たぱぞうの米国株投資

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専業主婦のiDeCoとつみたてNISAのメリットデメリット

専業主婦のiDeCoとNISAをどう考えるか

 老後資金の積み立て運用というと、iDeCoとNISAが有名です。iDeCoは厚労省による、NISAは金融庁による制度設計という違いがあります。

 

 所得控除と退職控除が使えるという意味においてはiDeCoは優れています。これに対して、NISAはシンプルに運用益の非課税というところにおいてわかりやすさが明確です。いずれにしても、欧米諸国に比べると税メリットのある運用方法が限られるのが、私たちの住む日本です。 

専業主婦のiDeCoとNISAをどう考えるか

専業主婦のiDeCoとNISAをどう考えるか

 そういう意味では、これらの制度をきちんと活用して将来に備えていきたいところです。さて、今日は30代の専業主婦の方からのご質問を紹介します。

30代専業主婦の虎の子1000万投資を考える

 ブログをよく見させて頂いています。30代主婦です。


 独身の時の貯金が1000万円ほどあります。現在保険付きのもので運用をしておりますが、こちらのブログを拝見させて頂き、段階的に解約し、米国株EFTを購入しようとおもっているのですが、たぱぞうさんならどのように運用されますでしょうか。

 

 NISAで少しずつ積み立て運用し、下がったときにスポット購入するのがいいのでしょうか。運用の経験がないので、アドバイスを頂きたいと思い、メールさせて頂きました。

独身時代に1000万を貯めたという資質

 独身時代に1000万円貯められたという資質がまず素晴らしいですね。私もそうでしたが、若くて稼ぎがあると、ついつい支出にゆるくなりがちなのです。

 

 本当にその結婚式は出席する必要があるのか、そのコートは買う必要があるのか、そのクルマはどれだけ維持費がかかるのか...。こういうことを考えた成果なのではないでしょうか。普通の20代の年収で1000万円の資金を持って結婚する人は多くはありません。

 

 さて、資産運用はシンプルに2つのことから成り立ちます。

  1. 収入を増やす
  2. 支出を減らす

 当たり前ですが、この2つです。収入を増やすには働くか、不労所得を増やすか、そういった手段があります。支出を減らすには、つまらない買い物や固定費を減らすということになります。

 

 質問者様はこの両輪においてすでに実績を積み重ねてこられたということですね。しかし、今は専業主婦になりましたから、どのように不労所得、運用をしていくのかというのが前にも増して大事になってきます。

専業主婦のiDeCoのメリットデメリット

 まず、節税も含めた制度としてiDeCoがあります。専業主婦の場合は所得がありませんので目先の控除メリットはありません。しかし、60歳まで運用すれば、退職所得控除が使えます。

 

 専業主婦のiDeCoでは、この退職所得控除を狙っていくことになります。質問者様の場合、30代ということなので30歳で計算してみましょう。専業主婦の場合は第3号被保険者ということで2万3000円を月々積立できます。年額では27万6000円です。

 

  • 2万3000円×12ヶ月×30年=828万円

 

 単純な積み立てで828万円になります。控除枠の確認をしましょう。

 

  • 40万円×20年+70万円×10年=1500万円

 

 最初の20年は年間40万、残りの10年は年間70万の控除枠があります。この計算で行くと1500万円の退職控除が使えます。トータルの積立額の2倍近くです。30年という長期投資ならば、狙えない数字ではありません。

 

 運用がうまくいき、控除枠をオーバーしたら税金を引かれますが、1500万円まるまる非課税というのは非常に大きいですね。

専業主婦のつみたてNISAはメリットしかない

 ご質問者様のケースでは、並行して「つみたてNISA」を使うことをおすすめします。枠が小さいので一気に投資するリスクが無いですし、インカムが限られるので今はそんなに積極的に投資しなくて良いと判断するからです。

 

 そうすると、年間40万、20年で800万円積み立てることができます。つみたてNISAの場合はETFが無く、必然的に投資信託を買うことになります。昨今はつみたてNISAに適応した良い商品が出ていますから、そこから選ぶということになります。

 

 iDeCoとつみたてNISAで年間67万6000円の投資ができることになります。いずれも投資信託での取り組みになります。数年これでやってみて、ほかに収入を得るならば普通の投資も始めてみるということでいかがでしょうか。

 

 最初の投資が大きくなりすぎないというのも、iDeCoとつみたてNISAのメリットの1つと言えるでしょう。

 

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