たぱぞうの米国株投資

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定年間際、退職を見通した資産運用の基礎基本とは

定年間際の退職を見通した資産運用の基礎基本はこうなる

 定年間際になると、自分の資産と向き合う必要が出てきます。現役時代の収入が維持できる人は少なく、そこまでに築き上げた資産を取り崩していくのが一般的だからです。

 

 人によっては、やりがいと収入を求めて再雇用ということになるでしょう。人によっては、収入はもう良し、やりたいことに集中した過ごし方を選ぶ人もいるでしょう。

 

 いずれにしても、人生最後のフェーズをどのようにまとめていくかということになります。さて、今回は定年間際の資産運用術ということでご質問を頂戴しています。

定年間際になり、資産運用の基礎基本を知りたくなりました

定年間際のご相談

 老後の資金についてこのままでいいのかと、いろいろ調べていたところ、たぱぞう様のブログを知りました。2018年頃から主に節税目的で企業型DC、ideco、つみたてNISAなどをやっと開始したのんびり夫婦です。たぱぞう様のお考えを伺いたく、メールさせていただきました。

 

現状
【主人】

  • 来年60歳で定年(退職金あり)65歳まで再雇用で働く予定
  • 企業型DC:2019年~2022年まで 総額230万円程度 定期預金のみ
  • つみたてNISA:2018年より積み立て(40万円/年)

  銘柄:楽天全世界インデックスファンド、eMAXslim 先進国株式インデックス ファンド、eMAXslim8資産均等型、ひふみぷらす
【私】

  •  50代半ば フルタイム勤務中(退職金なし)今後パート勤務に変更希望
  • ideco:2018年~2026年まで 総額200万円弱 銘柄:セゾンバンガードGB楽天DC、楽天INDEXバランス楽天DC
  • つみたてNISA:2018年より積み立て(40万円/年) 銘柄:ニッセイ外国株式インデックスファンド、楽天全米株式インデックスファンド、eMAXslim8資産均等型、三井住友世界経済インデックスファンド
  • 自宅 持ち家 住宅ローン完済済み
  • 年金 夫婦合算の年金で今まで同様の生活レベルは、維持できる見込みです
  • 預貯金 下記②・③の投資分を確保したうえで、まだ多少の余力は残しています

検討課題

【①主人の企業型DC】

 つみたて期間は2022年までですが、受け取りは2026年からのため、今更ですが、定期預金から投資信託などに変更するほうが良いでしょうか?

 

【②主人と私のつみたてNISA】

 2022年より一般NISA2年投資後、新NISA3年投資に変更したいと思っています。ただ、ロールオーバーが一般NISAは可能だが、新NISAは1階部分しかできないのか?など2024年からの制度変更が、わからないことだらけで迷っています。ちなみに、ズバリおすすめ銘柄はありますか?

 

【③海外ETFへの投資】

 2400万円(場合によっては+α)を海外ETFに投資し、月5万円+αの配当を目指しています。銘柄はVTI・VYM・BND・DVYに各々600万円+αを目安に分散投資(月30~50万円程度で開始し、時々買い増す予定)し、主人が65歳までは配当金は全て再投資した場合、実現可能ですか?不可能なら、どのように修正すればいいでしょうか?

 

 今更ながら、つみたてNISA開始前に、たぱぞう様のブログを知りたかった(つみたてNISAの銘柄も突っ込みどころ満載ですよね?)と悔やまれます。長文となってしまい申し訳ございませんが、今からでもできる最善をご助言いただければ幸いです。

 

全く資産運用の心配なく定年、それから老後を迎えることができます。

 素晴らしいですね。ご自宅のローンをすでに完済されています。今後は固都税、適度なリフォームが住居にかかる費用ということになります。

 

 ご主人が定年まで勤務、さらに継続雇用ということで、年金までのつなぎもばっちりですね。もちろん、年金もばっちりです。奥様もフルタイムでそのお年まで勤務なさっているのも強みですね。年金もダブルインカムです。

定年間際、退職前に改めて資産運用を見直し、招福の老後に

定年間際、退職前に改めて資産運用を見直し、招福の老後に

 そう考えると、老後の資産運用の基礎基本は無理しないというのが第一になります。

 

 そのうえで企業型DCですが、残りの年限が少ないので、無理しなくてもよいと思いますよ。私ならば投資に回しますが、万人にお勧めできるかというと、やはり残余年数が気になります。


 次にNISAですが、シンプルに考えたいですね。今からご夫婦でつみたてNISAにスイッチするのがベストに思います。おすすめはVTIおよびS&P500系のものです。


 実現可能ですが、年金と今ある資金で十分生活できますので、投資されるならば慎重に時間をかけてが良いですよ。具体的には5年程度に分散して、投資をしていくことになります。計算上は2000万あれば、3%の利回りで60万、つまり月額5万の配当金を達成できます。税抜き前ですけどね。

 

 しかし、退職後に時間ができ、旅行やおいしいものを食べたりということを考えると、投資にまい進する必要性も薄いように感じます。年金部分を支払ってきた時点で、ある意味ではGPIFというファンドを買って、払い出してもらっているのと同じなのですね。

 

 全体のご資産が分かりませんが、資産の多くを株式にするのは慎重になったほうがいいですね。年金があるとはいえ、値動きが普通はストレスになります。ストレスにならない人は、もともと投資が好きで、若いときから親しんできた人たちです。

 

 

 今までの積み上げたものを守るということを第一に、のんびり相場と付き合っていくことですね。

 

 ところで冒頭でのんびり夫婦、と言われていますね。じつはそれが一番の無形の資産ですね。今までの自分たちを信じて、これからものんびり歩んでいくのがベストですね。この時代、なかなかのんびりすることも難しいのです。ご質問ありがとうございました。

 

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