たぱぞうの米国株投資

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変額年金保険をおすすめしないのは、手数料が高く出口の税金が重いから。

変額年金保険はおすすめしないが、保険は大事

 付加価値の付きすぎている保険を契約する必要はありませんね。例えば、変額年金保険や貯蓄型保険です。基礎基本は、保険機能と運用をしっかり分けることです。つまり、掛け捨てで十分ということです。

 

 しかし、今はもうなくなりましたが損金処理、全損・半損の保険などはそれなりに魅力もありましたね。また、医療保険や学資保険に関しては賛否もあります。意外かもしれませんが、医療保険と学資保険は私もやっています。

変額年金保険をおすすめしないのは、手数料が高く出口の税金が重いから

変額年金保険をおすすめしないのは、手数料が高く出口の税金が重いから

 いずれにしても、基本的には保険商品は割高、社会保険を主としつつ、控除枠をしっかり取っていくという方向が王道ですね。今は相場が良いので、変額保険などでも利益が乗って、契約してよかったと思いがちです。

 

 しかし、同じ期間で自分で運用していればもっと大きくとれていたケースがほとんどです。このあたりをフラットに評価し、適宜修正していくことが今後の運用成績を左右していきますね。

 

 さて、今回は久しぶりに変額保険に関してのご質問を頂戴しています。

変額保険を解約したいが、利益が出ているので迷う

 変額年金保険についての他の方への的確な回答を拝見しました。

 

 現在、利益が出ている変額保険を解約したほうがいいか迷っていたため、たぱぞうさんのアドバイスを頂きたく、質問させていただきました。

 

 具体的な内容は以下の通りになります。お手数おかけしますが、回答いただけると本当に助かります。よろしくお願いします。

家族構成

  • 夫(40代後半)会社員
  • 相談者(40代後半)
  • 小学生1人

保険内容 〇〇〇7つの勘定

  • 日本株式A (9%)
  • 日本株時期B(9%)
  • 日本株式C(18%)
  • 世界株式A(20%)
  • 世界株式B(25%)
  • 世界債券A(9%)
  • 世界債券B(10%)

積立期間14年目(65歳まで積立)

  • 積立金額 毎月5万円
  • 基本保険額(8月時点) 7,700,000円
  • 積立金額(8月時点) 12,300,000円
  • 解約返戻金 12,100,000円

解約後の予定

  1. 米国株式のETF中心で、金など加えた分散投資
  2. 変額年金保険の債券部分を少し残し、税金控除分だけ積立を継続し、残りは1で運用 (分散投資として債券も積立てたほうが安心かという思いから)


 各勘定ごとの手数料がかかり、勘定数が多いので積み上がると結構手数料がかかっていること(7つ合計で年110,000円)、それに加えて契約関係費が190, 000円で手数料合計年300,000円になるため、この分を投資に回したほうがいいのではないかと思ってます。

 

 しかし今のところ利益が出ているので、解約するか悩んでいます。また解約後の運用方法についてもご教示いただけると助かります。よろしくお願いします。

おすすめしない変額保険は迷わず解約、自分で運用

 利益が出ていてよかったですね。これは、変額保険が優れていたからではなく、長期で相場が良かったからです。ご自分で運用したほうがリターンは大きいですね。手数料諸々合わせて1200万円につき30万円ですから、ざっくり3%近くがかかり続けます。さらに、これは運用成績が良くても悪くても発生する固定費となります。

 

 なお、解約返戻金の利益に対しては税金がかかります。一時所得の控除額である50万円を引いた額の半分に所得税が発生するというわけですね。

  • (売却益-50万円)÷2×所得税率

 この税金の計算と、今後30万円かかり続ける金額を勘案し、決断されるとよいですね。なお、受取名義人が違う場合は贈与税になります。この税のかかり方を見ても、特に所得税率が高い人は出口がとりにくい商品ですね。満期だと雑所得になり、これまたうまみがありません。

 

 株式の場合は、スパッと分離課税で2割固定ですから、実は恵まれているのですね。こういったことから多くの場合、今後毎年30万以上の手数料を払うよりも、乗り換えたほうがお得です。

 

 米国ETFでの運用は間違いのないところですね。ただし、昨今ではS&P500やVTI、あるいはNasdaq100などに連動した商品は日本円でも買えます。日本円で買えるものは日本円で買い、外国税額控除を意識しなくて済む投資を心がけてもよいですね。

 

 株式に関しては、海外指数連動商品が該当します。円で買える、低信託報酬の米国株式ETF、あるいは投資信託ですね。

 

 いずれにしても、お子さんもいらっしゃる、今後の運用期間がある程度長い時期に気が付けたのは僥倖と思います。

 

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