たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

定年退職後の資産運用で大事にしたいことは何か

定年退職後の資産運用

 定年退職後の資産運用で一番大切にしたいことは守りの運用ということです。すでに時間を使った積極的な資産形成期は過ぎており、今まで運用してきた資産を取り崩していくようなイメージになります。

 

 この時までにある程度の資産を得て、インカムで生活が成り立つようになっているというのが一応の理想です。インカムというのは広く年金を含んでも良いでしょう。

 

 老後の世帯夫婦の平均年金額が月額20万円と言われます。それに対して、おおよその月額支出が30万円と言われます。平均値ですので、全ての人に当てはめるのは無理があります。しかし、差額の10万円をインカムで得られれば、老後は比較的安定的に生活を送ることができるという目安にはなるでしょう。

 

 さて、今回は定年退職後の資産運用ということで、実際に定年退職された方からのご質問をいただいています。

定年退職後の資産運用をこのように考えています。

たぱぞう様、初めまして。

 今年から定年再雇用で、時給労働者の悲哀はありますが(笑)、心理的・時間的余裕ができ、ブログを拝見してはリタイア後の65才以降の生活を見据えた運用の勉強しています。

 

 会社での確定拠出年金もよくわからないまま終わり、かなり周回遅れですが、30・40才代のような長期運用でない、オーバー還暦ならでは投資の考え方をご助言いただければ幸いです。


(親の相続で初めて相談した野村証券でファンドラップを勧められましたが、なんだかえらく手数料が高いので資金は引き上げ、楽天とSBIに口座開設しました。)

 

<計画案>
夫婦のNISA枠:600万円(楽天VTI )
       600万円(楽天S&P500)
投資信託:
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)600万円
eMAXISslim先進国株式インデックス 600万円
ウェルスナビ 300万円
THEO 300万円
合計3000万円を種としようとしています。

<質問>
・他のお勧めの投資信託ブランド
・NISA以外の積立て期間は5年ほどでは短いか
 そもそも積み立てている間の余裕資金はどうすべきか

<属性>
夫婦二人、子供なし、ローンなし。
両方とも介護すべき親は既に見送りました。

<保有資産>
5700万円:普通・定期・$など
1200万円:退職金 年金方式 75才までの試算
1600万円:親の生命保険 年金払い
自宅

<皮算用>
 公的年金は63才から115万円、65才から190万円の予測と、65才までの給与で、私が80才家内85才まで生きるとして、インフレも年金減額の考慮なしで月平均49万円で生活できるという皮算用です。

 

 にわか勉強なのでとんちんかんな事書いていると思いますが、よろしくおねがいいたします。

定年退職後の資産運用で大事にしたいことは「守り」

 まず、定年退職後の資産運用で大事にしたいことは「守り」です。もし、手元資金が十分でなく、殖やさなくてはいけないならば別ですが、すでに数千万~億単位の資金があるならば無理して増やす必要はありません。

 

 そうなると、大事なのはキャッシュポジションや債券といった、株式市場の変動を受けにくい資産です。

 

 そういう意味では、想定にある楽天バランスファンドは適しています。特に債券型は株式部分が3割、債券部分が7割ですから非常に魅力があります。ただ、これは全世界投資のVTとBNDXの組み合わせですね。

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 上図は楽天インデックスバランスファンドの取引値推移です。株式市場の変動に比べるとやはり変動が小さいですね。

 

 私は理想は米国株投資のVTIとBNDの組み合わせだと考えますが、そのようなファンドは無いので、自分で組むということになります。ただし、この場合は外国税額控除を自分で確定申告して行うことになります。

 

 他のおすすめとしては、やはりバランス系になります。バランス系ならばeMaxis Slimのバランスが有力になります。日本、新興国、先進国のバランスですね。投信ブロガーでもこの投信を好む人は多いです。

 

 私は個人的には日本と新興国の資産は積極的に組み入れない人ですが、米国のみでペーパーアセットを組む人は少数派であることは申し添えておきたいところです。

 

 すでに8500万円のご資産があります。これだけあると、年金に対する補填として1か月に20万円使っても35年持ちます。10万円ならば70年です。アグレッシブにリスクを取って運用する必要が無いのはこういう理由になります。

 

 現金を投資に回し、ポートフォリオを5年で組んでいくのは、短いと言えば短いです。金額が大きいですからね。しかし、債券を中心に組んでいくならばリスクは大幅に低減します。

 

 ただ、債券をわざわざ入れるならばキャッシュポジションで調整する、ということならば楽天VTIやS&P500投信のみでの運用というのも悪くないでしょう。

 

 ともかく、余裕資金がもったいないという発想にならず、余裕資金があるから自由にいつでも投資できるという心の余裕をもっていたいですね。すでに残りの人生を豊かに送る十分なご資産がありますからね。ご質問ありがとうございました。

 

関連記事です

  老後の生活防衛資金についてもう少し掘り下げています。

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  こちらは不労所得についてです。不労でなくとも、嘱託のような負担の少ない形で労働を続けるという選択肢もありますね。いずれにせよ、健康年齢が伸びていますから、その恩恵を労働に振り向けるというのは合理性があります。

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  60歳になってはじめての投資ということで、関連記事でご紹介します。労働によるインカムが減りますから、よりディフェンシブに買っていくというのがセオリーです。しかし、経験豊かならばそれは釈迦にということになります。

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