たぱぞうの米国株投資

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米国株セクターETFとスパイダーの考え方

10セクターの米国株ETFを設定しているスパイダーのセレクト・セクター SPDR ファンドシリーズ

 バンガードと同じくスパイダーは10セクターのETFがあります。ブラックロックは13セクターでしたが、そのうち3つはテーマETFに近いものです。ブラックロック、バンガード、スパイダーという業界大手3社はどこも10セクターのETFを出していると言えます。

 ちなみに、スパイダーは業界3番手です。ETF業界はブラックロックとバンガード、スパイダーで7割のシェアを握っている寡占業界です。各社経費率の引き下げという消費者に目に見えやすい形で競争をしています。

 

 米国ETFの優位性というのは適正な価格競争が働くというところにもあります。

米国株セクターETF一覧~セレクト・セクター SPDR ファンド~

  ティッカー 正式名称
1 XLY 一般消費財セレクト・セクター SPDR ファンド
2 XLE エネルギー・セレクト・セクター SPDR ファンド
3 XLF 金融セレクト・セクター SPDR ファンド
4 XLK テクノロジー・セレクト・セクター SPDR ファンド
5 XLU 公益事業セレクト・セクター SPDR ファンド
6 XLI 資本財セレクト・セクター SPDR ファンド
7 XLP 生活必需品セレクト・セクター SPDR ファンド
8 XLB 素材セレクト・セクター SPDR ファンド
9 XLV ヘルスケア・セレクト・セクター SPDR ファンド
10 XLRE 不動産セレクト・セクター SPDR ファンド

 この中でひときわ目を引くのが「不動産セレクト・セクター SPDR ファンド」です。これは他社にはありません。名前の通り、不動産会社の株式から成るセクターETFです。

 

 そのほかは比較的オーソドックスなセクターETFがそろっています。傾向としては、バンガードと近いと言えます。

スパイダー・セレクト・セクター SPDR ファンドETFの組み入れ上位3社

    組入れ1位 組入れ2位 組入れ3位
1 XLY Amazon(AMZN) Home Depot(HD) Comcast(CMCSA)
2 XLE Exxon Mobil(XOM) Chevron(CVX) Schlumberger(SLB)
3 XLF Berkshire(BRKB) JPMorgan(JPM) Wells Fargo(WFC)
4 XLK Apple(AAPL) Alphabet(GOOGL) Microsoft(MSFT)
5 XLU NextEra(NEE) Duke(DUK) Southern(SO)
6 XLI General Electric(GE) 3M(MMM) Boeing(BA)
7 XLP Procter & Gamble(PG) Philip Morris(PM) Coca-Cola(KO)
8 XLB Dow Chemical(DOW) du Pont(DD) Monsanto(MON)
9 XLV Johnson & Johnson(JNJ) Pfizer(PFE) Merck(MRK)
10 XLRE American Tower(AMT) Simon Property (SPG) Crown Castle(CCI)

 米国株投資家にはお馴染みの銘柄が並びます。スパイダーのセクターETFはバンガードのセクターETFに近いです。特に上位銘柄はそうです。ベンチマークは必ずしも合致しているわけではないのですが、やはり時価総額がものをいうだけに似通ってくるということです。

 

 そういう意味ではブラックロックのグローバルセクターETFという考え方は面白いと言えます。ただし、ブラックロックのグローバルセクターETFは下記の経費率で触れますが、やや割高なのが難点です。

スパイダー・セレクト・セクター SPDR ファンドETFの資産総額・経費率

    ETF純資産総額:百万 経費率
1 XLY $12,404.74 0.14%
2 XLE $16,391.13 0.14%
3 XLF $23,281.03 0.14%
4 XLK $17,189.07 0.14%
5 XLU $7,433.38 0.14%
6 XLI $11,249.90 0.14%
7 XLP $8,972.06 0.14%
8 XLB $3,846.06 0.14%
9 XLV $16,048.28 0.14%
10 XLRE $2,294.80 0.14%

 ブラックロックのセクターETFが0.47%、バンガードのセクターETFが0.10%です。経費率では低いほうに属すると言って良いでしょう。

 

 スパイダーのセクターETFでは金融セレクト・セクター(XLF)が大きくなっています。次にテクノロジー(XLK)です。

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 米国株ブロガーに人気の生活必需品ETF(XLP)はそれほどでもありません。それに対し同様に米国株ブロガーに人気のセクターである、ヘルスケアETF(XLV)は3番手争いというところです。まずまずの規模に成長しています。

 

 スパイダーのセクターETFで目を引く不動産セクターETFであるXLREは、まだまだ資産規模が小さいです。組成されたのが2015年ですから、今後に期待と言ったところでしょうか。

 

 成長国における不動産需要は安定的な成長が見込めます。しかし、金融株などと同じく経済危機には脆弱です。不動産会社の高い利回りはそういうことを含んでいるとも言えます。

 

関連記事です。

 バンガードのセクターETFの紹介です。考え方はスパイダーに似ています。

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 ブラックロックのセクターETFの紹介です。グローバルなため、スイスのNestleやドイツのBASFなど業界を代表する多国籍企業も包含しているのが魅力と言って良いでしょう。

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  米国ETFの運用総額ランキングです。上位層はほとんど毎年変わりません。これを見れば、どのようなETFが人気があり、買われているのか一目で分かります。

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