たぱぞうの米国株投資

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定年後の生活をどのようにつくっていくのか

定年後の生活をどのようにつくっていくのか

 定年が延長され、65歳というところも多いですね。私の元いた職場も65歳を定年としました。私はおよそ40歳、勤続20年に満たない年数で退職を選んでいます。同期と話していて気づきましたが、同期はそこからさらに倍以上働くのですね。

 

 私は20年近くの勤労で何事かを成し遂げたかのような気になっていました。しかし、彼らから見れば、私はまだまだその業界でひよっこということになります。半分以下で離職してしまっているからです。

 

 また、私のように短い時間で辞めてしまうと、当然ながら年金は限られてきます。人によっては10万に満たないというケースもあります。老後の生活を考えると、やや心もとない金額です。

 

 そのため、二つの方法が求められるのです。シンプルです。

  • 続けて長く働く
  • 年金に頼らない資産を作る

 私は後者です。一方で、働くことが好きという人がいます。身近な例では私の父もそうです。70代半ばですが、仕事が好きで今も働いていますね。続けて長く働けるような職場に転職するという手もあるでしょう。

 

 いずれにしても、将来の自分の資産と収入と向き合い、どのように定年後の生活をつくっていくのか描くことは大事です。今の収入は今と将来の生活の原資であるというのはそういうことですね。

 

 さて、今回は厚生年金が限られるため、老後の生活に不安を感じるという方からのご質問です。

定年後の生活を充実させるために老後資金を厚くしたい

たぱぞう様 いつもお世話になっております。


 たぱぞう様のやさしいアドバイスに癒されております56歳主婦です。投資に全く縁がなかったものの老後資金が全く足りないことに気づき、2.3年前から積み立てを始めました。

 

 50代・60代のポートフォリオについてご質問させてください。よろしくお願いします。

現在 

  • 私 56歳 パート 収入手取り月15万
  • 主人 55歳 自営業 収入手取り40~70万 仕事あるなしにより不安定
  • 子供19歳ひとり(教育費はかかりません)

現在の資産状況は預貯金700万(50%)

  • 投資信託 380万 S&P500(26%程度)
  • 投資信託 120万 先進国株式(8.5%程度)
  • その他の投資商品 100万 日本・バランスなど(7%程度)
  • その他の生活防衛金 100万(7%程度)で合計1400万くらいです。

 その他私の個人年金が65歳から99万ずつ5年間おりる予定(945万)


 それと私の生命保険代わりの低払い戻し型定期保険(98歳満期 64歳払い込み完了)
があり、仮に65歳で解約すると889万くらいになります。70歳で946万、87歳がMAXで1080万だそうです。


 あと親からは1000万の遺産を受け取る予定はあります。

 

 投資状況は

  • 主人のIDECO 3万
  • 私 積立NISAと特定口座で15万(私の収入全額)

 

 上記を65歳までは頑張って積み立てるつもりです。今のNISAは来年からは新NISAに移行します。主人は自営業で体が資本の職業なので、長く働ければいいですがあと10年くらいかと見積もっています。

 

 大変お恥ずかしい話ですが、訳あって公的年金が世帯で手取り10万しかなく老後は節約しても月20万は足りないかなと思っています。(20×12×30年で7200万不足?)


 そうなると今の積み立てが4~5%でうまく運用できたとしても2700万くらいでたりないですよね?副業するスキルもなくこのままどうしたらいいか毎日不安でいっぱいです。

 

 いろいろな投資本やYou Tubeなどを見ても50代・60代の資産運用はリスクをとらず、現金や債券などで分散しなければ失敗が取り戻せないと書いてあります。


 たぱぞう様のYou Tubeで現金30%米株70%のご提案を見てこの年齢でも活用可能かどうかお聞きしたいです。

 

 新NISAが始まったら特定口座にある投資信託300万と現金を分散しながらでもなるべく早く投資して少しでも長く運用したいのですが、この年齢からそのような戦略でも大丈夫でしょうか?

 

 できればリターンを落としたくないのでS&P500か全米株式一択で投資信託を買い続けたいのですが無謀でしょうか?

 

 長くなって申し訳ありませんが是非ご意見をお願いいたします。

自営業者は定年が無いのが生活上の強みであり、弱みでもある

 まず、前提としてはお二人が続けて長く働けると見える景色が全く変わります。自営業者は、ある意味私もそうですが、年金が非常に薄いです。

 

 年金は、払い込んだ保険料に対してのリターンになっています。もうすこし具体的に言うと、厚生もしくは共済年金を払った金額に左右されます。私のように40歳そこそこで辞めてしまっていたり、独立していたりすると、やはり少ないのです。

 

 そのために、今ある収入は今の生活と将来の生活の原資であるという発想が大事になりますね。今までのサラリーマンが投資や資産形成を意識せずとも今まである程度老後を心配することなく生活できたのは、年金が手厚かったからです。

 

 しかし、インフレが意識され、年金が相対的に少なくなる昨今、どうなるかはやや不透明さが増していますね。

定年後の生活をどのようにつくっていくのか

定年後の生活をどのようにつくっていくのか

 米国株と貯金の比率ですが、年を重ねるほど無理して比率を上げるリスクが顕在化してきます。理由は、インカムが限られるからです。リスク資産が多いと、資産の上下動の波をどうしても大きく受けます。

 

 しかし、逆に言うと続けて長く働いていたり、年金が手厚かったり、そういった事由があればリスクはとりやすくなりますね。

 

 早く気が付けたのが僥倖、投資をしつつ、結果次第では続けて長く働く、そのための仕事は何があるのか、ということをご夫婦で検討されてもよいでしょうね。投資は不確実性が高いので、比較的確実性の高い労働資本をどのように生かしていくか、これも大きなテーマということですね。

 

 何が何でも投資で凌ぐ、あるいは労働し続けるということではなく、両方余裕をもってハイブリッドに考えていくと気持ちが楽になりますね。0か100かではなく、例えば50ずつぐらい、合わせていくつと考えると、また違った景色が見えるということですね。

 

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