SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドは最強ファンド?
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドがリリースされました。0.1%を切る最安の信託報酬、S&P500という王道インデックスをベンチマークする、ということで早くも大きな反響があります。
しばらくは実質コストやトラッキング制度に課題があるのかも、しれません。しかし、落ち着いてくればいずれその低水準な信託報酬が効いてくるのでしょう。
eMaxis Slimシリーズがすぐに追随してこないのは、非常に示唆に富んでいます。おそらく、採算ギリギリのラインか、下手をすると赤字のラインの信託報酬設定ということになります。グループの総合力か、それとも低コストな企業体質か。どちらが価格競争力という意味において優位に立つのかは、見どころではあります。
ネット証券系の低コストな信託報酬設定が定番化するようだと、米国におけるチャールズシュワブのような存在になり面白いのかもしれません。チャールズシュワブというのは、取引手数料無料、安価なETF群の運用で知られる、米国の証券会社です。
さて、今回は楽天証券でSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドを買いたい、ということでご質問を頂戴しています。
楽天証券でSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドを買いたいです。
いつもブログを拝見させていただいております。毎日中身のある内容、ありがとうございます。これまでも民間保険のことや投資に関して何度か質問させていただいておりますが、今回は積立NISAに関して質問させていただきます。
現在一般NISAを開設しているのですが、来年から積み立てNISAに変更して投資信託を毎月積み立てていこうと検討しております。
証券会社は、当初楽天証券で開設する予定でしたが、SBI証券から「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」が発売され、どちらが良いのか悩んでおります。以下、投資する場合の条件ですが、
- SBI証券→SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
投信マイレージでポイント付与あり
- 楽天証券→楽天・バンガード・ファンド(全米株式)
クレジット決済でポイント投資ができる
悩んでる点ですが
①SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドと楽天・バンガード・ファンド(全米株式)のどちらの商品が長期的に見て優れているのか
②SBI証券の投信マイレージでポイント付与と楽天証券のクレジット決済でポイント投資のどちらの方が、優れているのか
以上2点で悩んでおります。
楽天証券のポイント投資についてはネットなどでは、ある意味ポイントの複利運用~などの記載をよく見るのですが、SBI証券の投信マイレージもそれほど悪くない制度ではないかとも考えております。
これから長期での投資=お付き合いとなりますので、よく考えて投資をしたいと思い、たぱぞうさんに質問させていただきました。
お時間ありましたら、よろしくお願いいたします。
楽天証券での確定利益を確実に取っていくという考え方
楽天証券でSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドを買う、ということができれば目先の最適解になりそうですね。しかし、現状ではできません。
楽天VTIとSBI・バンガード・S&P500はどちらが良いのか
- 楽天VTI
- SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
まず、この2つの投信のどちらが良いのかという話になります。信託報酬の差で見ると、おおよそ0.05%の違いです。リターンはこれまでを見ても分かるように、かなり近似してくるのでしょう。
実質コストやトラッキング制度は最初のうちは落ち着かないかもしれません。しかし、徐々に落ち着いてくれば、信託報酬分はSBIバンガードが有利になるかもしれませんね。これは、様子を見ないと分かりませんけれども。
楽天証券とSBI証券の付与ポイントはどちらが良いのか
楽天証券で投資信託を購入した場合、月々5万円以下ならば最大1%のクレジットカードのポイントが還元されます。
SBI証券における、投資信託保有に際してのポイント付与率を見てみましょう。下図です。
eMaxis Slim米国株式ならば0.05%、楽天VTIならば0.03%、SBIバンガードS&P500ならば0.02%です。
こちらは2019年9月から始まった制度です。Tポイントによる、ある種の金利と考えるとなかなか無視できないですね。持っているだけで、年利がつくわけです。
- 0.05%を1%にするには20年
- 0.03%を1%にするには33年
- 0.02%を1%にするには50年
単純にこれだけの年数を要します。ただし、1%を得られるのは、5万円までです。そう考えると、少額の積み立て投資ならば楽天が、大口の投資ならばSBI証券が良いということになりますね。
楽天証券の場合は、毎月末の投資信託残高(対象外ファンドを除く)の合計金額で10~500ポイントの進呈を判定されることになります。
月末残高の一定の目安を達成ごとに幅があります。なお、iDeCoおよびラップ経由で購入した投資信託と外貨建MMFは判定残高に含まれません。
いずれにしても、目の前の確定益をしっかり取りに行くというのがベストですね。
ご質問ありがとうございました。
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