たぱぞうの米国株投資

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外貨建てMMFが投資先として大変微妙になってしまった話

 外貨建てMMFの金利が全く面白くなくなった

 コロナショックに伴う金利引き下げは、外貨建てMMFの利回りを直撃しています。

外貨建てMMFの金利が大変微妙に

外貨建てMMFの金利が大変微妙に

 ほんの数年前は2%近くあった、MMFの金利です。しかし、現状では0.1%を切るような状況になっており、投資妙味は銀行預金ほどではないですが、かなり薄らいできています。

 

 以前は米ドルのプール先として有望なアセットとなっていましたが、今は金利がつかないことを覚悟のうえで入れるということになりますね。

 

 豪ドル、NZドルといったオセアニア通貨は、かつては高金利通貨として名を馳せました。それが今や米ドル並みの金利ということで、これまたほとんど投資する意味はないですね。

 

 このように時代は移ろい、価値観は変わっていくのですね。「株式=投機」 と見られがちな時代がありました。それが今や、政府や中央銀行が必死で支える、最も安定感ある成長性を持ったアセットとなっているわけです。

 

 何か1つのことにこだわりすぎることなく、その時代に応じたアセットへの投資に柔軟に取り組めるかどうかですね。個人投資家は老後の資金を投資で補うという側面があります。そう考えると、日々是学習、つねに時代にキャッチアップしていく必要がありますね。

 

 さて、今日は金利が下がってしまった外貨建てMMFに関してのご質問を頂戴しています。

金利の下がった外貨建てMMFは償還リスクさえ感じられます。

たぱぞう 様

 はじめまして。毎日ブログを楽しく拝見しております。

 

 NISAの開始を機に投資を始めましたので、投資歴はまだまだ浅いのですが、楽しみながら少しずつ運用額を増やしています。現在、主人と娘(2017年生まれ、同年からジュニアNISAを開始)の3人分を管理しております。

 

夫(41歳)

  • 年収1300万円
  • 日本株 50万円
  • emaxis slim S&P500 300万円
  • 楽天VTI 100万円
  • BRK 100万円
  • 外貨建MMF 200万円

妻(42歳)

  • 年収500万円
  • 日本株 100万円
  • emaxis slim S&P500 300万円
  • PFF 100万円
  • VOO 700万円
  • VYM 200万円
  • VT 300万円
  • 米国債 800万円
  • 外貨建MMF 300万円

娘(3歳)

  • emaxis slim 先進国株式 150万円
  • VTI 200万円
  • 外貨建MMF 50万円

 今回ご相談したい内容は、外貨建MMFについてです。プロでも予想が難しいと言われている為替ですが、ど素人の私が漠然と「これからは円安になる」と考え、1ドル113円前後の頃にまとまった額をドル転し、MMFの買付をしました。

 

 後々円安になった際にMMFでプールしておいた米ドルでVOO等のETFを購入することを目論んでおりましたが、現状は予想と全く異なる結果になっています。それでも一時は利回り2%近くありましたので、このまま放置でも良いかなと考えていたところ、コロナショックの影響か利回りは大きく下がり、カナダドル建MMFに至っては繰上償還となっておりました。

 

 米ドル建も同じように償還となる可能性があるのであれば、このまま持ち続けて良いものなのかと不安になり、たぱぞう様にご相談させて頂いた次第です。

 

 実際償還となった場合、その時のレートで預り金として受け取ることになるのでしょうか。また、SBI証券では米ドル建MMFが4つ存在しますが、夫婦で違うものを選んだ方が分散という意味でベターなのでしょうか。恐れ入りますが、ご教示頂けますと幸甚です。

米ドル建てMMFとカナダドル建てMMFでは需要が全然違う

 償還リスクですが、すべての米ドルMMFが償還されるというのは現状ではさすがに可能性は低いでしょうね。やはり米ドルとカナダドルのマーケットの差は大きいです。もし、償還されるとその時のレートで計算をされることになります。

 

 そのまま、残存するMMFに付け替えればよいでしょう。もし、為替で負けているようであれば、そこで損益通算することもできますね。

 

 特に運用先が決まっていないならば、面白くはないですが、そのままプールをしていても良いでしょう。債券などに置き換えるというのも手ですが、微妙に性質が異なりますから、その異なりを許容できるかどうかです。金利安が購入のハードルを上げているのは間違いないところですね。

 

 いずれにしても、投資のメインではなく、サテライトのようなものですね。足元の株式相場は非常にしっかりしていますから、メインで成果を出しつつ、トータルで大きな気持ちで見守ればよいですよ。

 

 ご質問ありがとうございました。

 

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  コロナショック以前の記事ですが、このころと比べると金利差は歴然ですね。それでもドル資産をプールしておくという意味では悪くはありません。敢えてリスクを取って、利回りのもう少し高いものを物色したくなりますけどね。

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  金利が低くなると、投資がしやすくなる半面、資金のプール先に困りますね。債券も低金利で上がっているので、そこをどう考えるかです。

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  米国株投資のよくある質問集です。

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