エクセルの複利計算表で億り人シミュレーション
資産1億円以上の億り人になれば、税引後配当収入4%で300万円近くの配当を得ることになります。老後は安心できますし、贅沢をしなければ配当だけで生活ができます。
人生の選択肢が増え、仕事にも余裕が出るのではないでしょうか。よりいっそう良い仕事ができそうですね。
さて、億り人シミュレーションの複利計算表はエクセルでカンタンに作ることができます。
エクセル複利計算表の条件はこのようになっている
- 配当は税引後3.7%
- 年に200万円投資に回す
- 配当再投資をし続ける
配当は、高配当株を中心にETFをトッピングしたものとします。無理な数字ではない、現実的な数字を選びました。最初から4%近くの配当を実現するのは今の株高だと難しいかもしれませんが、増配銘柄の増配や元本の成長などを加味しました。
たとえば、高配当ETFのVYMは10年で買った当時の利回りに換算すると5%超になっています。
追加投資は年間200万を投資に回すこととします。
若いうちはけっこう大変かもしれません。さらに、子どもの教育費がかかるころはもっと大変かもしれません。ちょっとアグレッシブな目標値として設定しました。
逆に、200万ぐらい追加投資していかないと、インデックス投資で億り人になるのはなかなか厳しいです。個別株のトレーディング才能が突出していれば別ですね。そういう人は、インデックス投資ではなく個別株投資をするのでしょう。
配当金はそのまま再投資します。ですので、元の金融資産+200万+複利分が翌年の金融資産ということになります。
増額というのは、複利が昨年比で何万円増えたかということです。小数点を切り捨てるround関数を使っているので最初のうちは同じ数字が並びますが、実際には数千円単位でじわじわ増えています。
エクセル複利計算表で億り人シミュレーション、実際にやってみました
30歳で金融資産が1000万円あると仮定します。下の表になります。単位は全て「万円」です。
30歳から億り人を目指すとこうなる
30歳から億り人を目指すとこうなります。
- 資産1000万
- 追加投資年200万
- 複利再投資運用
年 | 年齢 | 資産 | 貯金 | 複利 | 増額 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 30 | 1000 | 200 | 37 | 9 |
2 | 31 | 1237 | 200 | 46 | 9 |
3 | 32 | 1483 | 200 | 55 | 9 |
4 | 33 | 1738 | 200 | 64 | 10 |
5 | 34 | 2002 | 200 | 74 | 10 |
6 | 35 | 2276 | 200 | 84 | 11 |
7 | 36 | 2560 | 200 | 95 | 11 |
8 | 37 | 2855 | 200 | 106 | 11 |
9 | 38 | 3161 | 200 | 117 | 12 |
10 | 39 | 3478 | 200 | 129 | 12 |
11 | 40 | 3807 | 200 | 141 | 12 |
12 | 41 | 4148 | 200 | 153 | 14 |
13 | 42 | 4501 | 200 | 167 | 13 |
14 | 43 | 4868 | 200 | 180 | 14 |
15 | 44 | 5248 | 200 | 194 | 15 |
16 | 45 | 5642 | 200 | 209 | 15 |
17 | 46 | 6051 | 200 | 224 | 16 |
18 | 47 | 6475 | 200 | 240 | 16 |
19 | 48 | 6915 | 200 | 256 | 17 |
20 | 49 | 7371 | 200 | 273 | 17 |
21 | 50 | 7844 | 200 | 290 | 18 |
22 | 51 | 8334 | 200 | 308 | 19 |
23 | 52 | 8842 | 200 | 327 | 20 |
24 | 53 | 9369 | 200 | 347 | 20 |
25 | 54 | 9916 | 200 | 367 | 21 |
26 | 55 | 10483 | 200 | 388 | 21 |
30歳で金融資産1000万円とすると、この条件だと億り人になるには55歳までかかります。もし億り人=退職と考え、退職金をプラスするならば、もう少し早いことになります。
40歳から億り人を目指すとこうなる
条件を変えて40歳で金融資産5200万円と仮定します。
- 資産5200万円
- 追加投資年200万円
- 複利再投資
年 | 年齢 | 金融資産 | 貯金 | 複利 | 増額 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 40 | 5200 | 200 | 192 | 15 |
2 | 41 | 5592 | 200 | 207 | 15 |
3 | 42 | 5999 | 200 | 222 | 16 |
4 | 43 | 6421 | 200 | 238 | 16 |
5 | 44 | 6859 | 200 | 254 | 17 |
6 | 45 | 7313 | 200 | 271 | 17 |
7 | 46 | 7784 | 200 | 288 | 18 |
8 | 47 | 8272 | 200 | 306 | 19 |
9 | 48 | 8778 | 200 | 325 | 19 |
10 | 49 | 9303 | 200 | 344 | 20 |
11 | 50 | 9847 | 200 | 364 | 21 |
複利計算表の計算式はこうなっています。億り人になるには50歳までかかります。配当と労働収入からの追加だとなかなか達成するには年数の要する額だということがわかります。
エクセル複利計算表の実際の作り方
エクセル複利計算表は非常にシンプルです。
- 1年の複利のセルには下記を入れます。
=round(金融資産欄のセル名*0.037)
- 増額のセルには下記を入れます。
=2017年の増額ぶん-2016年の増額分
- 2017年の金融資産欄
=SUM(前年度金融資産セル:前年度複利まで)
金融資産+貯金+複利=2017年金融資産
本当に基礎的な関数しか使っていません。特殊な式は何もありませんね。
実際のエクセル複利計算表を使って
実際に例にとってみます。2行目からです。計算式はコピペできます。
- 2A 経過年数1年を入れます
- 2B 年齢30を入れます
- 2C 資産額1000と入れます
- 2D 追加投資額200と入れます
- 2E =round(C2*0.037) を入れます。0.037は3.7%を意味します。
- 2F =E3-E2 を入れます
次に3行目です。
- 3A 年数、2を入れます(ctrl+ドラッグのコピペが早い)
- 3B 年齢、31を入れます
- 3C =SUM(C2:E2) を入れます。
- 3D 追加投資の200を入れます
- 3E =round(C3*0.037)
- 3F =E4-E3
あとは下のセルにコピーすれば何年分でも作れます。これで複利+貯蓄の計算ができます。米国株の成長率は年率およそ6.7%と言われています。この計算式では元本の成長はほとんど加味していません。ですから、実際にはもっと早く達成されるかもしれませんね。3Eを0.06にすれば、6%で計算されます。
いろいろシミュレーションするとおもしろいですね。
30歳、6%での運用の場合はこうなる
ちなみに、30歳から6%で運用するとこうなります。
- 資産額1000万円
- 毎年の追加投資、貯金額は200万円
- 6%、複利での運用
年 | 年齢 | 金融資産 | 貯金 | 複利 | 増額 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 30 | 1000 | 200 | 60 | 16 |
2 | 31 | 1260 | 200 | 76 | 16 |
3 | 32 | 1536 | 200 | 92 | 18 |
4 | 33 | 1828 | 200 | 110 | 18 |
5 | 34 | 2138 | 200 | 128 | 20 |
6 | 35 | 2466 | 200 | 148 | 21 |
7 | 36 | 2814 | 200 | 169 | 22 |
8 | 37 | 3183 | 200 | 191 | 23 |
9 | 38 | 3574 | 200 | 214 | 25 |
10 | 39 | 3988 | 200 | 239 | 27 |
11 | 40 | 4427 | 200 | 266 | 28 |
12 | 41 | 4893 | 200 | 294 | 29 |
13 | 42 | 5387 | 200 | 323 | 32 |
14 | 43 | 5910 | 200 | 355 | 33 |
15 | 44 | 6465 | 200 | 388 | 35 |
16 | 45 | 7053 | 200 | 423 | 38 |
17 | 46 | 7676 | 200 | 461 | 39 |
18 | 47 | 8337 | 200 | 500 | 42 |
19 | 48 | 9037 | 200 | 542 | 45 |
20 | 49 | 9779 | 200 | 587 | 47 |
21 | 50 | 10566 | 200 | 634 | 50 |
22 | 51 | 11400 | 200 | 684 | 53 |
23 | 52 | 12284 | 200 | 737 | 56 |
24 | 53 | 13221 | 200 | 793 | 60 |
25 | 54 | 14214 | 200 | 853 | 63 |
26 | 55 | 15267 | 200 | 916 |
50歳で億り人、その後の増え方は加速度的です。1億5000万までいくとだいぶ生活も楽になりそうですね。
ここでの条件は、元本成長を織り込んでいません。そのぶん、やや配当利回りを高めに設定しています。いろいろ条件を変えてみると、具体的な目標ができてより投資額や節約額が明確になりますね。
備えあれば憂いなし、ということです。
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アーリーリタイアを考えるならば、若いころから計画的に資産を増やす必要があります。
5000万円ぐらいの資産になると、複利も加速度的になってきます。また、頭金にしてハードアセットへの投資というのも可能になります。
老後の生活に不安が広がっていますが、きちんと積み立てて投資をし、資産形成をしていけば何ら不安はありません。