たぱぞうの米国株投資

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日銀の政策転換で住宅ローンは上昇するのか

日銀金融政策決定会合で長期金利変動幅が変更された

 2018年7月末の日銀金融政策決定会合では、長期金利の誘導目標0%を残しつつも、変動幅はプラスマイナス0.1%を0.2%へと幅を持たせる決定をしました。

 

 住宅ローン金利と相関の高い日本国債10年物の金利は素早く反応し、その後落ち着きを見せるという展開になっています。 

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 上の表は日本国債10年物の金利チャートです。2016年9月の政策で短期金利をマイナスに抑え、長期金利をゼロにしたことで騒がれた金利動向ですが、今後はもうすこし上の水準で推移することになりそうです。

 

 

 日銀金融政策決定会合直後である2018年8月でも、すでにりそな銀行の10年固定住宅ローンや、三井住友銀行の10年固定住宅ローンは金利の上昇がみられました。全体としては、横ばい、あるいは緩やかな上昇といったところです。

 

 長らく低金利の恩恵に浴してきた住宅ローン金利ですが、今までの傾向は維持されつつも、当面は直近の2018年7月の水準が底として意識されそうです。

何故ここにきて長期金利変動幅が広がったのか

 米国はすでに利上げに転じており、10年物国債金利はおよそ3%で推移しています。トランプ大統領は利上げに関してはFRBに圧力をかけていますが、ジャクソンホール会議においてFRBのパウエル議長はその発言に釘をさし、一応の独立性を確認しました。

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 上の表は米国債の10年物金利チャートです。

 

 雇用統計などの足元の数字も良いことから、利上げペースは緩慢ながら方向性としては維持されることが確認されています。

 

 一方、EUにおいてもユーロ圏国債は2016年秋ごろのマイナス金利を底に、現在0.4%前後まで回復してきています。

 

 日本においてもこれらの動向は無視しがたいものがあります。また、長引く低金利政策で銀行の業績に悪影響が認められます。マイナス0.2%~プラス0.2%で変動幅を持たせたとと言いつつも、事実上の利上げに踏み切ったと受け取って良いでしょう。

 

 中央値が0%なので、見た目には利上げと感じられないかもしれませんが、これは従来政策を否定しないという建前を確認しつつ、現状を受け入れたという完成された大人のロジックということになります。

長期金利変動幅拡大を受けて住宅ローン金利はどうなるのか

 住宅ローン金利は今後どうなるのでしょうか。大きな景気変動がない限り、横ばいかわずかな上昇をすると考えるのが自然でしょう。とはいえ、10年物国債の金利が一気に1%も2%も上昇することはありません。

 

 国債利回りが上昇すると、債券価格が下がるのは米国債の変動を見ていても分かるように当然の帰結です。つまり、今まで大量の国債を買っている国内の金融機関が損失を抱えることになります。

 

 現状の金融緩和政策を続けることを確認したことが大きい意味を持つ、と黒田総裁は述べていましたが、つまりはそういうことです。

 

 とはいえ、当面はゼロコンマの世界で今までよりは高い水準で推移すると考えたほうが自然でしょう。

逆に住宅ローン金利の見直しチャンスと考えることもできる

 では、住宅ローン金利の緩やかな上昇が見込まれるからといって、今後住宅ローンを組む人が不利かというとそういうわけではありません。先に述べたように急激な上昇は考えにくいですし、当面の金利の底が確認できたからです。

 

 つまり変動幅変更という政策変更がない限りにおいて、2018年7月の金利水準が当面の底になる可能性があります。

 

 このことを押さえたうえで、これから組む人は2018年7月の水準を意識して組めばよいですね。また、すでに組んでいる人もまだ金利はさほど上昇していませんから改めて住宅ローンの3秒診断などで住宅ローンの見直しをしてみれば良いのです。

 

 今の低金利でさらに安くなる可能性があります。たぱぞう家は2016年8月の最も底の時点で住宅ローンを組みましたので滅多なことでは借り換えメリットはありません。

 

 しかし、それ以前、とくに2000年代に住宅を建てた人は、殆ど100%借り換えメリットがあります。金利動向を踏まえて、ここで改めて無料の見直しサイトで試してみる価値はありますね。

 

 大規模金融緩和もいつか出口があります。とはいえ、現状はわずかに舵を切ったぐらいですから、焦らず今できることをしていけばよいですね。

 

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