方は国鉄勤務という属性を生かし、融資で近所の土地を買い、借家を建てるというスキームを確立していました。曰く、「今よりもずっと簡単に不動産投資ができた」ということです。

 

 最終的にはセミリタイアをし、不動産で生きるという道を選びました。今はお子さん、といっても私より年上の人が引き継いでいます。

 

 株式も1989年までは右肩上がりでしたから、国内インデックス投資で十分に利が乗る時代でもありました。

 

 それが、1990年ごろから急激に株式の難易度が上がり、与信を生かした融資も以前ほど簡単ではなくなりました。バブル崩壊というのはそういうことで、引き締めが個人にも及んでいたわけです。その結果、急激に普通の人のセミリタイアというのは難しくなりました。

 

 その後、2000年代になり、ネットビジネスが隆盛を極め、優れたアイデアを持った人は起業家になりました。しかし、多くの人にとっての選択は「就職」しかなく、企業に勤めることによって報酬を得るという生活が一般的でした。

 

 何かを始めるにはすでに産業が成熟しており参入障壁が高い、そういう時代だったからです。小売りの商店街などはその一例で、随分と数が減りました。それでも、巣鴨や谷中の商店街や天六商店街のような例外はありますね。

 

 唯一の例外の業界がネット業界でしたが、それも簡単ではありませんでした。 

 それが、2010年ごろから変化してきたということです。

セミリタイア、FIREの環境は再び整いつつある

 まず、2010年ごろからドラスティックに変化してきたことがあります。列挙してみましょう。

  1. 米国株を始めとする海外投資が簡単にできるようになった
  2. 不動産投資のスキームが確立された
  3. アフィリエイトやブログ、youtubeが誰でもできるようになった

 この3つが大きな変化だと感じます。順を追って触れたいと思います。

米国株を始めとする海外投資が簡単にできるようになった

 まず、以前ならば日本から海外へ投資するのは難しいことでした。今では米国株インデックス投資を始め、個別株、さらには不動産まで海外投資をすることができます。投資というのは、未来の成長性に賭けるアクティビティです。

 

 かつての日本が最適の環境であったように、人口増加が見込める国や地域に賭けるのが簡単に決まっています。それが2010年ごろから急激に環境が整ってきましたので、誰もが参加できる素地が整っています。

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 この環境整備は大きく、日本で得た資金を海外に振り向けて効率よく資産を増やすことが可能になりました。また、海外で得たインカムを日本で得て、生活費として使うこともできます。この計算できる安心投資が確立したのは大きいでしょう。

 

 ただし、種銭が大きくないと効果が上がりにくい手法で、そこに到達するまでに時間がかかるという欠点はあります。

 

 それでもリーマンショック以後の株式市場の伸長は目覚ましく、多くの投資家がかつてはあこがれだった「億り人」を達成しています。すでに珍しいことではなくなった感がありますね。

不動産のスキームが確立された

 不動産投資に関しては、知見を持つ人の間ではある程度スキームが確立されつつあり、高い確率で利回りを確保できる仕組みになりつつあります。ただ、知識や経験、さらには人脈も含めて先行者利益が大きいのは事実です。

 

 参入するにはなんらかの形で成功したメンターとの出会いが欲しいところですが、それでも投資のスキームが確立していることは大きく、数字がパチッとハマれば独特の強みがあります。

 

 また、期間限定ではありますが、より数字を読みやすい太陽光投資も盛んにおこなわれました。そして太陽光専業でセミリタイアをした人もたくさんいます。こちらは空室リスクも無く、数字が読みやすいという特徴があります。

 

 ただし、不動産も太陽光も融資難易度は数年前の比ではありません。

アフィリエイトやブログを誰もができるようになった。

 20年前にパソコンが広まり、10年前にスマホが広まりました。このことによって、「誰でも・どこでも」ネットにつながる環境になりました。結果として、かつて大手広告会社やテレビ・新聞が独占していた広告の旨味が、広く一般市民にシェアされるようになりました。

 

 つまり、情報を発信することによって得られる広告費が、個人レベルでシェアされるようになったのです。並行して、ワードプレスなどコンテンツ制作に関わるツールが操作簡単になり、ハードルを低くしています。

 

 この変化は大きいものがあります。広く支持を受ける有名なブロガーがあっさりと仕事を辞め、独立起業するのも十分な収益が見込めるからです。そこまで有名にならずとも、月に数万、あるいは数十万を稼ぐのは無理な話ではない、そういう時代になりました。

 

 ブログを書く人は他のブログを見ますし、ユーチューバーも他の人の動画を見るのでしょう。こうしてますますネットに時間を投下する、ネット広告費も積みあがるという構図になっています。

 

 これからも一定の数の新規参入が見込まれる仕組みになっています。そこには広告費のシェアという大きなインセンティブがあります。ブログを始めとするネット界は情報も得られ、収入も得られる、そういうウィンウィンな世界なのです。

 

 セミリタイア、FIREする人との親和性は極めて高いと言ってよいでしょう。しかし、これらの業界は参入障壁が低く、過当競争になりがちなのが課題です。

ハイブリッドセミリタイア

 これらのセミリタイアをするための要素を集め、重ねればFIREをすることは容易です。

 

 「ハイ、じゃあ明日から辞めよう」というのは無理です。しかし、ゴールを見据え、コツコツと積み重ねていけば経済的自由はすぐそこなのです。何か一つに秀でることは難しくとも、前に述べたような方法を組み合わせれば良いのです。

 

 1流になる必要はありません。今私たちにもできること。それを愚直に積み重ねるだけでセミリタイアは達成可能だということです。

 

 もし、毎日の仕事がつらいのならば。もし、生きるのがつらいのならば。ほんのちょっと見方を変えて、具体的な行動を増やすだけで景色が変わってくると思います。

 

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 人生のリソースをどのように振り分け、最終的に時間をどのように得ていくのかというところ、これは大きな意味があると思っています。

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