たぱぞうの米国株投資

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自転車保険、義務化に備えて知っておきたい基礎基本

義務化地域が増えてきた「自転車保険」の加入を検討する

 自転車は、手軽な移動手段として子供からお年寄りまで幅広い年齢層に通学や通勤、買い物などさまざまな用途で利用されています。

 

 一般財団法人 自転車産業振興協会が平成30年に公表した報告書によれば、日本国内の推定自転車保有台数は約6,700万台で、1世帯当たり1.25台程度自転車が保有されていることになります。

 

 近年は、乗用車を保有しない世帯の移動手段として自転車が好まれることもあるようです。冬季に降雪がない地域ではほぼ1年中、だれでも免許不要で利用できる便利な乗り物と言えます。

 

 一方、最近では、自転車事故によって他人の生命や身体を害した場合に、加害者が1億円に近い高額の損害賠償を命じられる判決事例が出ています。この賠償責任は未成年といえども免責にはなりません。日本損害保険協会websiteには下記のような加害事故例が示されています。

自転車での加害事故例

自転車での加害事故例

 自転車は、誰でも利用できるにもかかわらず、自動車保険の自賠責保険のような補償がない乗り物ですが、高額の賠償が発生する可能性が大いにあることがわかります。

自転車保険と自動車保険

自転車保険と自動車保険

 自転車事故における被害者救済の観点から、被害者の保護、加害者の経済的負担の軽減を背景に、条例により自転車損害賠償責任保険等(以下:自転車保険)への加入を義務化する動きが広がっています。

自転車保険の義務化、努力義務を設定している都道府県

 平成27年10月に兵庫県で条例改正により導入され、その後他の地方自治体においても条例が制定されてきました。令和3年4月現在全国の約半分の都道府県で義務化されており、日本の大都市圏の多くが義務化地域に含まれています。

 

 

自転車保険の義務化の流れ

自転車保険の義務化の流れ


 人口をベースでの自転車保有状況を推定すると、日本の自転車の2/3以上は自転車保険が義務化されていると言ってよいでしょう。自転車活用推進官民連携協議会websiteには下記のように示されています。

自転車保険は、賠償と補償の2つの側面がある

 最近は「自転車保険」という名で販売されている商品もあります。一般的には以下をを対象にした保険となっています。

  • 加害者としての事故の賠償
  • 自転車事故でケガをしたときの補償

 自転車保険の加入を義務付けている条例は、「加害者としての事故の賠償」を対象とした保険で、自身が被害者になった場合の補償を確保すること自体は義務ではないものもあります。しかし、加害者になる可能性があるならば、被害者になる可能性も当然ありますね。

 

 「自転車保険」を大雑把に分解すると、「加害者としての事故の賠償」の補償を目的とした「個人賠償責任補償」と「自転車事故により被害者になった場合」の補償を目的とした「傷害補償」から構成されています。

 

 つまり、自分の被害をとりあえず横に置いておいて、「加害者としての事故の賠償」を目的にするのであれば、「個人賠償責任補償」をまず確保しておくべきです。この保証がすでに確保されているか確認し、その後保険加入を検討するのが道筋となります。

自転車保険に加入する前に、個人賠償責任補償の有無を確認しておく

 「自動車保険」や「火災保険」にすでに加入している場合、特約として「個人賠償責任補償」が付帯していることが少なくありません。また「TSマーク」が貼られた自転車には点検日から1年以内に他人に死亡又は重度後遺障害を負わせた場合「TSマーク付帯保険」の補償を受けられます。

 

 自動車保険や火災保険の特約を確認したことがないという方は、いい機会ですからぜひ保険証券や約款で「個人賠償責任補償特約」の有無を確認するとよいでしょう。

 

 自転車活用推進官民連携協議会のwebsiteには、証券の確認の仕方や自転車保険の要否を判定できるチャート、主な自転車保険を扱う損害保険会社などが掲載されていて親切です。

保険証券の確認方法

保険証券の確認方法

 また、このような保険は1年または2年という比較的短いサイクルで更新時期を迎えます。更新のタイミングで、保険代理店の担当者等に確認し、「個人賠償責任補償特約」が付加されていないようであれば付加できるかどうかを確認するとよいでしょう。

個人賠償責任補償特約で確認したい付帯内容

 「個人賠償責任補償特約」が付帯されている、あるいは付加する場合、以下の3点が該当しているかどうかも併せて確認しておきたい事項です。

 

  1. 賠償金額の上限が自転車事故に沿った形になっている(過去の判例に則せば1億円以上は欲しい。最近は上限が3億円かそれ以上という特約が多い)
  2. 示談代行が付いている
  3. 家族が加害者になった場合でも補償の対象となる

 なお、業務で自転車事故を起こした場合、個人賠償責任保険や特約の対象にはならないことは知っておいた方がいいと思います。


 「個人賠償責任保険(特約)」で自分が加害者になった場合の補償を確保できる一方、自分が自転車事故の被害者になった場合の民間補償は特にありません。

 

 公的健康保険である程度カバーできるものですが、それだけだと不安だと感じるのであれば手当を考えたいところです。すでに「医療保険」等に加入している場合は、その保障の範囲を確認し、ケガによる入院手術が保障の対象になるのかを確認しておくといいでしょう。別途「傷害保険」に加入するという手段も可能です。

 

 まずは、おさらいもかねて自分や家族が加入している保険契約を確認してから、「自転車保険」への加入の要否を検討したいものです。

 

 自転車保険が義務化されている地域において自転車保険加入が必要はありますが、未加入でも罰則は現在のところはありません。しかし、身近な乗り物だからこそ、事故も起きやすいといえます。万が一、加害者または被害者になった場合の備えはしておきたいものですね。

 

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