たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

生命保険の多重契約は資産形成上の大きな障害になる

生命保険の多重契約は資産運用上の大きな障害となる

 リモートワークが終わり、新入社員さんをはじめ多くの方が職場に復帰していく6月です。お給料を得て、さらにはボーナスを得るというところもあるのでしょう。現在の収入は2つの意味があります。

  1. 今の生活費
  2. 将来の生活費

 永遠に働くというのは無理ですから、全てを使い切らないようにするということです。将来の生活費はかつては貯蓄という形で何とかなりました。しかし、今は金利が付きませんので資産運用、つまり投資が必要になります。私たちは、そういう時代を生きています。

 

 この資産運用で障害になるものがいくつかあります。代表的なものは3つです。

  1. 過度な生命保険
  2. 分不相応の住まい
  3. 分不相応の車

 保険は生命保険控除の枠内で済ませる、住まいや車はキャッシュアウトして収益を生まないもの、こういう理解をしておけばよいでしょう。

 

 ちなみに私は自宅を購入していますし、車も持っています。要は、買ってはいけないということではなく、支出と収入の中で無理のないものを買うというのが肝要です。

 

 これに対して株や債券、あるいは賃貸不動産や太陽光というのは投資したぶんだけ返ってくるものです。

 

 お給料で金の卵を産み続けるニワトリを買いつづけるのが、困難な時代を生き抜く給与活用術ということになります。さて、今回は生命保険の多重契約を卒業し、投資で資産形成を図りたいという30代の方からのご質問を紹介します。

 

※ちなみに損保の多重契約は全く意味がありません。保障の重複となるからです。損害保険の重複を認めると、わざと物損をして損失以上の額を複数の保険会社から受け取る、ということが可能になるからです。

生命保険の多重契約を卒業し、いよいよ資産形成に舵を切りたい

たぱぞう様

 この度は、資産形成に向けて、どのような方針を取っていけば良いかご相談したく、ご連絡をさせていただきました。

【家族構成】
私  34歳 公務員 
妻  44歳 公務員
長男  4歳
次男  2歳
義父 69歳
義母 69歳

の6人家族です。

 

 私は半年前より、積立NISAを通して投資信託を始めました。それまでは、6年前の結婚を期に資産形成を考え始め、知り合いのFPさんに相談して積立型の保険で積立てを続けてきました。


 保険は「保証+積立」ができるということでとても良い資産形成だと思ってきたのですが、ファイナンシャルについて独学ながら自身の学びが進んでくると、『もしかしたら資産形成の効率がイマイチなのでは』と思うようになりました。

【現在の預入状況】

〈保険〉
私 米ドル建て終身介護保険 月2万円 →20年後に500万円 
  終身死亡保険      月6千円 →死亡時  300万円

妻 米ドル建て終身介護保険 月2万円 →20年後に500万円 
  終身死亡保険      月6千円 →死亡時  300万円
  個人年金保険      月1.5万円 →満期   約550万円

家族として
  米ドル建て終身保険   約月8万円(約年100万円)
               →5年間払い込み終了
〈月々の投資信託〉

私 積立NISA emaxis slim s&p500 33000円
  iDeCo emaxis先進国株式 12000円

妻 積立NISA emaxis slim 8資産 15000円
       emaxis slim全世界 5000円

〈キャッシュ〉

おそらく、夫婦合わせて700万程度

〈ローン〉

住宅ローンは妻の名義で借り入れ
妻が70歳まで月9万円の返済


【ご相談】
 先日、上記の米ドル建て終身保険が500万円まで積み立てることができたため、払い止めをしました。月8万円を投資信託に回すことができます。妻はキャッシュで手元に置いておきたいという希望もありまして、3万円を貯金、5万円を投資信託に回そうと考えています。

 

 目的は長期での運用です。


 追加投資に関してemaxis s&p500を増額していくのか、それとも15年後に待つ妻の退職と子どもたちの大学資金の足しになるように高配当ETFを積立ていこうか悩んでおります。家庭の収支が大きく変化するタイミングが重なることも理由の一つです。他にもどのような選択肢がありうるのかご意見を頂ければと思います。

 

 長くなり、申し訳ありません。よろしくお願いします。

生命保険の多重契約のワナに気が付いたのが一番の収穫です。

 生命保険の多重契約のワナによく気が付きましたね。初任給をもらったり、結婚をしたり、生活が変わるタイミングで生命保険契約をする方は多いですね。前述の通り、生命保険に全力で資金を入れるのは間違っています。

 

 だいたい、友人や知り合いを介して相談するので、警戒のハードルが下がっています。しかし、金融の世界というのは人脈をお金に換えるようような仕組みになっているところがあります。気を付けたほうがいいですね。

 

 知り合いのFP、知り合いのIFA、これらの話でまともな保険に入っている人は少ないです。だいたい、必要以上に多重契約していますね。これは、保険業界の収益構造がそうさせるのです。

 

 さて、S&P500がよいのか、高配当ETFがよいのかということです。この手のご質問をよく頂戴します。ズバリ言うとS&P500のほうが良いです。バランスが良いからです。

 

 世界を見回しても分かるように、投資効率が最も良い国は米国です。ただし、米国といえどもどの地域でも、どの産業でも栄えているわけではありません。都市ごとの平均年収などを調べてみると、驚くほど差異があります。

 

 これと同じことがセクターにも言えます。つまり情報やヘルスケア、半導体、一部金融、軍需などに強い企業が偏っているのです。S&P500はグロースもバリューも包含した強みがあります。逆に言うと非効率なセクターも含むわけで、これを意識する人はVGTやQQQに投資して不足を補っていますね。

生命保険より優れたリターンを示す株式

生命保険より優れたリターンを示す株式

 高配当投資というのは極論すると成熟した公益や、オイルなどに振る投資ですね。したがって、リターンは計算しやすい反面、バランスを欠いているのは事実です。やはり王道は、インデックスの積み立て、将来はその取り崩しというのが若い方は良いと思いますね。

 

 何かご参考になれば幸いです。細かいところはメールした通りですね。ご質問ありがとうございました。

 

関連記事です。

  保険の考え方についてはこちらをご覧いただければと思います。

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  将来どれだけ貯めて、どこで退職を選択するのかということですね。簡単でも計算しておけば目標ができます。また、辞めてからも動揺することなく日々を過ごせます。

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  資産運用とはある意味では、フローをストックに置き換えていくアクティビティとも言えます。

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