たぱぞうの米国株投資

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大和投信の投資信託はハイテクとレバレッジ系に特色アリ

大和投信の投資信託はハイテクとレバレッジ系に強く、面白い

 米国株投資というというと、何が思い浮かぶでしょうか。

  • S&P500
  • Nasdaq100
  • NYダウ

 この3指数が著名で、世界のETF運用ランキングなどをみても、それはうなずけるところですね。ところが、日本人が投資信託で投資をしようとすると、長らくMSCIコクサイをベンチマークとする投資信託しかありませんでした。

 

 それが今はどうでしょう。つみたてNISAが始まるとほぼ時期を同じくして、VTIやVT,S&P500といった有名ベンチマークやETFを使った商品が比較的安価で購入できるようになりました。

 

 ひと頃は「低コストの信託報酬こそ正義」という見方もありましたね。その信託報酬引き下げ競争では、野村AMが「信託報酬ゼロ」の商品を打ち出し、話題になりました。もはや行きつくところまで行きつつある、そのような展開です。

 

 さて、今日は低信託報酬というよりも、むしろリスクリターンで個性を発揮している大和投信さんの投資信託を取り上げてみたいと思います。

大和投信のifreeシリーズを見てみる

 まずはifreeシリーズです。

ファンド名 基準価額  純資産総額 
日経225インデックス 14,144円 73.40億円
TOPIXインデックス 12,868円 15.37億円
JPX日経400インデックス 12,894円 8.50億円
外国株式インデックス(ヘッジあり) 12,520円 11.31億円
外国株式インデックス(ヘッジなし) 15,808円 36.68億円
NYダウ・インデックス 17,563円 149.15億円
S&P500インデックス 13,612円 105.91億円
 新興国株式インデックス 13,313円 31.70億円
日本債券インデックス 10,148円 1.75億円
外国債券インデックス 11,575円 18.70億円
新興国債券インデックス 11,969円 39.13億円
J-REITインデックス 13,593円 4.57億円
外国REITインデックス 13,162円 2.58億円
8資産バランス 12,830円 204.56億円
年金バランス 10,424円 3.42億円

 ifreeシリーズで強いのはNYダウインデックスですね。競合する低信託報酬の投資信託がありません。そのため、強みがあります。S&P500は先行者利益がありますね。8資産バランスも根強い人気があります。 

大和投信の騰落率ランキング

 続いて大和投信の全ファンドの騰落率ランキングです。

順位 名称 基準価額 年騰落 運用資産
1位 iFreeレバレッジ NASDAQ100 14,972円 54.80% 28億円
2位 iFreeActive ゲーム&eスポーツ 11,047円 44.10% 3億円
3位 iFreeNEXT FANG+ 13,927円 40.85% 21億円
4位 FANG+インデックス・オープン 14,219円 40.80% 31億円
5位 チャイナ・イノベーター 13,429円 31.65% 73億円
6位 iFreeレバレッジ S&P500 11,663円 29.13% 8億円
7位 iFreeNEXT NASDAQ100 11,925円 28.43% 20億円
8位 欧州リート・ファンド 12,292円 25.56% 19億円
9位 iFreeActive チャイナⅩ 9,102円 25.13% 2億円
10位 ダイワファンドJ-REIT 22,386円 24.10% 1,123億円

  見てわかるように、Nasdaq100連動投信やレバレッジ、あるいはS&P500のレバレッジ商品が並んでいます。米国指数のレバレッジ系はおおよそ1%、Nasdaq100で0.48%の信託報酬になっています。

 

 QQQの信託報酬が今は0.2%です。それと比較するとやや高いです。しかし、円で取引するならば選択肢に入るでしょう。

 

 信託報酬は決まった固定費なので、引き下げはうれしいですね。ただし、投資家目線としてみると、それが100%の正義ではない、そういう時代になりつつあるように思います。

 

 信託報酬はリターンを決定づける1つの要素にすぎません。そう考えると、信託報酬とは別に、リターンに注目して投資をするという視点も悪くないということです。

 

 かつては投資信託全体の信託報酬が高く、商品選択肢も限られていました。しかし、今はこれらが急速に整備されてきました。その今だからこそ、評価軸として複数持っておいても良いでしょう。そういう意味ではレバレッジなども中上級者には視野に入ってくる商品化と思います。

 

 いずれにしても、信託報酬での引き下げ競争は大事ですが「それだけ」にしない目線も持っておきたいということですね。

 

 さて、ここで投資信託に関係するいくつかのご質問を紹介します。

信託報酬の安さは絶対ではないのではないですか

 米国株への投資が、優良な投資信託の出現により気軽にできるようになりました。
例えば、楽天全米株式インデックスファンドや、eMAXIS Slim 米国株式S&P500等ですね。2017年頃は、たばぞうさんも一時は挙げておられたiFree S&P500もありましたね。


 そこで、気になりだしたことがあります。ほとんどの方は、信託報酬が少しでも低い方を選ぶ傾向にあるようですが、ほんとにそれで正しいのでしょうか?


 どうしてそんな疑問を持つようになったかといいますと、毎日の基準価格の前日比が、eMAXIS Slimが楽天VTI(長いのでこう呼びます)に勝ったためしがほとんどないからです。iFreeにもほとんど負けています。もうどれも設定から1年以上経過していますので、SBI証券のトータルリターンで確認したところ

  • 楽天VTI 26.48%(設定来のトータルリターン)
  • eMAXIS Slim 米国株式S&P500  20.47%(同)
  • iFree S&P500 34.73%(同)

 やっぱりって感じです。ちなみにご参考になればですが、私自身この三つに設定以来からドルコスト平均法で積立ておりますが、その結果

  • 楽天VTI 21.52%(設定から今日までの評価損益)
  • eMAXIS Slim 米国株式S&P500 17.45%(同)
  • iFree S&P500 18.63%(同)

 iFree の方は信託報酬がやや高いので、これは選択肢からはずします。リターンは悪くないので当分は継続予定です。しかし、楽天VTIとeMAXI S&P500 の信託報酬は、

  • 楽天VTI  0.162%
  • eMAXIS S&P500 0.0968% 

 その差は、0.0652%です。10年、20年投資して、年を追うごとにトータルリターンの開きが大きくなる場合、この僅かな信託報酬をもってして、そのリターンをいつか逆転し得るのかは、はなはだ疑問でしょう。


 信託報酬だけで選んでしまう傾向に疑問を持ちましたので、一筆書かせていただきました。私はこのような認識でおりますので、何か間違っておりましたら、ご教授くださいませ。

投資信託選びは新時代を迎えているように思います

 投資信託を設定来で比較すると、設定された時期が違うので平等に評価できません。ifreeとSlimのS&P500の場合はほとんど同じトラッキング精度です。つまり、1年など同じところで区切ると差異は認められなくなります。

 

 そのうえで、投資信託選びは新時代を迎えているように思います。つまり、セクターなどより細分化した選び方、そういうことが可能になりつつあるということですね。そういう意味では、投資信託の是非を何で語るのか、自分なりの目線が求められる時代になりつつあるのかもしれませんね。

ハイテクにレバレッジをかけてNasdaq100やS&P500を買ってみたい

こんにちは、はじめまして。
いつもブログを楽しみに拝見しております。

 

 規模の小さい話で恐縮ですが、40代シングルマザー、月々投資可能な金額はせいぜい4~6万といったところです。


 現在はつみたてNISA(米国株式)に限度額まで、残りはとりあえず余剰が出たときにウェルスナビに入金しております。つみたてNISAを限度額×20年積み立てるのをまず目標にしています。子供もこれから進学などで、月々の投資可能額もこれ以上になることは難しいと感じています。イデコは資金拘束といった面から利用は見送っています。


 これからも、中心はつみたてNISAですが、余剰の一部を投資信託のレバレッジ商品に回すのはどうかというご相談です。対象はNASDAQやS&P500など米国株商品(大和投信)です。


 イメージとしては月1万程度で、下落したとしても長期保有したいと思っています。レバレッジ商品を短期投資ではなく、S&Pなどの指数に連動した商品で、長期的に上昇が望まれるものであれば、こういった投資も可能かと思われるのですが、いかがでしょうか?


 よろしくお願いいたします。

大和投信の投資信託でハイテクレバレッジ投資を楽しむ

 結論としては、私はレバレッジ商品をお勧めすることはないです。しかし、だんだんと投資にも慣れ、ある程度のリスクが許容できるようになってきたら試してみるのも悪くないと思います。

 

 今は、そういう商品を選ぶことができるようになったということです。しかし、リターンが大きいということは、リスクも大きいということです。

大和投信iFreeレバレッジNASDAQ100のチャート

大和投信iFreeレバレッジNASDAQ100のチャート

 一時期は1年でのリターンがおおよそ70%あった、iFreeレバレッジNASDAQ100のチャートです。covid-19による下落で1日に10%を超える下落がありました。レバレッジというのは、上にも下にも大きくなりますから、これをどう考えるかですね。

 

 商品としては、私たち投資家の選択を広げるもので応援したくはあります。しかし、多くの人にとっては、やはりサテライトとしての活用が賢明かなと思います。NASDAQ自体、この10年で大きく評価を変えた歴史があります。

 

 リスクリターンを考えると、日々の変化を許容できるかどうかというところですね。

 

 ご質問ありがとうございました。

 

関連記事です。

 鉄板の人気ETF、QQQです。かつては信託報酬も高かったのですが、この数年でかなり安くなりました。

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  この安定感が魅力ですね。S&P500についてです。

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  続けて長く投資できるものをコア資産にすることが肝要ですね。

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